sinθ≒0.777
うわ!今日仕事サボってパチンコ行けばよかった!と思わされるタイトルですね。読んだ人はぜひ行ってください。
あ、あと土曜日の分も2話更新します。
夏休みほど長くは無い冬休みではあるが、クリスマスや年末年始、学生の身分からするとお年玉等夏休み以上に目玉イベントが待ち受けている。
しかしながら、我が校。宮城県立陸奥第三高校はどんな人も平等に、クリスマスなんかちゃんと講義が入っています。もちろん出席は自由。希望した学生のみである。建前上は。基本、みんな受ける。というのも、どうせ部活で学校来るんだしどうせならという生徒が多いからだ。元男子校である名残か、全生徒の割合は男子が多めで7:3くらいである。つまり、校内で全女子に彼氏が出来たとしても4割は余り物である。そんな学校でクリスマスなんて何が起こるかと言うと。
「いけー!!!燃えろぉぉぉ!!」
キャンプファイヤーである。何故かって?俺にもよくわからん。先生の中には我が校出身もいるが、その先生が生徒だった頃からの恒例行事であるらしいし、その先生の先生も行っていたという。創立100年には満たないものの、そこそこ長い歴史がある中でいつから行われているか分からないという。そんな昔ってクリスマスの文化なんてあったのか?男子校だった当時の方が盛り上がっていただろうな。ちなみに、生徒会は主催していない。教師もこんな事をするわけは無いので、毎年何故かクリスマスの朝から火が炊き続けられている。つまり、毎年有志が、勇士が個人の費用で、やっているらしい。一体どこの誰がやるんだ。
さて、我が校の中庭で行われるキャンプファイヤー。いや、キャンプじゃないから正確にはキャンプファイヤーではないが、四角に組み上げられた木材の中心で轟々と燃え盛る炎。馬鹿な男が沢山いる学校。必然だろうがこうなる。
「こら!!!下は脱ぐな!!!」
近くの教師が注意する。上はいいんだ…。
というわけで、馬鹿な男たちは東北のキンキンに冷えた寒空の中。炎の周りを上半身裸で踊ってる。それを構成するのは基本的に2、3年生。特に3年生が多い。受験勉強で増えたストレスを発散するように暴れている。これを見た1年生は少し戸惑いながら、翌年踊っている。完全に我が校に染まるのだ。
「おう!りんたろう!!お前もこっち来て踊れ!!」
いつの間にか参加していたたつ兄が見える。運動部でもないのに鍛え上げられた体。普段からゲームしかしていないとは思えない体に、室内から女子の黄色い悲鳴が聞こえてくる。
「嫌だ!!」
つまらんやつだ。と踊りを再開する。なんだろうなコレ。なんか宗教じみている。とりあえず手を合わせておくか。(-∧-)合掌・・・。
ふと、中庭を挟んで正面を見ると琴葉がいた。美術部で部活もないのにクリスマスに学校に来ているあたり、きっと冬期講習を受けに来たのだろう。まぁ、琴葉はな…。勉強しなきゃ進級すら怪しいと聞いたよ…。よく見ると一眼レフでたつ兄を撮りまくっていた。毎年恒例なので去年のクリスマスも同じことをしているため覚えていたのだろう。こんなこと覚えず英文法を覚えてくれ。ほんでヨダレを垂らすな!たつ兄の上裸はいくつかの女子たちのおかずになり、白いご飯を食べられることだろうなと思ったしょうもないくらいクリスマスであった。
冬休みパートはちょっと幕間みたいな立ち位置にさせていただきます。暴れるたつ兄と琴葉に振り回されるりんたろうをお楽しみください。




