sinθ≒0.875
最終話だ!!
いや、三部作の1部作が終わっただけなんだけども。
告白の定番。放課後誰もいない教室。体育館裏。下校途中。勇気のあるものは校門など。
しかしながら、我が校は放課後誰かしらは教室で勉強してるし。体育館裏では運動部がウェイトトレーニングしているし。要するに校内で人がいない場所などないのだ。人目につかない場所を選びたい場合。休みの日に外に呼び出すとか。その誘いに乗ってくれる時点で告白は成功しているようなものだが。
卒業式が終わったばかりだと言うのに、校庭ではサッカー部が練習の準備を始めている。高いところから眺めていると、なんだろう。あのセリフを言いたくなる。人がご…。
「りりりりんくん!やばばばばばい。きききききんちょうしてきたたた。」
バグってる人のせいで言えなかったではないか。普段は出入り禁止の屋上。美術部は絵を描くために鍵を借りることができるらしい。卒業式の日から活動するなんて素晴らしいと言われたが、絵を描きに来た訳では無い。
「この学校にも俺が知らない場所があったとはな。」
よう。と小さい花束を持ち、胸にはリボンがついている。卒業式を終えたばかりのたつ兄がやってきた。
隠れるな。俺を壁に使うな。俺は何も用事ないんだから。
琴葉を無理やり前に出し、背中を押す。
「たたたたたたたたたた」
バグってる琴葉を見て、俺に目配せをするたつ兄。俺に助けを求めるな。とりあえず落ち着け。深呼吸。手紙があったろ。そう。それを出して。手が震えて上手く開けれない。
「俺が読んでやるから貸せ。」
「だめ!」
よし、少しは緊張とけたかな。
―拝啓、二階堂龍騎様。
卒業した気持ちはいかがでしょうか。さぞ、清々しい気持ちでいっぱい
「かたぁぁぁぁぁぁあい。」
ちょっとたつ兄ごめん。作戦会議させて。
「いいか。一言でいい。大事なことだけ言え。」
「そんなぁ。力作なのに…。」
そんな長い時間構ってられないんだよ。
えっと。ここは飛ばして。よしっ。唾を飲み込む。
「たつ兄。好きです!付き合ってください!!」
言ったーーーーー。ちゃんと言えたな。偉いぞ。少し涙が。
「琴葉。」
「はい!」
両手を琴葉の肩に手を置き。
「知ってる」
ですよねぇぇぇぇ。態度がモロでしたもんねぇぇぇ。
「もちろん。俺も琴葉のことは好きだ。」
すこし胸がチクリとする。そりゃそうだ。それで無ければ幼い頃からずっと付き合ってこれてるわけが無い。
「あ、凛太郎もな。嫉妬すんなよ。」
しねぇよ。
「でもな、琴葉。付き合うってのには答えることは出来ない。俺にはやらなければいけないことがある。それに、琴葉を巻き込むわけにはいかないんだ。」
少し引っかかる言い回しだ。巻き込む?
「でも忘れるな。琴葉。凛太郎も。俺はお前たちのことずっと愛している。たとえどんな状況になったとしても。」
それ以降たつ兄は姿を消した。
cos編行く前に、sin編の番外編でも書こうかな。でもタイトルがなぁ。うーん。
sinhθ編とかどうよ。(思い付き。)
ハイパボリックサインです…。




