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最前線  作者: TF
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おまけ 大地染めるは…⑥

ソファーから少し離れた場所に設置しる黒い板に映像が映し出される。

改良型なので、会議室に置いてあるやつよりも映像はクリア


名称は、試験運用タイプカラー映像出力魔道具

地球のテレビってやつを参考にして、カメラから発展させていって作ったもの。

音声も拾ってくれるけど今回は映像のみ音声はまた別の魔道具と分けて設置、一緒に装置から信号を送るとね送られていく情報が混ざってしまうのか、音声も映像も両方ともにノイズが酷くて全ての質が下がる。

そのノイズをカットできていないのが今後の改良要素。


映像が映し出されると

「へぇ、会議室にあるやつよりも綺麗じゃない、音も…まるでそこにいるみたい」

音を拾うマイク型魔道具の多くが観客席のど真ん中に設置してある。そこから音声を拾っていて、映像もマイク型魔道具と殆ど同じ場所に設置してる。

なので音声と映像は別々に送信されて、色んな場所に設置しているカメラとマイクを切り替えるチャンネル切り替え装置に合流して、選んだチャンネルの映像と音声がこの部屋に繋がって流がれるようにしている。

映像を出力するのはメインとサブの三機、音声に関しては四方に蓄音機型魔道具を設置してあるから、そこから音が出る。


なので、ぱのらま?っていうの?四方から音が聞こえてくるから臨場感がある!っと…思う。

今日初めて使うから、どれくらいの感度なのかわからなかったけれど…うん、うるせぇな…

色んな人の声が部屋の中に木霊して落ち着かねぇ…ちょっと調整したほうが良いよね。


ぺちぺちっとお腹にある腕を叩いてロックを解除してもらう。

腕から解放されると温もりがお腹に残る、移動するためとはいえすこし寂しいと感じてしまう辺り、私はまだまだ人肌が恋しいのかな?なんつってね…


四方に設置してある蓄音機型魔道具の出力を調整してっと


戻ってきてもまだ横になっているので、遠慮せずに横になると先ほどと同じように抱きしめられる。うむ、よいクッションじゃ、お母さんもぬいぐるみを抱いているような気分だろうしWINWINだね☆彡


横になってから感じる音の波、抱きしめられながら感じる音響は丁度よい塩梅。

音声も映像も問題ない、念のために切り替えが問題なくできるかチェックするために、チャンネルを切り替えるスイッチに手を伸ばす。

イベントのフィールドは広いからね、カメラのチャンネルを切り替えるスイッチもちゃんと用意している、わざわざ切り替えに行く為に向かう必要性はない!

各々の陣営がどう動いて行くのかチャンネルを切り替えて追うつもりだよ!

一応ね、機能するかは未知数だけど、審判にも持たせてある。

一部の審判だけ、自由に動いて良いと通達を出している。その審判にカメラを持たせているので臨場感あふれるチャンネルも用意してあるんだけど、揺れに対する対策は…不十分だから揺れが酷いかもしれないっていう不安があるので長くそのチャンネルを見るのはやめとこう、誰がどう移動したのか確認するために少しだけ見れればいいかな?


ソファーの近くに用意してあるスイッチで試しに切り替えてみて用意してあるチャンネルが機能しているのか確認する。主導のつまみみたいな切り替え装置じゃなく、地球にあるリモコンみたいなのが作れたらよかったんだけど、完全に…手動めんどくさい。


原理は簡単、試験運用タイプカラー映像出力魔道具…

名前が長くて面倒だからモニターとスピーカーでいいや、それに向かって現場から伝わってくるデータが、常に送信されていてる送信手段は地中を通って、この建物の一か所に集まる様になっている。

一か所に集まった各方面からのケーブルを見たいチャンネルに切り替えるように外して見たいチャンネルに接続してデータがこの場所に届く様になっている。他の部屋に分岐とか出来れば良いんだけど、残念ながら、分岐はできない。なので、この部屋限定!特別室!VIPルームって名付けても刺し割りない!


どんな感じで切り替えるのか、わかりやすく言うとね、トロッコのレールを切り替えるスイッチみたいなの。

ガチャっとレバーを倒すとレールが切り替わる。地球の人にわかりやすくいえばダイヤル式テレビってやつが近いの、かな?


確認の為に全チャンネルをチェックしていると

「映像がガチャガチャ切り替わって気持ち悪いわね…調子が悪いの?」

「ああ、ごめんごめん、機能しているかチェックしてただけ…確かにこれは酔うね」

モニターに映し出される映像はね、地球みたいに鮮明でクリアとは…とてもじゃないけれど言えない。

ガチャガチャ切り替える度に、画面に映し出される瞬間はどうしても、変な線が入ったり、急に斜めになったり、揺れたりするから、真剣に見てると気持ちが悪くなっちゃう。


設置してあるカメラが揺れている状態が伝わってくるのが、良くない。

頑張って揺れ対策はしてあるんだけど、もっと改良の余地ありだねー、地球レベルのカメラとモニターを作るのは私の代では不可能かなー。残念だけどね。ここから先はコンピューターってのが必要な気がする。


発展しにくい理由も単純、使用しているパーツが他の大陸では絶対に手に入らない素材を使ってるから。

だって、多くの重要なパーツってね…生体パーツ使ってるから量産できない。


あ、人の肉片じゃないよ?死の大地にいる屈強な獣をばらして生体パーツとして利用している。変に人体を精製してパーツとして使ってないからね?あいつらで作ってるからね?

ほら?あいつらって、すっごい頑丈だから、解体した後もかなり有効的に使えるんだなこれが。

カメラには眼球を、マイクには耳小骨?みたいなのを使っている、察しの通り…ケーブルは敵の体内に流れるている神経だよ。

それらを長持ちさせつつ、機能させるために敵の体液も余すことなく使って生体パーツが腐らないようにしてる

体液が常に圧倒的に足りない!!あの液体を錬成する方法を模索し続けているけれど難しい。


だから、この魔道具は高級なの。


幼いころから獣共をばらして研究して、利用できそうなパーツが無いか調べて…敵の組織を生体パーツとして魔道具に組み込んで作成してきたから、街の人達も慣れてるこういう物だって思ってるからこの魔道具に対して嫌悪感を抱くことないし、販売先には中身を教えていないので気持ち悪がることは無い。


おかげさまで?敵から得られる生体パーツがあれば高級魔道具を生み出せる。


一連の流れとしてはね、騎士や戦士達が死の大地にいる獣共を倒して持ってくる。

それを私が買い取って、研究塔に委託してばらしたり実験したりしてもらって研究塔に作業料金を支払うっというか予算の割り振りに加算する。

っで、綺麗にばらして手に入れた獣共の生体パーツで魔道具を作って、それを貴族達に高値で売るのがこの街で一番利益がデカい。なので、私が一番の稼ぎ頭!跡継ぎが欲しいけれど、無理だろうなぁってのが一生の課題。

次に利益が大きいのが、魔石かなー?これも魔道具とセット販売しているから、魔道具一式って考えると違うかも?だとしたら、何だろう?…畜産業かな?っとなると、旦那さんとこが主な管理しているから、違うか。


思考が逸れていると

「ふわぁ…駄目ね、歳を重ねると横になると直ぐに寝てしまいそう…」

きゅっとぬいぐるみを抱きしめるみたいに力を込められ、頭皮の匂いをかがれる…

「…あら?普段使っている石けんとは違う香りね…フレグランス使っているのかしら?貴女もお洒落に気を遣うようになったのね」

ポンポンっとわかったようにお腹を叩かないでよー…こうやって密着するだろうと想定してつけたきたの!

頭皮臭いって言われるの嫌だもん。

「はぁ…こうやって横になると昔を思い出して…おちつく、わね…」

優しい言葉に、伝わってくる心地よい温もり…この街に着たころがフラッシュバックしていき、体が求める様に甘えようと心が童心へと…落ち着いていく…


…うん、そうだね。私もおちつく…おち、つ…っく…



お互いの体温が心地よく、幼い頃、ずっと一緒に寝ていたあの日々を思い出してしまい。

完全に心も体もリラックスしてしまい、誘われる様に夢の世界に落ちていく…あと少しで完全に夢の世界に引きずり込まれる、寸前に


ピイイイっとイベントが開始される合図の音でお互いビクっと体を震わせ目を覚ます。


突如、部屋の中を走り回る様な音で目が覚めた!

お母さんも同じみたいで、抱きしめられた腕の力が抜け解放されるので、お互い、体を起こして両腕を上げてシンクロする様に伸びをする

「ダメね!折角のイベントを寝て過ごすところだったわね!」

「そうだよ!これを記録して本に書き起こして一儲けするんだから!」

そうそう!それがあった!思い出した!地味に売り上げがあるんだよね!この街で描かれる物語をベースにした本!!

この街で行ったイベントで起きた出来事を紙に書いてから研究塔の元長に絵本にして貰えるか頼んだり、本を描いてみたいって人達と協力して、本にして王都で販売したりもしてる。

これがねー最初は売れないと思っていたんだよね、狙いとしてはやっぱり豊かな文化を築くためにはさ、土台って大事じゃん?話題性が乏しい王都に芸術や創作の種をまくためにやろうと思って利益は殆ど無い…予定のはずだったんだけど、気が付けば発行すれば即売れ重版することもしばしば!!


…考えられる理由、王都に娯楽が無さ過ぎるからなんだろうなぁ。

まったく、あいつは軍事や策略に対しては才能があるんだけど、そういった民衆の事を憂う心がないよね。


儲けようとしている発言を聞いてお母さんが軽くため息をつく

「はいはい、頑張って儲けて私の仕事を増やしてください。事務作業はいっつも私、人を増やしなさいよね」

伸びをしながら文句を言われる。仕方ないじゃん経理できる人って珍しいんだから

「ん~~~、、、っふぅ、取り合えず、ワイン注いでおくわね」

伸びから解放されて自由になった腕を伸ばしてワイングラスにワインが注がれていく、といっても、五分の一くらいしか注がないよ?…して、どのワインだろう?

何の銘柄を手に持っていたのか、あの時は見えなかった銘柄がはっきりと見えた

…ぁ、それかぁ、まぁいいや、一番安い奴。良いヤツを飲んで、間に箸休めみたいな感じで置いといたワイン。


体内の酒精を抑えるために用意したやつだから、酒精がね~かなり低い。

お酒初心者でもジュース感覚で呑めるやつ。あれなら一本開けたところで酔うことは無い。イベントを楽しむのならちょうどいいんじゃないかな?

呑んでみて、物足りなかったら違うの開けたらいいや。


注ぎ終わったグラスを、はいっと渡される。喉も乾いていたしちょうどいい。ありがとうっとお礼を言ってから。唇を湿らせるように…紫に近い赤が唇に触れる。

「…ん?…懐かしい味ね、実家に居た時を思い出すわね」

「そう?もしかしたら、卸しているところが同じなのかもね」

んー…酒精を全く感じねぇ、強い酒に慣れすぎちゃったかな?それとも、これ、本当に酒精帯びてるの?

…飛んじゃったかも?まぁいいや、酔うのは酒じゃない、今から始まる非日常な出来事によって生み出され漂う熱気という空気で酔えれば良い。


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