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フェブラリーオブラウンド  作者: 超人テリー
11/34

「三人の役割」

             「三人の役割」



 シンゴ・タフ・ミノの三人は、10分休憩した後、


 【GMミヨシ】にタウンの説明を受ける、


「このタウンには、

 最低限の武器防具・回復ポーション等の販売、そして不要なアイテムの買取をする、「ショップ」

 

 冒険中に倒れたキャラクターを、お金を払うことで復活できる、「教会」

 

 HPとスキルポイントを回復させられる「宿屋」

 

 3つの施設があります。必要に応じて、ご利用ください」


 その説明を聞いて、シンゴ達は、ショップで不要なアイテムを売り、


 そのお金で回復ポーションを補充すると、ダンジョンへ出発した。


「13時にスタートしてから、既に1時間半経過している、急がなければ…」


 シンゴはそう言ってダイスを振ると、


 タフがシンゴに心配そうに言う


「部長、急ぐのはわかるが、地図の作成を忘れないでくれよ?」


 タフにそう心配され、シンゴは答える


「ああ大丈夫だ、地図はちゃんと書き込んでるよ、終了の19時まであと4時間半、頑張ろうぜ」


 シンゴはそう返答し、地図を書きこむ、


 横で二人の会話を聞いていたミノは、スタート直後のごたごたを思い出し苦笑すると、何か思い出す


「あっ、そうだ、部長にタフ、「薬草」と「清水」を持ってないか?」


 ミノに質問され、シンゴはアイテム欄を見る


「ああ、「薬草」と「清水」は使用すれば、ほんの少しだが回復する、だから処分せずにとってあるよ」


 シンゴがそう答えると、ミノは続ける


「じゃあ、全部渡してくれないか、試したいことがあるんだ」


 そうミノに言われ、部長とタフは、持っていた「薬草」と「清水」を、ミノに渡すと、


 タフがミノに質問する


「ミノ、それをどうするんだ?」


 そう言われ、ミノはニコリと笑う


「まぁ、物は試しだ」


 ミノはそう言うと、【GMミヨシ】に告げる


「この「薬草」と「清い水」を、えーと…、スキル「調合」で、全部組み合わせる」


 【GMミヨシ】は頷き、


 奇数偶数の目で、不運幸運を決める、運命のダイスを振る。


「偶数の6がでました、「調合」成功です、シーフは回復のポーションを5個手に入れました、」


 ミノはガッツポーズする、


 それを見てシンゴとタフは感心するが、


 シンゴはあることに気付き、ミノに言う。


「おいおいミノ、その「調合」ってスキルが、その名の通り、なにか素材を組み合わせて

アイテムを作るスキルだってことは、なんとなく想像はつく、だが、成功するかどうかわからないのに、全部つぎ込むとはギャンブルだったな」


 シンゴにそう問われ、ミノは苦笑する


「まぁそう言うなよ、成功したんだし、ただ次からは分けて調合するよ」


 ミノはそう言って、頭を掻いた。


 「調合」を試してから、3人は移動・戦闘・調合を繰り返しつつ、


 一時間ほどマップを進み、どうにか4階まで到達する。


「よし、レベルアップ」


 戦闘が終了し、ミノはシーフのレベルが上がったことを喜ぶ、


 この時点でのシンゴ・タフ・ミノの、各キャラクターのステータスは次の通りである。


 シーフ  LV15 腕力12・体力8・知力4・運10、スキルポイントは20

 ナイト  LV11 腕力13・体力12・知力2・運3、スキルポイントは15

 ロード  LV9 腕力4・体力4・知力4・運16、スキルポイントは12


「レベルアップの必要戦闘回数3回で、シーフは一番少ないんだよな、俺も今レベル上がったけど、まだレベル10にもなってねぇよ、ったく」


 シンゴは、レベル15になったシーフと同じだけ戦ってるのに、


 ロードのレベルがまだ9であることを嘆く、すると【GMミヨシ】が言う


「シーフはこの戦闘で、上限レベル15に到達しました」


 それを聞いて、ミノが【GMミヨシ】を見る


「上限レベル?」


 ミノが質問すると、【GMミヨシ】が答える


「はい、現時点での上限レベルの事です、さらにダンジョンを進んで行き、上限が解放されない限り、どんなに戦闘回数をこなしても、レベル15以上にはなりません」                                                  


 さらに【魔王(副長)】が続ける


「まぁあれだ、このレベルの上限が無いと、1階層の雑魚相手でも、戦闘回数さえ稼げば、レベル99にできるからな」


 その説明を聞いて、ミノは納得し頷くと、シンゴが提案する


「どうだろうか、一旦タウンに戻らないか」


 その提案を聞いて、ミノも同意する


「賛成だ、「調合」しまくって、スキルのポイントが少なくなってる、タウンに戻って「宿屋」で回復したい、タフはどうだ」


 ミノがそう言うと、タフも同意する


「ああ俺も賛成だ、1時間も没頭してたんだ…、10分くらい休憩したい気分だ」

 

 タフとミノの了承を得ると、シンゴは移動ダイスを振り、タウンへの帰還を開始した。


 帰還を開始して、何度目かの戦闘中に、


 シンゴはアイテム欄を見つつ、【魔王(副長)】に質問する


「魔王よ、一つ質問していいか?」


 そう聞かれ【魔王(副長)】は行動順ダイスを振って、シンゴを見る


「急になんだ、部長?」


 副長がそう言うと、シンゴは質問をする


「そういやさっき、道中でミノが【星2・木の弓・全職業装備可能・攻撃力10・重量15】をドロップしたんだが、

 RPGでよくある、前列とか後列みたいなのはないのか?、弓は後列からでも攻撃できるとか…?」


 シンゴの質問を聞いて、【魔王(副長)】はハッとして答える


「そうだそうだ、すまない、隊列について説明するのを忘れてたよ、隊列は前・中・後の三列あって、各列三人まで配置できる、

 あと「木の弓」は、すべての列から攻撃できるよ」


 そう説明すると、続けて【魔王(副長)】はシンゴ達に謝る、


「いやぁ、三人で進んでたから、説明する機会が無くて失念してたよ…、いやホントすまない」


 【魔王(副長)】が頭を下げると、シンゴは苦笑いする、


「いや気にしないでくれ、三人で進むことになった原因はこっちにもあるしな、それで、隊列はどうやって変更する」


 シンゴはそう答えながら、ダイスを振ろうとすると、


 【魔王(副長)】は静止する


「ああ、待ってくれ部長、移動中はいつでも隊列変更できるが、戦闘中の隊列変更はロード系の職業にしかできないんだ、隊列変更するなら【GM】に申告してくれ、」


 そう言われシンゴは、【GMミヨシ】に言う


「じゃあ、隊列変更する、えーと前列ナイト中列ロードとシーフ」


 シンゴがそう言うと、【GMミヨシ】は確認する


「隊列変更で、ロードのターンは終了になりますが、よろしいですか?」


 そう言われ、シンゴは了承すると、


 さらに【GMミヨシ】は聞く


「あとクレリックとウィザードはどうしますか?」


 そう聞かれ、シンゴは頭を掻いて答える


「おお忘れてた、クレリックとウィザードは後列でお願いします」


 それを聞いて【GMミヨシ】はPCに隊列を打ち込む、


 シンゴ達もPC画面のマップ表示の横にある、隊列欄で確認する、


 するとタフが不満そうに言う


「なんで俺だけ前列なんだよ?、なんか恨みでもあるのか?」


 タフがそう言うと、シンゴは手を横に振って否定する


「違う違う、今は戦闘中なんだぞ?、ロードやシーフと比べて、抜群に回復力が高いナイトを、前列に残したんだよ」


 そうシンゴに説明され、タフは得意気に言う


「そうだよな、ナイトは「体力」の数値が高いからな、よくわかってるじゃないか部長、フフフ」


 そんなタフを見て、シンゴは嫌味っぽく続ける


「まぁ「知力」はどうせ無いんだし、「腕力」「体力」で役立ってもらわないとな」


 タフはそう言われて、顔を真っ赤にし部長に掴み掛る


「今のは、ナイトじゃなく、俺に言ったんだろ!?」


 部長はとぼけた調子で言う


「何言ってるんだタフ、お前が勝手に図星だと思ったから、頭にきてるんじゃないのか?」


 そんな二人を見かねて、【魔王(副長)】が止めに入る、ミノはそれを見て呆れる


「やれやれ」


 ミノはそう呟いた後、「木の弓」を装備した。


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