「三人の総力戦」
「三人の総力戦」
【魔王(副長)】が振ったダイスが止まる
「出た目は5、魔王の行動順は5番です」
【GMミヨシ】が結果を言うと、【魔王(副長)】は舌打ちをする
「ちっ、先制とまでは言わないが、シーフ・ナイト・ロードのどこかに割り込みたかったなぁ、…まぁしょうがない」
【魔王(副長)】が悔しがると、
続いてシンゴが指示を出す
「よし、タフもミノも攻撃だ」
シンゴの指示を聞いて、ミノとタフは攻撃する、
そしてシンゴは自分のターンをパスする
「とりあえず、敵の攻撃力を見よう」
そうシンゴが言うと、
【魔王(副長)】はダイスを振る
「出た目は4、ナイトに15のダメージ」
シンゴは【魔王(副長)】攻撃結果を聞いて考える
「敵の最大攻撃値は60…、俺が回復ポーションを使った際の最大回復量は48…、12負けてるのか、よし」
シンゴはそう言うと、続けてミノを見て指示を出す
「ミノ、敵がダイスで1を出した時だけ、回復ポーションを使ってくれ、それ以外は攻撃だ」
その指示を聞いて、ミノは頷くとダイスを振る、
続いてシンゴはタフにも指示する
「タフはとにかく攻撃だ、攻撃系スキルもガンガン使ってくれ、出し惜しみするなよ」
シンゴにそう指示されると、タフは頷き、PC画面で攻撃系スキルの確認を始める、
そして、シンゴは考え込む
『この戦い、勝っても負けても、その先は結局…』
シンゴには、この先どうなるかが見えており、
一瞬表情が曇るが、気を取り直しミノとタフを鼓舞する
「よっしゃ、総力戦だ」
戦闘開始して10分が経過し、手持ちの回復ポーションが底をつく
「部長そろそろやばいぞ」
ミノが心配そうに言うと、
続けてタフは苦笑いし言う
「俺の残りHPも30切ってるし、次の攻撃が最後だな」
タフがそう言うと、シンゴは顔をしかめ呟く
「全く、一人でテレビゲームのRPGを攻略するなら、簡単に選択しちまいそうな戦法だが…」
シンゴはミノを申し訳なさそうな顔で見ると、
ミノはシンゴの考えに気付く
「部長気にするなよ、ちょうどトイレに行きたかったんだ、先にタウンに帰っとくよ」
二人の会話を聞いて、タフが首をかしげる
「何の話だ?」
タフが質問するが、シンゴは答えずに隊列変更する
「【GM】隊列変更だ、前列シーフ、中列ナイト・ロードだ」
それを聞いて【GMミヨシ】は頷く、タフは驚く
「おい、部長何考えてるんだ、ミノをが死んでしまうぞ!」
怒るタフを、ミノが止める
「やめろタフ、これでナイトの攻撃が1回から2回になるんだ」
タフを見て、シンゴは続ける
「タフ、お前は気に入らんだろうが、ミノが倒れれば、列が繰り上がり、ナイトが攻撃できる」
それを聞いて、タフは指摘する
「それなら攻撃回数は変わらないだろ?」
そういうタフに、ミノが説明する
「タフ落ち着け、俺のシーフがダメージを肩代わりして、タフのナイトの攻撃チャンスを作る、ここまではわかるな?」
ミノの説明を聞いて、タフは頷くと、
さらにミノは続ける
「ならシーフ以外に、ダメージを肩代わりできる奴がいれば、もう一回ナイトの攻撃チャンスができるだろ?」
ミノはそう説明しつつシンゴを見る、タフはそこで気づく
「部長、お前…」
タフがそう言うと、
シンゴは苦笑いして言う
「タフ、俺とミノが攻撃チャンスを作ってやる、あと2回の攻撃で仕留めてくれ、ていうか、1回で仕留めろ」
それを聞いてタフは眉をしかめる
「うるせぇ、こんな作戦、冗談じゃねぇぞ…」
そう言うタフを見て、シンゴは続ける
「まぁそんな深刻に考えるなよタフ、どうせ全滅するんだ、なぁミノ」
それを聞いてミノは答える
「ああ、ここで戦うって決めた時点で、帰りの回復については考えてなかったんだ、タフが万が一、戦闘後に生き残っても、どうせ帰りの道中で…」
シンゴとミノは、顔を見合わせ同時に言う
「全滅だ」
それを聞いて、タフは
「全くこいつら…」
と呆れる、そして【魔王(副長)】はダイスを振り、攻撃を開始すると、シンゴに質問する
「その作戦を聞いて、一つ疑問が浮かんだんだが、聞いてもいいか?」
そう言われ、シンゴは了承する
「どうぞ」
シンゴがそう言うと、【魔王(副長)】は質問する
「ミノが倒れた後、ロードを前列に出ずと言ってたが、後列の…」
そこまで聞いて、シンゴは遮って答える
「ああ、後列のクレリックとウィザートを一人づつ前に出せば、さらに攻撃チャンスは2回増える、だが、それは敢えてやらない」
それを聞いて【魔王(副長)】聞く
「それは何故だ?」
シンゴはニヤニヤしながら答える
「席をはずしている、ユキのウィザードと、ハッちゃんのクレリックを、盾にするのは、流石に罪悪感があるからな」
【魔王(副長)】は、シンゴのニヤケ顔を見て真意に気付く
「なるほど…、無抵抗の二人を倒す罪悪感を、私に背負わせようってのか、全くいい性格してるよ、部長」
そう言って嫌そうな顔をする【魔王(副長)】を見て、
【GMミヨシ】吹き出してしまった。
それから、4ターンが経過し、シーフが倒される
「やられちまったか、【GM】トイレに行ってくるから、ちと席を外すよ、部長、あとはよろしく」
そう言ってミノは席を立つ、列が繰り上がりナイトに攻撃チャンスが来る、
タフはダイスに願をかけて振る
「出た目は3です、15のダメージ、残念ながら「魔王の影」は健在です」
【GMミヨシ】がそう言うと。シンゴは告げる
「【GM】隊列変更、前列ロード、中列ナイトだ」
シンゴがそう言うと、【GMミヨシ】はpcに打ち込む、
そして、シンゴはため息を吐く
「はぁ…、次は俺か…」
シンゴがそう呟くと、タフは苦笑いした。




