「戦闘開始！」
「戦闘開始！」
シンゴは、実況開始早々、【魔王（副長）】に問う
「敵って、副長が敵なのか？」
シンゴに質問され、副長は答える
「そうさ、ゲームマスター【ＧＭ】がゲーム全般を管理する【神】なら、私は冒険者の敵として、この「はじまりの塔」を支配する【魔王（副長）】だ」
その返答を聞き、さらにシンゴが質問しようとするが、
横に座っているタフがシンゴを静止し、実況のコメント画面を指差す
「動画のコメントが、さっさと始めろと荒れてるぞ、とにかく始めようぜ、部長」
珍しく冷静に自分を静止するタフを見て、
シンゴは驚くと同時に、状況を理解すると移動を開始する。
「よし、まずは赤と黄のダイスだったな」
そういうと、シンゴは赤と黄のダイスを投げる。
「ダイス目、赤５黄５合計１０、エンカウント無し、５歩進んでください。」
【ＧＭミヨシ】にそう言われ、シンゴはみんなを見る
「どうする？」
シンゴがパーティメンバーに問いかけると、ユキが答える
「とりあえず、進む方向は先輩が決めてください」
ユキの返答を聞くと、続いてシンゴはハッちゃんを見る
「じゃあ、ハッちゃん、地図よろしくね？」
シンゴの言葉を聞いて、ハッちゃんはふわっとした感じで頷くと、
シンゴは【ＧＭミヨシ】に申告する
「上に５歩進む」
シンゴがそう言うと、【ＧＭミヨシ】は頷く
「上に３すすむと、壁がありました、左右進むか、後ろに戻るしかありません、どうしますか？」
【ＧＭミヨシ】が言うと、シンゴは答える
「では、左へ２」
シンゴの返答を聞き、【ＧＭミヨシ】は頷く
「左へ２進みました、ダイスを振ってください。」
【ＧＭミヨシ】に次の移動を促されると、
シンゴは赤と黄のダイスを振る
「赤６黄３合計９、エンカウントです、敵はゴブリン、移動は戦闘終了後に行えます」
【ＧＭミヨシ】がそう告げると、
【魔王（副長）】がダイスを振る
「魔王のダイス目４、魔王の行動順は４番です」
【ＧＭミヨシ】がそう説明すると、
シンゴが質問する
「今のダイスは？」
シンゴに聞かれ、【魔王（副長）】が答える
「これは【魔王】側の行動順ダイスだよ、６なら最後だが１～５の数字が出たら、そちらの行動順より、私が出した数字を優先させてもらう」
その説明を聞き、ミノが質問を続ける
「つまり魔王のダイスで出た目が、こちらの行動順より優先されるって事か？」
ミノがそう言うと、【魔王（副長）】は頷き答える。
「そうだミノ、今回の目は４だから、そちらの行動順４番のクレリックより先に【魔王】は行動できるって事だ、あとモンスターの攻撃の際にも、このダイスを除算ダイスとして振り、与えるダメージを出す」
【魔王（副長）】の返答を聞くと、
シンゴが、パーティメンバーに伝える
「よし、なら敵の攻撃に回る前に、片を付けよう」
シンゴの言葉を聞き、行動順１番の「シーフ」ミノが、青の除算ダイスを振る
「ダイス目２、シーフの攻撃、ゴブリンに７のダメージ」
【ＧＭミヨシ】がシーフの攻撃結果を言う、
行動順２番の「ナイト」タフが、続けてダイスを振る
「ダイス目４、ナイトの攻撃、ゴブリンに６のダメージ」
【ＧＭミヨシ】のナイトの攻撃結果を聞いて、シンゴが笑う
「おいおい、しっかりしてくれよ、シーフより攻撃力が低いナイトとか、ククク」
それを聞いて、タフは頭にくるが、動画配信が気になり自重する、
続いて、行動順３番の「ロード」シンゴが、ダイスを振る
「ダイス目１、ロードの攻撃、ゴブリンに１６のダメージ、ゴブリンを倒しました」
【ＧＭミヨシ】が戦闘終了を告げると、全員安堵する
「ふぅ…、結構楽勝だったな」
シンゴがそう安堵すると、ユキもホッとする、
「でも、なんかドキドキしますね」
ユキがニコリと笑うと、
【ＧＭミヨシ】が白いダイスを振る、それを見てタフが質問する
「【ＧＭ】さん、そのダイスは何？」
タフの質問に、【ＧＭミヨシ】は笑顔で答える。
「この白いダイスは運命のダイスで、奇数なら不運、偶数なら幸運で、色々な場面で【ＧＭ】が使うダイスです、今回は戦闘終了時に、アイテムがもらえるかどうかなんですけど…」
その返答を聞き、続けてシンゴが聞く
「で…、今回はどうなったんだ？」
シンゴにそう問われ、【ＧＭミヨシ】が答える。
「ダイス目２、偶数なのでアイテムドロップ有です、とどめを刺した、ロードは「薬草」を手に入れました」
【ＧＭミヨシ】が結果を言うと、シンゴは喜ぶ
「おっしゃ、自分のアイテム欄に記載しておこう」
シンゴはそう言って、アイテム欄に手に入れた薬草を入力すると、
【ＧＭミヨシ】がシンゴ達を見る。
「戦闘終了です、６、移動してください」
【ＧＭ】ミヨシが移動を促すと、シンゴは頷く
「では、下へ６進む」
シンゴが返答すると、続いてダイスを振った。
