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最前線  作者: TF
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おまけ 勤労感謝

このお話は本編とは一切関係はありません。

どの時間帯なのかも関係ないです。お祭りのようなお話です。

勤労感謝の日として特別に書き下ろしたお話です。

何処かのタイミングでこういったのを公開したいと思っていたので

最近は読んでくれている人がいるみたいで、感謝を込めて!

応援ありがとうございます、今後も応援よろしくお願いします。

ある日、唐突に姫様が全部隊の代表を広場に集めて、広場の前にある檀上に登り、胸をはり大きな声で急な命令を出す、その命令とは


「今日は勤労感謝の日!!にします!!」


…みんなが何を言っているのか理解できずに言葉の真意を探ろうとしていると


「この街で、この大陸で誰が一番、勤勉に働いていますか!?」


その一言で全員の頭には姫様だろうなぁっと思い浮かぶ


「その思い浮かんだ人を持てなしてください!!接待して!甘やかして!遊ばせて!!私をチヤホヤして!!」

うわぁぁああんっと嘘泣きで膝を抱え込む様にしゃがみ込む


ぁ、はい。これはめんどくさいやつだと、代表全員が思う。


その発言を聞いた代表連合は、誰にこの我儘お嬢様を押し付けるのか目くばせする

行きつく視線の先は決まっている


「任せた」

全員から肩を叩かれたのは、当然、必然、当たり前、団長の肩だった


「ぇぇ~・・・」

団長は知っている姫様の我儘が天井知らずだということを、遠慮も配慮も尊厳も何もない。

徹底的に我儘を言うときは本能のままに言う。


ここで引き下がる団長ではない、自分だけめんどうな想いをするつもりはない、するのなら全員を巻き込むつもりでいる。

「姫様が望めばちゃんと相手してもらうからね?」

代表全員にその場で了承を取り、膝を抱えてこちらの出方を待っている姫様の元へ近づき


姫様に何をしてほしいの?っと声を掛けると

「うんとね、癒しが欲しい」

にぱ~っと子供のようなあどけない笑顔で抽象的な答えが返ってくる。

大人なのだから何をしてほしいのか具体性を出してほしいのに…


「心が疲れたの?体が疲れたの?」

まずは、具体性を持たせるために目的を絞るのは必然、そうしないと何も始まらないからである


「全部」

姫様の強欲は、我儘は、天井知らずである、全てを満たせと全てを癒せと、満足するまで心も体も癒せと申す。

その言葉を聞いた団長の頭が痛くなる、何処までを求めているのかと質問をすればきっと全て♪っと笑顔で返ってくるのがわかっているからである。


まずは、身体的な疲労を取ってあげよう、近くで待機しているメイドちゃんに今後の予定を伝えて、必要なメンバーを揃えてもらう


メイドちゃんの手配が終わるまでの間に、姫様には慰安室として用意された男たちが隠している部屋に案内する

部屋に入り、準備をしていく、姫様は「こういう部屋があるのは知ってるけど中に入ったことは無かったなー」っと物珍しそうにしている。


ここには、ちょっとしたオイルとか日常では使わない色々な物がそろっている

部屋の湿度を上げるためと、お湯が必要なので、お湯を沸かす魔道具で湯を沸かしながら、手早く、オイルの準備をする

無味無臭のオイルに天然のバラのオイルを垂らしてへらを使って混ぜ込んでいき、オイルに香りをつけていくと辺り一面が香り豊かになっていく。


姫様が何の準備をしているのか察したみたいでメイドちゃんを呼ぶためのベルを鳴らすと

「お呼びですか?」一瞬でドアを開けて入ってくる、どうやら、メイドちゃんはドアの前で待機していたようだが、手にはメイド服を持っている

「はい」姫様はメイドちゃんからメイド服を受け取ると団長に手渡す


「…ぇ?」

団長は渡されたメイド服をどうしたらいいのかわからずに、困っている。

メイドちゃんが困惑している団長の服を手早く脱がしていく

「ぇ?ぇ?」

ついでに、スカートの中が見えても楽しめるようにフリフリの可愛い下着にも着替えさせる


「…ぇ?」

一瞬にしてメイド姿に着替えさせられる団長

「あれぇ?なんでぇ?」突如降りかかる、予想外の出来事に知能が低下したような声を出している。


メイドちゃんが普段から着ているロングスカートの清楚なメイド服だったらよかったのに、なぜかスカートはミニスカートになっていて

ちょっと下から覗き込めば見えてしまう程である。


団長が困惑している間に、団長が用意していたオイルを湯煎して温めている手際のいいメイドちゃん、オイルも温まったので手早く姫様の服を脱がしていく

全裸になった姫様は、マッサージ用のベッドの上にうつぶせで横になる

「おねがいしまーっす♪」

準備万端の姫様からの開始の合図に納得いかないが、今日は心も体も持て成さないと姫様の我儘が収まらないのだろうと観念し、温めたオイルで丁寧にリンパドレナージュを施していく。


マッサージを続けているとガチャリとドアにカギをかけているメイドちゃんが目に留まる

「…どうして鍵しめたの?」取り合えず疑問に思ったことは口に出やすい団長の言葉に

「だって、この姿を誰にも見せるわけには、いかないじゃないですか~♪」ぴっと団長の方に指を指すメイドちゃん


その指先に全裸の姫様が居るので「あっ、そうだよね、姫様は全裸だもんね、男の人が入ってきたらダメだよね」納得してマッサージを続ける団長


ドアの前に椅子を持ってきてゆっくりと座るメイドちゃん

団長もずっと立っていたら疲れるからしょうがないよねっと思うが、どうして、この部屋にある一番低い椅子を選んだのか、疑問を感じながらもマッサージを続けていく


この時にメイドちゃんが思っていることは一つ

【私だっていっぱいお仕事頑張っているのだから心を癒してもいいですよねぇ?悪くないですよねぇ?眼福眼福】

目の前で繰り広げられるチラリズムを堪能しているのであった。


全身隈なく全ての箇所をマッサージしていくつもりだった団長の手には、姫様の体は疲れがたまっているようで色んなリンパの流れが悪くなっていると伝わってくるので

その流れを整えるのが楽しくなってしまった団長は興に乗り徹底的に念入りにマッサージを続けていく。


姫様も極上のマッサージに心も体も癒されていく、バラの上品な香りに包まれながら夢心地の程よい刺激。

極上のひと時を上機嫌で堪能する。


全身のマッサージが終わるころには軽く2時間ほど時間が経過していた。


頭に大きなバスタオルを巻き、ガウンを羽織り、足元はサンダルを履いてもらってお風呂場に移動しようと提案するが

「足元が滑るから歩きたくない」

その我儘を予想していなかった団長はどうしようかと悩んでいるとメイドちゃんがドアのカギを開くと外で待機していた人を招き入れる

「あたしの番だね、任せな!」女将がドアの外で待機していたみたいで姫様をお姫様だったするように抱き上げてお風呂場まで連れて行ってくれるみたいだ


団長も移動するために着替えようとする、だが「団長もそのままできなよー」着替えを制止される…


その一言に反論したくなるが、今の姫様に何をいっても拒否されるので下手にごねられて要求が跳ね上がるのも面倒なので腹をくくり、メイド服のままお風呂場までついていくことに。


道中で色んな人に目撃され顔を真っ赤にして少しでも視線から逃れるために女将の背中に隠れるように付いて行くが

団長は失念している、あまりにもな、恥ずかしさに頭が回っていない


自分が一番気にしないといけないのは背後であると


何を隠そうこのメイド服は背面の露出が激しく背中がぱっくりと空いている、うなじも肩甲骨もばっちりと見えてしまう服装なのである。

団長の後ろにはしっかりとメイドちゃんが視線隠しの役割として待機しており、すれ違う人たちは見えそうで見えないチラリズムにノックアウトされていく。


なお、メイドちゃんからすると恥じらう団長を一番の特等席で見ることが出来るのでとても楽しんでいる様子だった。


団長にとってはとても長く感じた道中も浴場に到着して解放される

手早くメイド服を脱いで姫様をお風呂場に連れていく。


女将もついでにお風呂に入るみたいで服を脱いでいく


お風呂場の体を洗う場所には事前にお願いしていた人物が待機している

それはだれかって?毒を扱わせれば誰にも負けない毒の使い手No2だ!


ぇ?そんな紹介をして殺されたいのかって?申し訳ありません。

どんな男もその手中に収めれる絶世の美女!全世界男子の憧れ!!No2のご登場だ!!当然、僕だって彼女の手腕にかかればいちころさ、甘い毒を盛られるようにね。


姫様の体についているオイルを丹念に洗い落とす為にNo2が完璧に綺麗に洗体していく、伊達に長年、医療班で活躍してこなかっただけはある

完璧な洗体である。医療班として看護師としてのスキルは必須!医療だけが医療班の仕事ではない!


体を洗い終えた後は団長とバトンタッチをする、洗髪するための特殊な体を乗せるベッドを用意しており、その上に寝てもらい洗髪を開始する。


No2は役目を終えたので女将と楽しそうに会話を交わしていく

「貴女、どうして太らないの?」「そりゃ運動してるからに決まってるじゃねぇか、あんたは…運動したほうがいいぜ」「うっさいわね!してるわよ!年のせいよ!!」

お互いのお腹まわりの話題をしながら仲良さそうに浴槽へと向かっていく


団長が熱心に洗髪を行う、綺麗に隅々まで頭皮をあらい、髪質を保つために必要なありとあらゆるトリートメントで髪の毛をケアしていく。

全てが終わった後は髪の毛をまとめ上げて姫様の手を取り、ゆっくりとベッドに座らせるとメイドちゃんがフルーツと牛乳に氷を入れた液体をミキサーに入れてかき混ぜお手製のフルーツジュースを姫様に手渡し、満足げにメイドちゃん特製のフルーツジュースを堪能した後は浴槽にはいると浴槽に先に使っていた二人の姿が目に留まる


足だけをお湯につけながらお肌のケアとかの話題で盛り上がっている二人がいたので二人の近くに歩いていく


姫様はNo2の前に行くと手を上げ「抱っこ!」甘える子供のように抱っこを要求すると

「久しぶりね抱っこするの」No2は浴槽につかりなおし足を伸ばす、そのNo2の上に甘えるように抱き着く姫様

姫様の顔はNo2の鎖骨の上で手は背中にまわして抱き着いている、その姫様を我が子のように背中に手を増して湯船で浮きそうになっている姫様を抱きよせるNo2

隙間からのぞかせた、姫様の顔は非常に安らかなで母親に甘えるような子供のような顔だった。


No2に、女将に、団長に、メイドちゃん、乙女たちの何気ない日常での会話を盗み聞きするのは、野暮というものですね。


暫くの間はこの空間からお暇しましょう。


外では団長のメイド服を目撃できなかったことで血の涙を流しながらすれ違った人達で隠し撮りに成功しているものがいないか全力で聞きまわるNo3ことネクストの姿が見えるが、ほおっておこう、一人だけ巧妙に隠し撮りをした人物に心当たりがあるが、教える必要性は…ないよね?


どうやら、乙女連合が、お風呂から出てくるようだ、湯上りで火照った体を冷ます為にどうやら中庭に行くようだ。

では、次の舞台は中庭とまいりましょう。




一足先に中庭に辿り着くと、ある人たちが何やら準備をしていますね。

医療の父こと、No2の先輩であり師匠が大きな大きな背の丈もある弦楽器を出して旋律の調整をしていますね

その奥様は、隣で横笛ですかね?金属でできた楽器の準備をしているようすですね。

その二人の愛娘であり騎士の若きエースであるティーチャーの奥方であり、現研究塔の主が声をだす練習をしていますね。

他にも様々な楽器の準備をしているみたいですね、その中央にはタクトを持ったティーチャーが楽譜を見ています。


どうやら演奏の準備をしているみたいですね


お風呂上がりの乙女連合が中庭に到着しベンチに座ると中庭で準備をしていたティーチャーがタクトを振り心地の良い優しいメロディーが中庭に広がっていく。

その涼やかで爽やかで心を優しく丁寧に赤子の頬を撫でるような旋律に身を委ねる一同


タクトを振るティーチャーの姿をまだ、諦めきれていないのか、切なそうに見つめる団長

その姿を切なそうに見つめるメイドちゃん

師匠と奥様の意外な趣味と演奏の腕前に驚きを隠せないNo2

女将は純粋に音楽を堪能している。この優しいメロディーに故郷の森や小川の流れに似た旋律を感じ取り、ほのかに故郷の情景を思い出していた。


姫様?どうやら堪能しているご様子だ、知っている曲が流れたら口ずさんで上機嫌のご様子だ。


姫様だけのコンサートだけど、綺麗な旋律に誘われ次々と色んな人が中庭にやってくる。

一緒に悩んで苦しんだ経理担当の人

食堂の主のおばちゃん、もとい、お姉さま

この街の胃袋を支える人呼んで生産王、畜産王、彼の研究無くしてはこの街はとっくの昔に飢え死にしていた、女将の旦那

馴れない騎士としての訓練に心身ともにお疲れの新人ちゃん、それに付き添って一緒に行動する三つ編みちゃん

この街で働く様々な人たちが一時の憩いを求めて、ふらりふらりと中庭に引き寄せられていく。


この街ではとても珍しい旋律だから否応にも引き寄せらてしまうのさ


死の恐怖、死の未来なんて何のその、麻痺した恐怖をもっと麻痺させよう

旋律の中に全身を放り込もう、今を、この瞬間を全身で感じよう。


生きているということを忘れるくらい音楽に身を委ね、時が流れていくのを忘れるくらい旋律に身を委ね


辛い辛い、現実を忘れるんだ


今のこの一時だけでも、それが許される特別な日。


とても長い長いだけど、短く感じてしまう演奏会も幕を引き

タクトを振っていた指揮者がこちらに振り返り丁寧なお辞儀をすると拍手が中庭どこから、街中を包み込むように巻き上がった

その反応に演奏楽団のメンバーが全員、嬉しそうにゆっくりと舞台を降りていく。


演奏が終わるころには日も暮れてきていて皆がお腹からの欲求に気が付いたみたい

ふわっと何処からともなく美味しそうな匂いが鼻をくすぐる


匂いのする方に先に行ってみましょう。


どうやら、ベテランさん率いる騎士や戦士のメンバーに姪っ子ちゃんも添えて、広場でバーベキューの準備をしていたみたいで次々と鉄串に刺した肉や野菜を焼いているみたいだ。

全員が広場に集まると宴会の始まりだ。


料理の心得がある人達が次々と料理を作ってテーブルに並べていく、バーベキューにビュッフェスタイル!

さながら、何か祝い事のようなパーティー。


そうだったね、今日は姫様が始めたパーティーだったねみんなで歌って踊って食べて、楽しもう。


そうそう肝心の姫様は?

どうやらご満悦の様子だ、いつの間にかメイド服に着替えさせられた団長にご飯を食べさせてもらっている。

メイドちゃんも羨ましそうに見つめている。


女将は、ベテランさんと一緒にお酒を飲んで騒いでいる、いいのかな?禁酒してたんじゃ~ないのかな?

旦那さん止めなくてもいいのかい?どうやら一緒に楽しんでいるみたいだ、たまにはいいみたいだね。

辛い戦いばっかりだったんだ、いっぱい楽しむんだよ


おや、先生も奥様と一緒に珍しくお酒を飲んで楽しんでいるみたいだ、いいお年なのだから、お酒はほどほどにしてくださいね?長生きしてください。

悲しい出来事ばっかりで、申し訳なかったよね、少しでも楽しい時間を過ごしてほしいですね。


その娘さんも愛する旦那と一緒に仲睦まじくご飯を食べているね、お腹に子供がいるからお酒はダメだよ?


姪っ子ちゃんは以外にも新人ちゃんや三つ編みちゃんと一緒に楽しそうにご飯を食べている年齢もちかいだけあって居心地がいいのかな?

いい友達が出来て良かったね。これには、愛弟子も肩の荷が下りるね。


最後に


うん、元気そうでよかった僕の後を追わないかと心配だったんだよ。


どうか、僕のむす、、、娘をよろしくお願いします。

出来ることなら、一緒に傍にいて成長を見守りたかったな。


そろそろ僕もいこうかな、月の裏側に




「ええ、いつか私もそちらにいくわ、またね私の愛する騎士様」




「月をじっとみてるけど、どうしたの?」

「ううん、何でもないの姫ちゃん」

「お父さんのことを考えていたの?」

「…どうして、そうおもったの?」


「だって、私もお父さんがいたような気がしたから」


「ええ、そうね、あの人が勤労を一番感謝してあげないといけない人だものね」

「そう、だね。誰よりも一番、世界の平和に為に働いてきたんだもんね」


「今日も昨日もずっとずっとお仕事ご苦労様です。また、明日も頑張りましょうね」



さぁ、明日も頑張ってお仕事頑張りましょう!

皆さんの息抜きになってくれれば幸いです。

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