表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最前線  作者: TF
562/697

Dead End ユUキ・サクラ 妖闘桜散 (126)

「うん、そうする!私は右部隊に大急ぎで応援に行く!」

「ああ!そうしてくれ。俺は指示された通り、少し下がった場所に拠点を作る、そこが俺達の最前線基地となるようにな!」

突き出してくる拳、私も前に突き出し拳を合わせ瞬時に魂の同調で杖の特徴などを共有する

「っふ、頼もしい限りだ…頼む、先人達を助けてくれ」「うん、任せて」

戦士長という立場であれば友の、先人の危機を助けに行くべきだと感じている、それでも私に託してくれるのは、先人達との繋がりが深く長いのは私だから気を使ってくれたり?…するわけもないか、彼は戦闘においては何処かクールで非情で冷徹なんだよね。


走り出すと、多くの戦士や騎士達が声援を送ってくれる

彼らの想いを背負い、クィーンへ向かう。




荷台に飛び乗りながら箱を定位置に戻し、ケーブルを手繰り寄せ台座に繋がっているケーブルを外して、念動力で持ち出し、杖と台座を地面におき「右部隊へお願い!」準備が終わるのと同時に声をかけると「はい!」クィーン号から力強い力を足から感じると、加速を全身で感じるくらい勢いよく発進する。


荒々しい運転がメイドちゃんらしくない何て、思わない。

この辺りはぬかるんでいるから、発進するときは力強くなるのはしょうがないよね。


走り出して直ぐに「姫様!少しでも何か食べてください!」運転席から心配するような声が聞こえてきたので

「うん、大丈夫、丸薬でもかじっておくよ」

言われたとおりに荷台に積んである箱から飲み物が入った瓶と丸薬を取り出して栄養を摂取し、後の先を突くために、戦いを思い返す…


思い返してみても…敵の隙が思い浮かばない…

具体的に敵が持っている魔道具が何か知る術があればどうとでもなるんだけどなぁ。


左と違って中央は、何も、誰も怪我することなく終えれたのは重畳だろう。

右部隊はこうはいかないと感じる…中央は勇気くんというスペシャルが居たからすんなりと行けただけ…右部隊も連携力は高いけれど…殲滅力に関しては勇気くんほどじゃない!


気を引き締めないと…これ以上の戦力ダウンとか、そういうんじゃない…

もう誰も…傷ついて欲しくない…ラアキさんのような危険な状態になってほしくない。

ラアキさんが助かったのも運が良かっただけ、敵の魔道具が作動しなかったら…


私は…ラアキさんを見捨てるのか、皆を見捨てるのか、選択肢を迫られていた…

お母さんが居れば、ラアキさんを見捨てるなんていう選択肢そのものが浮かぶことなんて無かった。

医療班の要であるお母さんを、王都に向かわせるんじゃなかった…

っという判断ミスがずっと圧し掛かってる…

っていうか、今にして思えば、それもまた布石だったって可能性が高い、先生の策…うん、恐らくはそうだろう。


何時か何処かで魔力を送っているであろうケーブルが損傷していることに気が付き、それらを対処できる人物を王都に向かわせるっていう一手…


何処で打ったのか?たぶんだけど…あの時かな?ワームを操る魔道具、あの時、既に一手、打ってたんだろうな。

あの時にワーム達に指示を出して潜伏させていたって事もありえる。


そこまで考えが至らなかった私の落ち度…


っていうか!あの壁を超えてワームが進めれるとは思っていなかった!始祖様の術だったら地下にも影響あるって思っていた!今まで一度たりとも…いちど、たりとも…


そう、か…あの、私達の街も、もう、安全じゃないんだ…

ワーム達が穴を掘って何時でも襲撃できちゃうんだ、そうなると、上空以外にも地中も気にしないといけないのかぁ、ワーム達が嫌がる音を出す術譜があるから、それを量産して対策装備作っておかないとなぁ~…ん?穴?


脳裏をよぎるある出来事、ワームと共に地中から飛び出してきた人型


ワームが通った穴を人型が通っていけば?安全に地下から攻撃が…

背筋を冷や汗が流れる…


嫌な予感がする!!


「ごめん!メイドちゃん戻って!街に戻って!!緊急!!」

バンバンっと運転席に響く様にトラックを叩いて知らせると

「はい!!掴まっていてください!!」

言われたとおりに荷台のへりに捕まり念動力で飛ばされない様に自身とクィーンを繋ぎ止め急激な反転に振り落とされない様にしがみ付く。

クィーンが倒れるか倒れないかギリギリのラインで耐え、進行方向を切り替えると直ぐに勢いよく加速する

「スピード…出します!」

運転席から聞こえてきた声に返事を返す余裕が…ない、無理!それ程までに急な加速!!

彼女に運転を任せて良かった!彼女じゃなかったら横転してる!!


荷台ごと大きく跳ねさせタイヤが土煙を巻き上げながら、されど、最低限の気遣いなのか振り落とされることもなければ、横転しかねない荒い運転でもない。


ドライバーが違うだけでこんなにも違うのか!!っと全身で感じてしまう。

引き返したのが速かったおかげもあり!想定以上に早く門をくぐると

「姫様!?ひ、人型が!!」

運転席から聞こえてくる声と街中を包み込む耳を塞ぎたくなるような音が、嫌な予感が的中しているのだと念押しされてしまう。


悲鳴に近い叫び声が街の中を包んでる!!荷台から顔を出して状況を見ると視界の中に三匹!!ゴミが!!私達の街に入って来るんじゃねぇっての!!


「止めて!急ブレーキ!」「ぇ?ぁ、はい!」

強引に止めた車の推力を利用し荷台から念動力の力をプラスし大きく跳躍!

ばんっと激しい音と共にクィーンに搭載してある切り札が入っている箱達と共に上空へ飛び、上空から見下ろすと、人型が先のを除いて、ひと、ふた・・み!?合計で6!?それも二つが病棟に向かおうとしてやがる!!!


空中で力場を発生させ、箱から数本の矛を取り出し何時でも撃てるように空中で固定させる。

先ほど作った力場に着地し直ぐに視線を病棟に向かおうとする人型へ向ける。

やつらを仕留めないと大きな被害が出る!!

ここからじゃ遠い!矛では間に合わない!時間が無いのであれば最速の一手をうつだけ!!筒を取り出し敵に向けて魔力を込め放つ!!

「光は熱、光は粒子、光は質量!!ほーりーばーすと!!」

筒から一瞬だけ光の柱が二度、放たれると、2体の人型の頭を溶かし走る勢いを殺すことが出来ずのうの無い物質が転がっていくき、ゴミが病棟に辿り着くことなく動かなくなる。

少しだけ意識を向けてみても形状に変化がない。

直ぐに膨れ上がる様子も無いから自爆タイプでもなし!

遠めで分かりにくかったけれど、自爆タイプの可能性が高そうな気がしたけれど!そうじゃなさそう!!


残すごみは四つ!!

一つが私に撃ち抜かれた同胞を見て、上空に何かいるのかと顔を上げ、私を見た瞬間口を開こうとしたので、気持ちが悪いのでその口の中に槍の矛を打ち込む。

激しい衝撃音と共に人型の頭が地面に縫い付けられると…体が膨らむ!?自爆タイプも混ざってる!

「爆発する離れて!!」

大きな声で周囲に知らせると体が膨らんでいく人型から逃げる様に多くの人が離れ物陰に身を潜めてくれる!!


激しい爆発音が空中にいる私にも届く…

ゴミが飛び散るのを見る間でもない、次!!


あと、ゴミは三つ!!

一つは…一人の騎士が盾や兜を凹ませながら片手剣一つで立ち向かってるけれど、剣先が震えている、限界が近い!!少しだけ耐えて!

一つは…周囲を見渡す様に首を左右に動かしている?何かを探している。

幸いにして手の届く範囲、近くに誰もいない、っが!人型の跳躍力だと一瞬で詰められる距離に支援部隊達がいる!!手には武器、弓を持ってるけど、クロスボウじゃ近くまで引き寄せて尚且つ敵の柔らかい部分にあてないと人型は止まらない…なら、その状況を作ればいい!手に武器を持つという彼らの意思を勇気を信じる!

一つは…っち!クィーンに気が付いてこっちに向かってきてる!!クィーンには緊急時用の武装がある!メイドちゃんなら適切なタイミングで使ってくれる!


行動を開始しようとした刹那


『誰を助け、誰を犠牲にするのか?』


耳鳴りが聞こえたような気がした…


そんなの…決まってる!!全員救うに決まってんだろ!!なめんな!!!

騎士が敵の拳をいなし剣先を突き付けたタイミングに合わせ敵の後ろに分厚い壁を精製!!敵が後ろに逃げれないようにすると切っ先が敵の顔に刺さる!よし!これで止めをさ…って!支援部隊に近い奴が動いた!跳躍しやがった!させるかっての!歌って!愛する人が離れて行かない様に!!

敵に意識を向け鎖をどの位置に出現させ敵を拘束するイメージを構築する

だけど、鎖が出現しない…


…歌ってくれない?


鎖によって敵の動きを封じようとするが歌ってくれない?まさか、さっきのカースで瞳が?…っち!やってくれる!私自身には呪いは通じにくいが…彼女たちは違うってことね!!

なら!!空中で固定していた矛を使う!!!

空中で固定していた矛を敵に向かって三つ穿つ!!

出来る限りの力を加え射出した矛によって一つが敵の太ももに刺さる、されど、怯むことなく地面に着地すると同時に眼前に迫る支援部隊に飛びかかる!っが!それも見越して三つだっての!!振り上げた手の甲に一つ!さらに!痛みに耐えつつもう一つの腕を振り上げるであろう地点にも射出済み!お前らの行動パターンなんて何度見てきたかっての!!

両手を矛で撃ち抜いても敵には牙がある、噛みつこうと口を開けた瞬間を支援部隊が手に持っている弓が一斉に放たれる!!一矢報いるという気概!最高じゃん!今のうちに敵の太ももに刺さった矛達を抜いて敵の頭の上にセット!座標を固定!敵の脳天を貫くために矛の軌道を設定!矛を固定した座標から引きぬく様に力を加えて!!弓矢を顔に向けて放たれて怯んだその隙にぃ!!


放つ!!


限界まで引き絞った引き寄せる術式を用いて矛を射出し、敵の脳天を矛が貫き人型が地面に倒れた、油断せずに敵の手の甲に刺さった二つの矛を敵の首に向けて撃ち止めをさす。膨れ上がる様子も無し!次!!


支援部隊に飛び掛かり眼前までに迫った人型を倒すと同時にクィーンがある方向から破裂音が聞こえ何かが砕ける音が聞こえた。

視線を向けると、全身の至る所にスパイクが刺さり崩れ落ちる姿が見えた。


さすがメイドちゃん!間合いも完璧!


クィーンの前部に取り付けてあるスパイクは突撃して串刺しにするだけにあらず!一発限りでその後、手動で取り付けないと二発目が撃てないけど!スパイクを発射する術式が埋め込んであるんだよね!!

念のために膝から崩れ落ちた人型の首に向けて矛を打ち込む!膨れ上がる様子も無し!次!!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ