表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/21

陰陽の森のグルート

森へ入った。

即座に辺りが暗く、夜のようになった。

同時に体の違和感にも気づいた。

まず、胸がある。

薄茶色の髪は伸びて肩より下までになっている。

そして、まぁ…………がない。

「これは……反対になっている?」

見るかぎりで木は逆さまに植わっている。

足元には雲があり、空には土がある。

体は女性へ。

しかし、声だけはそのままだった。

「こんなこと気にしてる場合じゃないか」

気にせず進むことを選んだ。

5分ほど歩いた頃。

殺気を感じ、足を止めた。

「隠れてないで出てきたらどうかな?」

しかし反応はない。

次の瞬間。

「グモオオォォォ!」

鳴き声と共に突進してきた。

「グルートッ!」

グルートと言うのは地球でいう牛のようなもの。

その牛に翼と角が生えた感じだ。

ペガサスの体が牛バージョンかな。

大人しい生き物だと聞いていたのだけれど……反対になっている証拠だ。

見た目はキモいが味は一級品。

レキウナさんの家でなんどか……。

まあいいとして食料にはなる。

「悪いけど、胃袋に入ってもらうよ」

思いっきり地面を蹴る。

が、

「あれ?」

ドシャァという音をたて、盛大にコケた。

なんでだ。

仮面を付けていないとはいえ筋力は変えられるはずなのに。

僕がコケている間にもグルートは走ってきている。

まずい、避けられない。

仮面を構えたその時、風を裂く音……いや、風を切る音の方が正しいかもしれない。

動物が早く走った時に鳴るあの音。

その音と共に目の前のグルートは消えた。

「僕の……ご飯が……」

今日はまだ何も食べていないからおなかが減っているのに。

仕方がないし他の食べ物を探そう。

その後10分以上歩き続けたのだが、何も見つからない。

「この森って実すら出来ないのかな?」

途方に暮れていたその時!

鞘の目に紅い果実が映った。

リンゴだ!

異世界コッチでは食べたことはないが多分大丈夫だろう!

急いで向かう。

そして、リンゴに手が届く寸前。

その木はこちらへ向いた。

「えっ」

「ゴガアァァァァ!」

「う、うわぁぁ!化け物!」

木に顔があるなんて!

RPGではよく見るけど、実際ってこんなに怖いのか。

そのRPGのイメージ通り……? しなる枝を鞭のようにして突き飛ばされた。

「うっ!?」

5mくらい飛んだだろか何かが背中にぶつかって止まった。

「ふぅ、助かったぁ……ってこれさっきのグルートじゃん!僕って恵まれて……」

グルートを見つけ恵まれてると言おうとしたのだが……荒い鼻息が頭にかかる。

恐る恐る顔を上げると、そこには牙のついたゴリラのようなものが。

「カロロロロロ」

「め、恵まれてるわけないよねー……」

もはや少し涙目だ。

「ガアァァアァ!」

「ギャアァァァ!」

前者がゴリラのようなもの。

後者が僕。

同じような声を出してしまった。

走っているけども……。

僕の足じゃどうにもならないし。

そんなことを思いながら逃げていると女性の声がした。

「いやっ!ちょっと、離しなさい!てゆーかなんで私が男なのよ!」

聞き覚えのある声。

この声は……。

「諸刃さん!?」

見事に木の怪物に絡まれている男バージョン諸刃唯の姿がそこにはあった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ