表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
sinθが分からない  作者: y42ks
cosθ編
84/86

cosθ≒0.951

まず第1ラウンドはドローと言ったところか。お互い本心を出さず、かつボロも出さない。頬を一滴の汗が流れる。


「少し休憩しようか。」


三ノ宮家当主はそういうと手を2回鳴らす。扉が開かれ執事が入ってくる。


「梔子くんは何が飲みたい?あぁ警戒しなくてもいい。さすがに睡眠薬などいれないさ。信頼して欲しいね。」


「そうですね。12年の山崎で。」


「ははは。君も冗談が上手いね。だが、君はまだ未成年だ。大人としてここは断っておこう。」


「そうですか…。では、コーヒーでいいです。ブラックで。」


「承知した。では、私は12年の山崎で。」


おい!ツッコミたいがぐっと堪える。かしこまりました。と執事が部屋を出ていき、2、3分ほどでコーヒーが2杯運ばれてくる。流石にウイスキーは執事に止められたか…。


「ふぅ。いやはや、君はとても優秀だね。是非とも我が一族に入ってもらいたいものだ。」


「光栄です。それはまたの機会に。ところで、菜花さんはどこにいるか見当はついているのですか?」


「それがさっぱり。夜闇に乗じて攫われ、追跡はできなかったんだ。東京で見かけたという情報はあったが、正確な情報とまでは言えない。」


「そうですか。私から出せる情報は何もありません。九十九くんとはあの時遊んだ以来会ってませんし、連絡先も知りません。まぁ詳しく調べてもらえば私の潔白は証明されるでしょう。」


「そうか。そうか…。ちなみに、今日呼んだのはこれだけじゃない。おい。入ってきてくれ。」


そういうと再び扉は開かれ小学生?低学年くらいか。男の子が入ってきた。


「三ノ宮京太郎。小学二年生だ。梔子くんには、この子の家庭教師をしてもらいたい。もちろん菜花と同じ条件だ。小学生の家庭教師は難しいだろうがよろしく頼む。今日は遅いから来週から頼むよ。」


「承知しました。謹んでお受けします。」


京太郎くんと目線を合わせ、よろしくねと微笑む。少し睨まれた気がしたが、気のせいだろう。それにしても、なぜこのタイミングで弟の存在。いや、弟とは限らないけど弟の存在を明らかにしたのか。これは三ノ宮家からの警告だろうか。菜花を攫っても代わりは幾らでもいるんだぞ。そういう脅しにも聞こえる。菜花さんを真面目に捜索してもいないのだろう。いったい何を隠しているんだろうか。

951って斜めに並んでてなんかパチンコ打ちたくなりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ