cosθ≒0.974
そこは山の中であって、しかし開けた場所だった。道中は木々の隙間から覗く太陽の光は、この一帯全体に広がっていた。邪魔をする木が無いのだ。ここら辺の土地はだいぶ遊び尽くしたと思っていたが、まだこんな所があったとは。
「ここは、かつてワシが修行した場所。龍騎。お前もここで修行だ。」
「修行ったってたつじい。俺これ以上何を学べばいいんだよ。」
「ワシに勝つまでだよ。」
そういうとたつじいは、地面に落ちていた木の棒を拾い上げた。
「この開けた土地に転がっているものならなんでも使っていい。殺す気で来るんじゃぞ。」
「たつじい。将棋はあまり関係ないけど戦うってなると流石に負ける気はしないよ。」
「ほう?ならばかかってくるがいい。」
俺はおよそ小型ナイフ程度の長さの木の棒を拾い上げ、逆手に持った。風が吹く。茂った歯が揺られて音が鳴る。しかし、それ以外の音は無い。1歩で踏切り、たつじいへと3歩で近づく。たつじいは動かない。右手に持った木の棒でたつじいへと襲いかかる。たつじいは先程拾った木の棒で防ぐ。しかしこっちはブラフ。左手を強く握り、ボディブロー。外した?握った拳は空を切る。完全に死角からの攻撃を避けられた。背中に衝撃を受ける。くそっ。
「まだまだじゃな。」
「たつじいなんでそんなに動けるんだよ。」
「鍛え方が違うんじゃ。」
それからおれとたつじいの修行は1週間続くこととなった。
急に出張入って更新できませんでした!!
2日で12時間以上運転するなんて辛すぎるよ!!!




