cosθ≒0.978
とりあえず命の危険だけは回避出来たみたいで安堵していた。この屋敷に入ってから、まぁ当たり前だけど、みんな関西弁の中この十六夜九十九という男だけは普通の所謂標準語であったので、関西出身では無いことは分かった。つまり要約すると、東北の片田舎でガキ大将をしていた九十九は、転校でやってきたたつ兄とライバル関係になり、勉強や運動全てで競い合ったことから仲良くなったと。つまりこの人たつ兄と張り合えるほどの逸材ということ…?
「俺の住んでいた地域にいたたつじいというじじいがいてな。俺と龍騎の師匠ってやつだ。なんで田舎暮ししているのか分からないくらい才能に溢れていてな。」
たつじいて。ほぼたつ兄やないか。
「たつじいは龍騎の名付け親らしい。だからか分からないけどだんだん、俺と差が開いてしまってな。」
「それでも仲良くいれたんだな。」
「まぁ、あいついいやつだろ。」
それはそうだ。
「高校に入るタイミングでこっちにきて気づいたらこうなってたんだけど」
おい!その端折った部分がいちばん気になるわ!
「とにかく、うちらは見た目はこんなだけど、実は警察とも繋がりがあって裏から事件解決の手助けしたりもしてるんだ。そして今回、目標となったのが三ノ宮家ってことなんだ。」
なるほどなぁ。まぁ色々あったんだろうけど、それにしても菜花さんを誘拐する必要が感じられない。
「あ、菜花はおれの妹な。」
あー。そういうことね。完全に
「理解できるかァァァァ!!」
ちゃんと説明しやがれ!
まぁまぁ落ち着けと。言われてすぐに落ち着く。俺は大人だから。
「あぁ、もしかして、実の妹を救うかつ、危険から離すために…?」
「理解が早くて助かるよ。」
それだけじゃない気もするが、まぁ気持ちはわかるよ。俺だって琴葉がその立場なら同じことしそうだし。
「だからもう関わるな。」
ここまで聞いといて、そんなこと出来るわけないだろ。
とりあえず引越し終わりました
荷解き残ってるけども




