sinθ≒0.375
「たつ兄。ワタシナニカケバイイノ?」
「それはもう。りんたろうさん!言ってやりなさい」
何処の副将軍だ。そしてなぜ俺に振る。あなたが任命した仕事で、更にはあなたはこの学校の代表である生徒会長でしょうが。全く。
「まずな。今年の文化祭のテーマがある。それと学校の特徴とか、色々入れるんだよ。」
「で?今年のテーマって何?」
仕方がないか。これまでの会議に参加してきたわけでもなく、急遽さっき決まったことだ。何も分からないだろう。
「この学校の特徴って何?」
さっきの優しい気持ちを返せ。それくらいは知っておけ。
「お前はなぜこの学校を選んだんだ。」
「そんなのたつ兄がいるからに決まってるじゃん。」
まぁそうか。そうだよなぁ。諦めよう。こいつには1~10。いや、1~恒河沙くらいまで教えなきゃダメだな。とりあえず、今年のテーマと学校の特徴。去年までのテーマやポスターのデザインなどありとあらゆるものを全て叩き込んでやった。
「カッコイイネ。ワタシガンバル。」
頭パンクしてしまったようだ。ただでさえ、文化祭準備で忙しいのに、こいつの子守りまでしなっいたい!叩くな。自分への悪口だけは心を読めるの怖いわ!
「とりあえず、この学校に生えている樹齢150年の檜があるだろ。それは描いておけ。あとその樹に宿ると言われてる蛇神様もかな。交渉にも蛇いるしな。」
「へび?!?!?!」
「琴葉。お前が虫嫌いなのはわかる。蛇は虫へんではあるが虫では無い。怖がる必要は無い。たつ兄に蛇の可愛いところ教えて貰ってこい。」
たつ兄は蛇が好き。小学六年生しか買わないような、蛇が巻きついた剣のストラップを今でもカバンに着けているんだ。モンスターが登場するようなゲームでも蛇がモチーフのものだけで戦うようないかれたやつである。というわけで、頼んだ!たつ兄!
「りん。お前な。蛇について俺に語らせる気か?」
そうと言って…待て。この流れはまずい。
「琴葉こい。ついでにりんもうぇぇるかぁぁぁむ。」
終わった…。
その日の完全下校時刻まで、何時間も蛇について聞かされる羽目になってしまった。
蛇可愛いよね?!?!?!(圧)




