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「到着、遊戯部だよ?」

たぶん次は登場人物の紹介かもしれない

太陽が真上に差し掛つた頃、火星は外を見つめていた。

さっきまで話していた志乃は購買に行ったため教室にいない

「結局昨日は見学行けなかったなぁ」

ハァ、とため息を漏らしつつ火星が弁当を広げると、隣の席が音をたててくっついてきたそのせいで火星の弁当から好物のコロッケが落ちた、犯人は隣の席で割と息の合う友人の佐治だ

「お前、何処行くつもりなんだよ?

「うるせえ、昨日は行けなかったんだよ」(大丈夫だ、まだ一秒しか経ってない)

「へぇ~、まさか迷子になって道分かんなくなったとか?だったら笑い話だな!」

本人には悪意はないが、火星にはグサリときた、

(エスパーかこいつ、ってありえないか)

「で、結局どうなのよ~、教えろよ~

「止めろ、くねくねすんな気持ち悪い、お前らこそどうなんだよ?

「俺はなぁ、なんと!バスケ部に行って来たぜ‼」

星野学園のバスケ部は何度か全国に行った事があり、更にモテる事で有名だ

(こいつもそんなんだろうな)

「運動オンチのお前がバスケ部か、どうだった?」

「……お、俺にはもっと合う部活があるさ

「流石に全国目指していることはあるな」

(十中八九、筋トレとかさせられたんだな…こいつ筋トレとか出来ねぇもんな………)

「お前、今俺が筋トレが出来ないとか思ったな!

「実際出来ねぇだろ」

「やってみないとわかんねぇだろうが!」






----------10分後----------


「さっぱり理由が分からんな、どうしたら半裸で女子に追いかけ回されるんだ?」

3人は生活指導されていた、スクワットで勝負を始めたまでは良かったが(良く無いが)、周りの男子生徒が囃し立て悪ノリし始めた二人は腕立てや腹筋をし、汗をかいたので上着を脱いだ

「と、言う事です」

「お前らがバカなのは分かったが、逢崎お前は何故この二人を追い回していた?」

「プリン………………」

志乃はうつむきながら小さな声で言った

「はぁ?」

志乃はデザートにと購買での戦いに参加していたが、惨敗してしまい手ぶらで帰って来たが、火星と佐治が教室でバトルを繰り広げていた。

女子から二人をとめるよう頼まれた志乃はプリンが食べれず不機嫌だったので八つ当たりしたかったが、危険を察知した火星と佐治は逃げ出し、志乃は二人を追いかけたのであった

「以上ですね」

「貴様らが落ち着きが無いのは分かったが、半裸で校内を走るのは、とても高校生の行動じゃないな」

「私は脱いでない」

生活指導担当教師は腕を組みうなり声を出した

「……無視された、意外にショック 」

「てめえが迷子になるから……クソッ」

「俺は迷子になってねぇ、自分探しをしてただけだ、それに勝負を仕掛けたのはお前だろう」

「なんだそら、先に脱いだのはお前じゃねぇか?

「走りだしたのはお前だ」

「まったく、二人共反省してないね」

「「お前が言うな」」

「わぁ、息ぴったし」

「お前達、少しは小さな声でしゃべるとかしろよ」

担当教師は呆れてものも言えないと顔に出していた


三人は一週間の重労働を枷られた




----------------------



「初日からこんなとは聞いてないぜ」

生活指導室を出ようとした三人に担当は「ちなみに今日からだから」と追い打ちをかけた

初日の仕事はダンボール運びだった、ダンボールは30個あったので均等に三等分して運ぶ事となった

「意外と軽かったから早く済んだな、ここは二号館か報告しなくていいって言ってたし、見学に行こうかなっと」

バッグから見学のプリントを出して眺めた

(近くには、園芸部と………オカ研かよ)

火星は裏道の近くいた男を思い出した

(なんだかんだで、今雑用してたのってあいつのせいじゃないか?)

むしゃくしゃした火星は足下にあった空き缶を蹴り飛ばした、空き缶は綺麗な孤を描きながら向かいの校舎の空いた窓にホールインワンした

(ヤバイな………って、上の教室は何かの部室みたいだな、行ってみるかな)




「痛い⁉何だあ~空き缶かぁ~って、誰だよ?」

しかし、教室には誰も居なかった

「誰も居ないなんて………まさか新たな怪異?放課後空飛ぶ空き缶‼…なんて訳ないか」

のそのそと窓際に手を付き、外を見つめる

「日光が眩しいねぇ、今校舎に入ったヤツが犯人かな?」

Uターンして出口に向かうが途中で倒れる

「寝起きはキツイわ~とっちめるのは今度にしよ~」





-------------------------

火星は第二科学準備室と書かれた部屋の

前にいた、ドアには[見学生歓迎]と書いてあるが何部かは書いていなかった

「着いたな、どうも怪しいが入るか」

覚悟をしてドアを開ける

「見学なんスけど、大丈夫っスか⁉」

すると、なかからバタバタと音がして

「ちょっとタイム、少しまっててちょ~」

少しのんびりした声が帰って来る


言われたとうり外で待っていると中から

「もう入って大丈夫だぜ‼」

と少し気合いの入った声が響く


科学準備室の中は意外と広くて、8人ぐらいならはいれる広さがある、たくさんの棚がありその中には薬品が入っているものや、ボードゲームや対戦玩具が入っている棚もある、真ん中には長方形の机があり、その両方に三人掛けのソファーがあり、そこに先輩と思われる男子が座っていた

「多少ごちゃごちゃしてるけど、座って座って」

お言葉に甘えて火星は反対のソファーに座る

「名前分からないといけないし、自己紹介するよ?僕の名前は柊だよ、よろしく」

「こちらこそっス、俺は火野火星っス!」

「火星君ねぇ」

「ところで、この部は何する部活動なんスか?」

「ここは遊戯部だよ?」

「遊戯部?ああ道理で、周りの棚がごちゃごちゃしてるんスね」

この部屋の棚を見ながら言った

「痛いとこに気づくね?この部はゲームを通していろんな人と繋がる事を目的にしてる部活なんだ、お茶いる?」

「欲しいッス、俺もゲームは得意ッスよ、TCGとか子供の時からやってますしね。」

「カップと茶葉は後ろの棚の上から二つ目ね?なら入部テスト受けてもらうよ?」

棚の中には少し値のたちそうなコップが並んでおり、コップ一つと茶と書いてある容器を取り出す

「お湯どこッスか?入部テスト?」

「そこのポットのなかね、きゅうすも一緒に有るよ、この学校の方針で部活には全部入部テストがあるでよ~」

「何をすればいいんですか?」

(でよ~って、なんかのほほんとした人だなこの人)

「これね‼」

柊さんは机の上にパソコンを置いた

「BBZ.........何すかコレ?」

BBZ(ビッグ・バトル・ゾーン)オンライン対戦形式のパソコンゲームだよ?」

首を微妙に曲げながら先輩は説明する

「今回はこれをテストに使うよ?」

コップときゅうすを手にソファーにすわり、きゅうすを机に置く

「このゲームのやりかたを説明するよ?自軍は一小隊10人が十小隊計100人を操る戦略ゲーなんだよ?」

柊さんはどこからか出したコップにお茶を注いだ

「このゲームで対戦して勝てば合格ってことですか?」

火星もお茶を注ぎ、啜った

「もの分かりがいいねぇ♪」

「対戦者が来るまで自分の部隊をいじったら?僕のオススメは突撃兵7の工作兵2、衛生兵1ね?」

「じっくり考えるッスよ」(マニュアル読むか.........)






----------20分後----------

「コレでいいか」

「ちょうど対戦相手が来たみたいだよ?」

画面に戦いますか?とシステムメッセージが出る

「最後にルール説明するよ?

このバトルは四人対戦バトル

相手もこっちも十部隊100人ね、全滅しても負けにはならないけど、拠点にある旗を取られると負け、どんなに兵が残っていても旗を取られた時点で負けだから気をつけてね?

以上だけど大丈夫?」

「大丈夫っス!」

「頼もしいねぇ、じゃあ、さっそくテスト開始だよ?」


画面が変わり、火星の軍はバトルステージに送られた


(しっかりマニュアル読んだし、操作は完璧だぜ)

先輩のオススメのとうりの編成にしたので突撃兵は7小隊あり、それをひとつ残し三等分し敵の索敵をさせた

「まずは、索敵とでたね?」

スタート地点に立つ旗を取られると取られたチームの敗北になる

「まずは旗を守る設備だな…」

残った兵を土嚢を作らせ防御をかためた

(なるほど、なかなかやるね)

土嚢が出来たところで、索敵チームが敵に鉢合わせし、交戦を始めた

「おっ、戦闘が始まったみたいだね?」

「でも、こっちのほうが優勢ですね」

火星のチームは二部隊で、相手のチームは一部隊しか居なかった

(コレはなら勝てるな)

両部隊は発砲をはじめ銃撃戦になり、終始火星のチームが優勢だった、最後の一人が倒れて相手チームの部隊は敗れた

「よっしゃあ‼」

まだ一部隊しか倒していないが、火星は初めて勝った喜びは隠せ無かった

「喜ぶのは良いけど拠点襲われて居るよ?」

「へえ?ウワッ⁉」

火星の拠点は突撃兵と衛生兵が一部隊づつ、そして工作兵が二部隊がいる、衛生兵はまさに回復役、銃器も無いために戦闘は不可能

工作兵は性能の低い銃器しか無い

対する相手のチームは全部隊がいた

(さっそくピンチじゃん⁉)

索敵をさせていた部隊を呼び戻すが、帰って来る間では時間がかかる

「耐えろ、耐えろ、耐えろ!」

(でも、なんで全部隊居るんだ?拠点の守りは?)

「偶然近くに居たから守るより先に潰しに来たんだねぇ」

「なら、相当近くに拠点があることになりません?」

「裏とかね?」

(でもピンチなのは確かだねぇ、四部隊でいつまで耐えられるかな?)

先攻部隊の一つが敵と鉢合わせした

「げぇ⁉こんな時に!」

敵部隊は一部隊だけだった

(負けることは無いけど、足止めされるねぇ?)

(しまったな…他の部隊はまだまだ時間かかるな…)

工作兵が一部隊やられてしまった

「ヤベェ!一個やられた?」

敵は一部隊も減って居ない

(コレは負けたな、うん?)

火星の部隊の後ろに旗がたっていた

「先輩、コレって旗っスか?」

「う、うん、そのとうりだよ?」

(びっくりしたなぁ、この局面で旗を見つけるなんでねぇ)

「俺めちゃくちゃついてるじゃん!ラッキー!」

「あっ、考えなしに突撃は...............あ~あ」

火星の部隊のうちの一人が倒れた、兵が倒れるのは撃たれた時のみである

「へっ?」

拠点近くの物陰からぞろぞろと敵兵が出て来、火星の部隊に向かって発砲して来た

「クッソ、はめられた‼」

(なるほど、拠点を全部隊で攻撃されて焦ったプレイヤーが旗を取りに来たところを別のプレイヤーが潰す作戦だね?これはなかなか)

相手は六部隊で、こちらは二部隊圧倒的に不利である、次々に兵が倒れ、ついに最期の一人が倒れた

(まぁ、どうあれ火星君は相手の作戦にどはまりした訳だね?)

そのあいだに先行した部隊はやられて、拠点は壊滅されてしまい火星のチームは最初に負けてしまった






--------------------





「まぁ、残念だったね?」

柊はソファーに座り茶を啜って居た、向かいのソファーには火星が落ち込んでいた

「でもまぁ、火星君は頑張ったよ?それに試験は嘘だしね」

火星は机に乗り出した

「へぇ⁉」

「この部活いま部員二人だからまだ研究会なんだよね、ハ、ハ、ハ」

柊はいたずらが成功した子供みたいに笑った

「えええええええええ‼」


「まぁ、明日もあるからまた着てね?」



こうして火星の見学二日目は終った















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