sinhθ≒10.02
とりあえず、たつ兄と琴葉を連れて親の元へ向かった俺たち。たつ兄の突然の登場に親たちもびっくりしていたが、元々たつ兄とも家族ぐるみで仲が良かったため、そのままBBQに参加する流れとなった。
「そういえば、たつ兄は高校どこに行くの?」
中学1年生のたつ兄にとってまだ先の話ではあるから何も考えていなさそうではあるが。
「俺?俺三高。」
口に肉を頬張りながら答える。
まさかの決めていた。にしたって、三高なのか。三高も充分進学校ではあるものの、それより頭の良い学校は存在していた。俺はてっきりそっちに行くと思っていたと伝えると。
「あのな凛太郎。三高は運動部も県内有数なんだ。つまり、文武両道の観点からみると県内No.1なんだよ。」
なるほどな。たしかにたつ兄は運動も得意でそちらでも活躍できることを考えると三高が1番かもしれない。でもそうなると…。
隣に座る琴葉の顔を見る。何の話をしているか分かっていなさそうな顔で俺たちを見ていた。
「りんくん。私もさんこうに行く!」
理解していないようだ。
「あのな。琴葉。今のままじゃ絶対にお前は受からない。」
「でも行きたい!たつ兄とまた同じ学校通うの!」
「そうか。琴葉。じゃあ勉強頑張らないとな。」
「わかった!りんくんに教えてもらう!」
こうなる。こうなることはわかっていた。琴葉が行ける高校に一緒に行って学年1位を取り続けるという俺の自堕落生活の夢が途絶えた瞬間であった。
3年半後。高校受験で琴葉は無事三高に受かることになるのだが…。彼女曰く、
「たつ兄から貰った鉛筆転がしたら受かった。」
そうだ。たつ兄曰く、
「あのBBQの時に、琴葉の三高合格のために毎日祈願していた鉛筆を渡した。」
神様の力で合格した人がここにいます。つまりどうなるかと言うと。
「sinθってなぁぁぁぁにぃぃぃぃ。」
まぁこうなります。
cosθ編考えてたら、こっちの事考えれなくなったのでもう早めに辞めちゃいました!
3月になったらcos編書くのでもう少し待っててね。




