表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/75

73.目には目を

「録画ですか?」

「うん。おしっこ漏らす程キツいのは、オトコだけ。オンナは言葉で攻める。


========== この物語はあくまでもフィクションです =========

============== 主な登場人物 ================

戸部(神代)チエ・・・京都府警警視。東山署勤務だが、京都市各所に出没する。戸部は亡き母の旧姓、詰まり、通称。

神代宗佑警視正・・・京都府警東山署署長。チエの父。

船越栄二・・・東山署副署長。チエを「お嬢」と呼んでいる。

茂原太助・・・東山署生活安全課警部補。

小雪(嵐山小雪)・・・チエの小学校同級生。舞妓を経て、芸者をしている。


白鳥純一郎・・・チエの許嫁。京都府警勤務の巡査。実は、大前田警視正の息子。母の旧姓を名乗っている。

弓矢哲夫・・・京都府警捜査四課刑事。警部。ひげ面で有名。


中町巡査・・・茂原の交代要員だったが、そのまま勤務している巡査。

楠田巡査・・・チエの相棒。

大前田警視正・・・京都府警本部長。白鳥の父。

船越紅葉・・・副署長の娘。巡査。結婚していたが、離婚して復職。

遊佐圭祐・・・チエの幼なじみ。大学同級生。CATV『きょうとのテレビ』課長。


=====================================


午後1時。東山署。会議室。

弓矢が、顔を出した。

チエが、シェーバーの替え刃を渡した。

「おおきに。」

「弓矢君、どう?進捗。」

副署長の船越の質問に、「え?ああ、贈収賄絡んだ事件の方は、逃げてた議員が自供始めました。半グレの証言ありますからね。」と応えた。

弓矢が応えたのは、Geikoネットワークからの情報が役に立った事件で、仮病を使って逃げていた議員の贈収賄事件と、議員が嘘をついていたことを告白しようとしていた傷害事件である。

「署長は?」と、弓矢から尋ねると、「もう1つの事件の方、ガイジン女の取り調べで過剰な捜査があった、とアメリカから来た弁護士と日本の『札付き弁護士』の弁護団が出張って来た。署長と本部長は、『吊し上げ』の予定。でもね、弓矢君、お嬢に抜かりあると思う?」と船越は笑いながら応えた。

「まあ、ないでしょうね。」と、弓矢も笑った。

紅葉が、スマホで、取り調べを再生した。


「録画ですか?」

「うん。おしっこ漏らす程キツいのは、オトコだけ。オンナは言葉で攻める。スラングも覚えたけど、録画してるから控えて正解。あのガイジン女、私の取り調べでオムツ必須って情報仕入れてたんやろな。自分で、おしっこしよったで。調べ室で。モミちゃん、掃除大変やったなあ。」

「へえ。臭かったわあ。チビった分量やないもん。」

「計算ずくやねん。向こうでマフイアのボスやってたんやからな。」

「ウチも知り合いの弁護士に、録画提供しておいた。アメリカでは、取り調べは公開で、密室やないからな。」

「流石、警視。」

「ちゃん、いや、署長らは、進展あるまでノラリクラリ作戦や。記者会見もな。『審査委員会』も形式上や。ウチは今、順番待ちや。大事件、起こったら、頼むで、弓矢警部。」

「え?頼むでって?」

「正式な異動は、弓矢君は正月から。お嬢は年度明け前からや。」

「え?初耳ですけど。」

「決まったんは1時間前。弓矢君は府警捜査一課、お嬢は大阪府警や。内緒やけど。」

「お父さん、内緒やけど、ってベラベラしゃべってるやん。」

「え?何の事?」

茂原と中町と楠田が、部屋の隅で肩を揺らせている。

つまり、クスクス笑っている。

「頑張っていこう、府警のエース!!」と、チエは弓矢の肩を叩いた。


午後6時半。京都府警。記者会見場。

「鋭意、捜査中であります。裁判もありますので、発表出来ることは限られております。」

「あば・・・。」

言いかけた記者のマイクは突然切られた。

記者会見は短かかった。

マイクの故障は遊佐の指導の下、小雪と白鳥が仕掛けたものだった。


午後8時。神代家。

「ちゃん。真藍月バー、買うておいたで。風呂から上がったら、食べような。」

「大阪に行ったら、静かになるな。」

「1年はな。」

2人は、今夜も仲良し親子だった。


―完―


※警察内部の『査問委員会』は、『審査委員会』と呼ばれます。

万が一、警察官が何らかの不正や、公務員としての規約に違反したと見なされた場合は、不正や違反に対して調査を行ない、その警察官に対して処罰を与えることを審議するための委員会が置かれることがあります。

委員会は、委員長を筆頭に、3人以上7人以内の委員で構成されます。委員長は都道府県警察の本部の警務部長が就任して、委員には理事官以上の役職を持つ警察官の中から委員長が指名します。委員のうち1人は書記として委員長が指名して、審査の経過をまとめて議事録として制作しなくてはなりません。

こうして構成された委員会によって、不正または違反について、審査の対象となる警察官本人と関係者から事情を聴収するなどして、事実関係を調べていくのです。

審査結果は、審査を行なった都道府県警察の本部長に報告され、審査結果に応じて該当する警察官の処分が決定します。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ