sinθ≒0.602
我が校の文化祭は2日間行われる。各日の売上集計をし、1日目、2日目、総合の売上を競う形となっている。負けたからってなんでもないけど、勝てば賞品が出る。例年はクオカードで、クラス会の費用に使われるが、少しでも豪華になるならと競いに行くクラスや部活が多い。売上自体もクラス会に使えるしね。
要するに何が言いたいかと言うと、一日目が終わった今。各クラスから届けられる売上の明細を纏める作業はもちろん生徒会が行うわけであって、文化祭中より終わったあとの方が忙しいのである。一日目はまだいい。2日目は終わってから表彰までの時間はとても限られており、賞品が出る大事なものだから投げやりにもできない。
しかしながら、この男。二階堂竜騎が生徒会長になってからはそこら辺を改善しようとしている。なぜなら、この人はとてつもない面倒くさがりである。Excelとクラウドを結びつけ、各出店の売上を1時間ごとにそれぞれ入力してもらうことでこちらが何もしなくとも勝手に入力されていくシステムである。最後に我々が行うことはデータの改竄などが行われてないかを確認するだけ。さすが、めんどくさがりは行き過ぎると有能であるとは言ったものだ。
例年一日目の出店が終わったあと生徒会だけは残業していたらしいが今年は快適である。まだ空が明るいうちに帰れる。俺にはその苦労が分からないが、生徒会の先輩たちは涙を流していた。
「琴葉のクラスはどのくらい売り上げたんだ?」
「私、会計じゃないから分からないけど…。300人くらいは入ったんじゃない?ちなみにまだりんくんの記録は抜かれてないよ。」
なんなら、10分切る人なんか出ていないと。まぁ、流石にあの記録を抜くとしたら、上振れたたつ兄くらいでしょ。それにしても300人も入ったか。入場料500円だったはずだから。150000円か。材料費を引いても売上ているな。あ、でも2クラス合同だったか。じゃあ半分かー。とか考えていた俺に琴葉が話しかけてくる。
「たつ兄。なんか大人しいよね。もっと暴れると思ってたのに。」
演劇であんなに目立っていてまだ暴れたりないというのか。と言われてもおかしくないセリフだが、まぁ俺も同感である。まぁ、外部からたくさんのお客さん来るし、目立つとたつ兄の動きにも制限がかかるしな。自重しているんだろう。えらいえらい。
まぁ。たつ兄がそんな目立たないわけないんだけど。そんな文化祭2日目が始まる。
ユニゾンのライブ良すぎた!!!
他バンドにカバーしてもらった楽曲たちを最後に自分たちで演奏して格を見せるとても酷いグループです。(褒めてます。)




