sinθ≒0.407
たつ兄にデザイン作成を頼まれてから1週間ほど経つ。
勉強会はまだあと1週間ほどあるが、その後お盆休み等でなかなか連携が取れなくなることを考えると、まぁちょうどいいタイミングではあった。
生徒会室に行くとたつ兄の姿はあったが、琴葉の姿はまだ無い。と思ったら、ドアが勢いよく開けられ、またすぐ閉められた。
ぜーぜーと息があがった琴葉が入ってきたのだが、何があった?
「かんたかから逃げてきた…。」
お前!あとから大変だぞ!神田貴之。通称かんたか先生は国語の先生で、たしか今日の勉強会は琴葉のクラスを受け持っていたな。かなり厳しい先生で、授業中少しでも眠りそうな生徒がいると、耳元で全力の指笛をする。まぁ、優しいっちゃ優しいんだが、もちろん怒らせると怖い。怒られて泣いている生徒もしばしば見た事があった。
「それで?なぜ逃げてきた。何を逃げる必要のあることをしたんだ。」
「勉強会中に眠くなっちゃって…。でもかんたかだから、寝たら起こされるのわかってたから、リアルな目を描いてまぶたに貼り付けて寝てたの。でも気づいたら勉強会終わってて…。」
よく勉強会中にバレなかったな。そもそも寝ることにそんなに本気になるなよ。
「だってココ最近デザインの事で寝れてなかったんだもん。」
それなら仕方ないなぁ。と、たつ兄が弁護に回る。
「まぁそれは置いといて、さぁ琴葉。デザイン出来たんだろ?見せてくれ。」
うん!と元気よく返事して自分のカバンを探り始めた。いや、なかなかひみつ道具が見つからない時のどら○もんみたいになってるけど。あった!とやっと出てきたものをみる。
なん…何だこれは…。
中途半端なので今日は短めで。




