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最前線  作者: TF
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絶望の中にも希望はある 2

次に、疑問に感じることがある、姫様は闘う準備をしようと言っていた、ということは、闘う術があるということ

「質問だけど、闘う準備って何をすればいいの?」


この質問に姫様は明るく振舞おうと「そう!良い質問!」笑顔でテンション高めの高い声で応えてくれる

一瞬だけテンションは上がったけれど、長くは続かず、直ぐにテンションが落ち、淡々と姫様の考えていたことを教えてくれる


「策はあることはあるけれど、どの策が必要になるのか、現状で見極めきれない、現状では、最善となる具体的な策は無い」

首を振りながら、否定的な言葉を続けて話していく

「なので、策は無いことになる」

決定的に有効的な策を見いだせないからこそ、考えている段階の策しか、無いってことね。


どうしても今からいう事が辛いのか、表情がずっと重く暗いままで、淡々と説明を続けていくので真剣に話を聞いていく。


ある程度、策は事前に練っているので、ある程度は固まっているけれど、相手の出方次第であり、その出方を待ち続けると後手に回りすぎて練っていた策が失敗に終わる可能性があるのである程度、こう出てくるだろうと予測して動くしかなく、確証がない手段は徒労に終わり無駄になることもあり得る為、慎重に選んでいる段階。


ここから先の展開は予測が非常に困難である程度絞っても、これ以上、選択肢を絞り切れないので、敵の出方を見極めつつ臨機応変に柔軟な対応をしつつ、どんな事態でも即座に戦況を見定めて動き続けないと、一手遅れてしまって、その一手によって、手遅れになり盤上は詰みとなる。


現状で、考えうる策を伝えるので、私では気が付かない何か見落としがあれば教えて欲しいっと、普段のから傍で見続けてきた姫様にしては珍しく非常に弱気だった。


現状で予測出来る可能性が高い四つの候補を聞いていく。


①海の未知なる獣が、実は海だけではなく、陸地にも対応することが出来て、毒の耐性を得たら、直ぐにでも南から攻めてくる

これが一番想定しうる、現状で最悪のシナリオ

この場合だと、第二陣としてすぐ近くに潜んでいる事となり、こちらを観察していた可能性が高く、手札を見られている可能性が高い。

つまり、こちらの手札を知っていても向こうからすれば対処可能と判断し攻めてくる可能性が高いことになる。

そんな、獣の軍勢がすぐにでも動いて攻めてくる、下手をすると先ほどの殲滅作戦で使用したこちらの毒に対して全ての雑魚を含めた獣の軍勢が完全耐性を会得している可能性がある。


②海の未知なる獣が陸地での活動は困難を極めていて、陸地に獣の軍勢のみを運ぶことが出来る場合

これだと、事前に用意してある策を発動すれば、何とかなる。

何とかなるが、その策を実行する為に必要な根回しが完全に終わっていないので、発動するには王様からの許可が必要となる


また、観測が出来ないので定かではないが、海の未知なる獣が、運べる量に限界数があるはず、一度に無限ともいえる量は運べていたらとっくの昔にこの大陸は獣の軍勢に蹂躙されているはず、なので、今回殲滅した獣の軍勢が最悪一度で運べる量と過程する、つまり、今回倒した敵は一度目に運んだやつで、これ以上は限界である可能性高く、今も運搬中で海の中に居る、そうなると、北の大穴から戦力を補充して海を渡り南の端から獣の軍勢、第二陣が攻めてくるまで幾ばくかの猶予があるはず。


どうして猶予があるはずなのか、敵だって数に限界があるはずなので、送り込んだ軍勢が滅んでしまったのを確認してから、北の大穴から戦力を補充するのが基本だと考えるべきだから。


③海の未知なる獣が陸地も移動できるが、今回は様子見で動かない場合

その間に、何としてでも②の事前に用意している策を使うことで、この砦を起点として闘う準備を進めることが出来る

これが、一番望んでいるシナリオであり、可能性が最も高いと判断しているので、闘う準備をするっていうのはここの部分になる。


④北と南、同時に攻めてくる可能性

人類滅亡という考えたくない結果になります。

最後は王都で攻城戦となり、物資が足らなくなり絶望の中、蹂躙される未来しか予測できない。

なぜなら、切り札は全部、最前線の街にあり、それの使い方を熟知しているのは私だけ

私以外に使いこなせる人はいない。つまりは私が二人いないと北と南両方を守ることが出来ない。

相手が切れ者でこの最悪のシナリオを選んで全力で人類を滅ぼしに来たら対処しようがない。


何故、現状そうしないのか理由がわからないが、相手にも何かしらの事情があるとみていいと思う。

大穴の主が何故、出てこないのか凡その事情は予測しているので、時間がある時にでも話したいと考えてるよ。


四つの可能性まで絞ることが出来たのだと話してくれたけれど、確かに、これは相手の出方次第だと対処を失敗すればすぐにでも人類が終焉を迎えてもおかしくないのだと、実は最終局面へと近づいているのではないかと不安を感じてしまう。


話し終えた姫様は戦乙女ちゃんから、飲み物が入った瓶を受け取り喉を潤している、長文の説明お疲れ様です。

「って、言う状況かな、だから、ここから先は本当に出たとこ勝負、最悪、事前に用意した策で何とかなるとは思うけれども、敵を殲滅しきって完全勝利っていう策にならない一時しのぎになりかねない状況だし、何よりも、一番の問題っていうのが、実は、認可が下りないと…」

下りないと、っていうか王族に頼みこんでいるってことは…あのどうしようもない王様に借りを作るってことになる?うわぁ、見返りが怖いなぁ…


一度、王都が滅びかけてから助けたほうがいいんじゃないの?

むしろ、王都に居る大切な人たちを王都から北にある最前線の街に避難してもらって、王都は王族もろとも滅んでもらってもいいのでは?っていう悪い考えが脳裏をよぎってしまう。いけない、いけない、人類一丸となってこの窮地を乗り越えないといけないのに、ついつい邪悪な犠牲ありきの考えをしてしまった。


理想は犠牲無しで進めていくこと、人類だって無限にいるわけじゃない、今回だって相当な死者が出ている。

年々、確実に人類は減っていっているのも問題となっている。


そもそも、王族に許可がいる作戦って何?それを知らないことには、その作戦を進めるのかどうかの判断が出来ない


「何とかなるっていうけれど、具体的に何の策があるのか教えて欲しいんだけど?」

そう、具体的に次点の策を聞いていないので、そこで思考が止まってしまう。


「…これもぶっつけ本番で試したことがないけれど、理論上は可能…な、はず、自信は…半々ってところなの」

これまた、姫様らしくない、弱気な発言が漏れ出てくる、もしかして魔力欠乏症になってる?テンションが安定してないし

「話の流れをぶったぎって申し訳ないんだけど、これ握って」姫様に魔力を測定する道具を握らせること一分


一分経過したので、測定器を返してもらう…はい、魔力欠乏症


「医者としての診断です、はい、これ飲んで」魔力回復促進剤を渡す、迂闊だった昨日のうちに飲ませとけばよかった!!

よくよく考えると姫様、魔力使いっぱなしっぽいじゃないの、魔道具の制御に演算が必要って言っていたから常に魔力を使って思考を加速していたと考えるのが妥当!!


瓶を手に取って動かない、じっと見つめながらぽつりと

「…魔力ちょうだい」

どうやら飲みたくないみたいなので、鼻をつまんで口を開けさせ強引に飲ませる、うぉえぇぇっと全力で不味そうにする姫様に手早く口直しのドリンクが手渡されている。

私だって今は魔力残量が非常に、結構辛いの!カツカツなの!回復しきってないんだからね!っと言いつつも、いつもの強気な姫様に戻ってほしいので魔力を渡す

ぅぅ、しんどい…


はぁ、魔力欠乏症の厄介な点がネガティブになることなのよね、ネガティブになってしまうから、考えもまとまらないし、自信も持てないし、魔力欠乏症を回復させるための魔力回復促進剤を飲むという苦行すら嫌になってしまう。

だから、負のスパイラルに入ってしまうことなのよね。ぁぁやだやだ…まって私の思考もネガティブになってきている気がする。

手遅れになる前に私も飲もう


暫くの間、姫様は私の魔力を受け取りながら目を瞑って魔力を回復させるために意識を集中させているので、結果的に休憩タイムとなる





魔力をゆっくりと出来る範囲、つまり自己回復しながらなので、本当に無理なくゆっくりと時間かけて渡していると、その時間も3時間くらい経ったのかな?

静寂な時間が過ぎる意識を集中しながらじゃないと危ない術なので、自分だけは意識を保っている、もうじき、私自身も限界を迎えそうな時に唐突に魔力を渡し為に抱きしめている姫様が声を出す。

「ごめん!弱気になりすぎてた!!」

脈絡もなく、いきなりすぎるほどの唐突で、更に車内で姫様の声が響き渡った為、ウトウトとしていたメンバー全員がパチっと目を覚まし、会議が再開される


時計を見ると、真夜中…明日でもいいんじゃないの?…

もう夜中なんだから、疲れてるし明日にしようっという後ろ向きな考えが頭の中でいっぱいになる


ってダメでしょ!!時間が無いのに何を悠長な!駄目だ、魔力欠乏症って本当に厄介!!

直ぐに、冷静に後ろ向きで怠惰な部分に喝をいれる。


自分自身と戦っていると姫様が話の続きを話し始める、

「心配かけてごめんね、もう、駄目だな私って、みんなに迷惑ばっかりかけてる、挽回するよ!」

姫様の活舌もハキハキとして、活発的になってるし、表情が先ほどと比べると違う。やる気に満ち溢れ前向きになっている


「まずは、っていうかもう、最悪ね、王族の許可なしで強硬手段を取ろう!そうしないと王都が滅んじゃう、そうなってからじゃだめだよ、王都にいる人達全員を受け入れる土壌があの街で出来てない、まだまだ王都は健在でいてもらわないとダメじゃん、王都、少しくらい人減ってもいいんじゃね?じゃないよ!!ぁぁもうダメダメ!!気の迷いが多すぎる!!」

完全に魔力欠乏症から脱したみたいでキレのある言葉をハキハキと手を振ったり自分の頬を叩いたり、地団駄を踏んだり、オーバーリアクションで話始めるので、いつもの姫様って感じがする。よかったよかった…


「はい!気持ち切り替えて!」手をパンパンっと叩いて体を揺らしてリズムを取っている。

そうだね、切り替えよう、3時間ほど前のあんなしおらしく、弱々しかった人の面影はなさそうだ。


「それじゃ具体的に何を強硬手段するのか簡潔に言います」


すぅっと深呼吸した後、小さくて可愛らしい口からは想像も出来ないような大雑把でありえない内容が飛び出てくる

「地形を変えます!」



その一言で頭の中は、何を言ってるんだこの人っという、一種の混乱状態になるが、そんな空気を無視するように言葉を続けていく姫様。


「そりゃ~もう、今ある平地の部分、人を縦に積んでも5人以上は深く凹ませ、10人以上、人を積んでも届かない程、高い壁を作ります!!可能であれば、大陸の東の端から西の端までを、横断できるほどの壁を創ります!!!」



…とんでもねぇわ、そりゃ王族の許可要るわ、人様の管理している土地を変形させようとしてるんだもの、許可も無く勝手しちゃったら罪に問われてしまうよね…これ、なんて罪になるの?

今までの罪状で過去にありえるのかな?地形変形罪?


「それだけじゃありません!!もしも、海の未知なる獣が攻めてきたら、そいつの周り全て、逃げ道を無くすように大地の壁で覆い囲みます!!流石に自分よりも高い壁はすぐに登れないと思います!なぜかって?あの大群を運ぶために確実に相手は巨体であると予想できます!そんな巨体が陸地を飛び跳ねるなんて芸当できっこない!後は…囲った中に向かって毒液でも浸してもいいし、壁の頂上に大砲でも用意して、上空から打ち込みまくればいいでしょ、はい解決!」

最後に大きく手を叩いた後は胸を張っている。


策を聞いて疑問ばかりが湧き上がってくる、大雑把すぎないこの作戦?だってさ、

壁を創るよりも地面を凹ませた方が早い気がするけど、それはどうなのだろうか?

あと、敵のデカさや規模によっては壁を創る為の場所って、凄く大きくなるよね?その場所まで壁を創る人が移動するために必要な時間はどうするのだろうか?

更に言えば、どうやって壁を創っている間、敵が動かないように食い止めるのだろうか?


その疑問を確認しようとすると

「し、神話そのものじゃないかぁ…」

女将が瞳を輝かせながら手を震わせていた、ぇ?そんな簡単に受け止めていいの?穴だらけだよね?この策

「我らが姫様は創造神になられるのですね」

戦乙女ちゃん達も目を輝かせて疑問を感じないのは問題だよ?真に受け止め過ぎてない?もう少し疑問を持つようにしたほうがいいよ?


駄目だ、この場にいる全員が寝起き+昼間の手伝いで疲れているし、戦乙女ちゃん達に至ってはたぶん、魔力回復しきってないから、思考が鈍い可能性が高い。


っていうか、流れが変わりすぎてない?あのお通夜みたいな雰囲気は何処に行っちゃったの?切り替え早すぎない?

言葉を思い返せば思い返すほど、机上の空論すぎる…ぐ、具体性と計画性に欠けすぎている気がしてしょうがないのだけど?

これくらいしか、思う浮かばない程、本気で切羽詰まってたりする?…切羽詰まってるから弱気になってたのだと推測されちゃうよね、魔力欠乏症とか関係なく。


ぁ、本気で今回やばいんだ、うわ、私の死ぬときは人型が全速力で真っすぐ向かってきた、あのタイミングじゃなくて、この策を発動している最中ってこと?


深夜って言うのも重なって全員が正常な判断がつかないのかもしれない、だけど、作戦の内容をすこしでも詰めるべきだと思う、出たとこ勝負すぎる…

「はい!そういうわけで続きは朝にしましょう!!おやすみ!」

勢いよく会話していたと思っていたら、突如、椅子にもたれかかる様に眠りにつく…それ見て察する、あ、これ回復してないな、無理やりテンション上げて会話の流れを作ったのだろう。


現場にいる全員が混乱しているみたいで、全員が目くばせをした後、各々、眠りにつき始める。

今のところ、砦は落ち着きを取り戻しているし慌てるような事態では無さそうなので、一晩くらいはゆっくりと体を休ませる必要があると思う、思うけれど


今になって色んな事が気になってしょうがなくなってきてしまい、眠れる自信がない…


まず、気になったのがどうやって壁を創るの?

技法はたぶんだけど、始祖様が残した秘術にある最前線の街にある城壁のような壁、ストーンウォールだっけ?の秘術を使えのではないかと思われるのだけれど、そもそも、あれって術式の内容そのものは複雑じゃないから、扱いにくさっという、術式構築難易度的な部分では問題がないのだけれど、問題は発動に必要な魔力量が絶望的に足らないのでは?


王都中に居る術士を搔き集めれば、発動に必要な手順や工程を割り振って一つ一つ順番に発動してもらえば、時間はかかってしまうけれども再現は出来るのでは?っと、秘術を見た時に思いついていたけれど、私でも思いつく方法だから、それを試すのかな?


砦には保護した村人、兵士、指揮官、全員を含めたら100名は超えるはず、その人たちが魔力を通すだけで発動する陣を組めば、可能な気がする。

問題は、誰が、敵を食い止めるのかってことだよね?


せめて、王都騎士団か、街に居るベテランさん達がいれば、可能な気がする…ん?


何か忘れているような…

ぁ、そうか、そうだよ!王都騎士団!絶対にこっちに向かってきてるはずだよね?砦の人が異変を感じて、一番最初に助けを求めたのは、王都騎士団のはず!

今の砦の現状を誰も王都に向かって走っていくのを見てない。伝書鳩も飛んでないっていうか、この砦に居る鳩に馬、もう一匹も残されていないのでは?

つまり!王都は敵の脅威が去ったことを知らないはず、であれば、武装した騎士団が応援に来てくれる可能性が高い!!希望が見えてきた!!


穴だらけだと思っていた策も意外と、穴ではない?現状、王都騎士団が居ないから不安を感じるだけで、王都騎士団が駆けつけてくれれば実現可能な作戦なのでは?


この砦付近まで敵を誘導して、うまいこと、敵の全てを引き連れて砦を放棄する覚悟で砦の中に招き入れる、砦の周りを囲むように壁を創る術式を発動すれば…


なるほど、投げやりな作戦かと思いきや、やれないこともない?

問題は、海の未知なる獣のサイズってこと?砦の中央まで招き入れれる、つまりは、砦の中に収容できるサイズ、なのであれば、砦で封殺すればいいってことだよね?


…あ、そうか、姫様が想定しているサイズって凄くデカいってことだよね?遠目で正確な数は計り知れないけれど、10や20なんて数じゃない。

100や1000を超えるほどの敵の数が居たような気がしたから、それを運べるサイズってわけだよね?

流石に、一度に全てを運んだとは思えないから、そんな、ね?離れ小島で1000人くらいの人が住めるような島と見まごう程のサイズではない…そう思いたい


そもそも、どうやって運ぶの?誰にも見つからずに?海は未警戒っとは言っても、漁とか出てるから、目撃がないっておかしくない?普通に考えれば、長い年月の間くらい、一度や二度くらい目撃するものじゃないの?


目撃されなかったからこうなっているわけ、って姫様が言いそうな気がする。


せめて、敵の姿が解ればやりようがあるのになぁ、それにさ、海からの未知なる獣っていう非常に厄介で危険な相手を倒す為だったら、あの魔道具壊れてもいいんじゃないの?

それ以外に大事に取っておく必要性があるの?会話の流れ的にあの魔道具を精製することは不可能ではない、時間が掛かりすぎるってことでしょ?


どれくらいの日程が必要なのかは知らないけれど、何とかなる物じゃないの?


っていうか、それで思い出した!あの威力を生み出すのにどっからエネルギーを捻り出したの!?相当な威力だったよね?見たことないんだけど?

あれを使うのに魔石が何個いるの?魔石だけじゃ絶対に足らないよね?姫様が体内に保持している魔力量じゃどう足掻いても捻り出せない程の出力だと想像が容易く、目の前で感じた衝撃は人生で一度も感じたことがない程の出力、到底、か弱き人類が捻り出せる量じゃない。


謎が謎を呼んでしまう、一度は思考の海からもがき苦しみながらも浮上した気がしたけれど、またも、深い答えに辿り着けない深い思考の海に引きずり込まれていく。


駄目だ、考えれば考えるほど答えが出てこないし、答えが出てきては、それってどうなの?って、否定されている気がする…

思考の袋小路にはいっちゃったよ、もう、やだぁ、これ


眠れなくなるやつやぁ…


気が付けば周りからはスゥスゥと気持ちよさそうな寝息が、辺り一面から聞こえてくる

車の窓から月を見上げると傾き始めている、そんな気持ちよさそうに寝ている音が音楽にでも聞こえてきそうな夜も、車の中以外は、全てが静寂にとっぷり浸かっている気がする。

現にこの時刻で、砦中探しても誰も起きていない、そう、この近辺で起きているのは私だけ、つまり、独りだけの夜の世界


眠ることが出来そうにない団長の、長いようで短い夜が始まるのであった。


寝たい…何もかも忘れて、熟睡したい…


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