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最前線  作者: TF
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おまけ 大地染めるは…④

オッズの計算をするためにまずは、人海戦術として、人を集め集計作業をしてもらう。

当然!私も一緒に集計作業をしていると

「おっす、今回もまたおもしれぇことになってんな」

渋く太い枯れた様な声が聞こえる、この声は医療の父だね。ってことは、予想通り机の上に物が置かれる。

視線を手元から前に向けると、テーブルの上に水滴がついている瓶が置かれるので、遠慮することなく手に取り口をつける。うん!集計っという単純作業で熱を帯びた指や、頭にちょうどいい!はぁ、沁みるぅ…

ほふぅっと緩んだ顔をしていると、お疲れだなぁっと声が聞こえてくる。

「ありがとう!」

お礼を言うと顔をくしゃっさせ皺をつくっている、いいってことよっと照れくさそうにしている。それにしても凄い皺、それもそうだよね、この街で一番ご年齢だもんなぁ、長生きしてよ?

手を止めて果実ジュースが入った瓶に下唇をつけながら

「誰に賭けたの?」せっかく来て差し入れしてくれたのだから、差しさわりのない会話するべきだよね。

「っへ、金なんてもう要らねぇよ、だから、応援を込めて馬鹿弟子にだよ」

っということは、団長か~。好きだよねーNo2といい、医療の父といい、愛されてるねーこの人達の絆の深さは凄いからね。

長話に付き合ってあげようかと思ったんだけど、それは良くないかな?

だって、手にはもう一つ、水滴のついた瓶を持っているからね、私はきっとついでなのだろう。


手に持っている瓶に向かって人差し指を向け

「ぬるくなる前に渡してあげないとね、えっとね、奥様はあっちだよ」

研究塔の元長にも集計などを手伝ってもらっているのでそちらの方だよっと人差し指の向きを変えて奥様が作業をしている場所を教えると

「お見通しッてか、わりぃね」

照れくさそうにしている、その顔を見て何年も何年も共に過ごしているのに二人の愛の絆が深く結びついているのだと感じてしまう。

微笑ましいカップルの生末を祈りながら手を振ると、それに応える様に、はにかんだ照れくさそうな顔で手を振り貸しながら、そそくさと、奥様がいる場所へと向かっていく。

その後ろ姿を見て羨ましいという妬みに近い感情が沸き上がり、誰にも見られていないからか、つい、冷ややかな瞳で彼の後姿を眺めてします…

彼の姿が奥様の場所に辿り着くと、思い出したかのように作業を再開する。事務作業事務作業っと…

投票に関してはねーテキバキと流れる様に投票してくれたらね!投票はすぐに終わったんだけど、照会作業が大変…


投票がスムーズに行われた要因として考えらえるのが、皆の判断力が高いっというのもあるけれど

賭け事はね、事前告知、事前準備が超大事!!色々とイベントをこなしてきたからこそわかるってね!

これぞノウハウってやつ?そんなわけで、イベントの事前告知していたし、事前準備もしてたからね。


後は集計でややこしいのが金額!計算に追われ続けた苦い思い出から、今回も!!金額は固定!

集金方法は、事前に賭けたい人は、集金係にお金を渡す、または送ってもらって事前に決済してもらってる。

っで、予め用意しておいた投票用紙を集金係がお金を持ってきた人に渡している。


受け取った投票用紙に自分の名前を書いてもらってから投票してもらっています。

っで!お金が絡んでるから、配った投票用紙と投票した人の数が合う様にしないといけない、って程、今回のは、ガチガチにやってない、投票を忘れた人は一番人気の人に勝手に投票されます。


集金係の人に購入者の名前もしっかりと記載してもらっているから集計時にちゃんと何処に賭けたのかチェックもしている。そうしておかないと、何かしらのトラブルで何処に投票したのかわからなくなったら大変だもん。

この世界にもコンピューターがあればなぁ!!いつか絶対に精密機器ってやつをつくってやるんだから!!

機械と魔術!ううん、科学と魔術!!その二つを柱にして発展させてやるんだから!!


私の意気込みは取り合えず、机の片隅にでも放り投げてっと!!


投票もね本人が会場に出向いて投票しないといけないってのは無し。

何があろうとあの陣営に賭ける!って人もね大勢いるし、外勤務でイベントに参加できない人もいる。

そう言う人達も参加してもらえるように代理投票もOKにしてある!!なのでー会場に全員が集まる必要はない!


そう言う人達から投票権を預けられて、まとめて一斉に投票しにきましたって感じの人もいる。医療班の殆どがそうじゃないかな?どーせ、何時もの如く団長に賭ける人が多いでしょ?っへ…おもてになることで!…っま、今はモテてもらってもいいけどね。愛する妹がモテるんだもん、良い事だよね?


ぅ、闇の淵からにらまれるので今の思考は奥底に封印する。


そうそう!最後の最後まで誰に賭けるか本気で悩みぬいているギャンブラーは最後まで考えていたみたいだね!

噂だとね、そのギャンブラーに勝利を委ねた方もいるみたいだし、今回のイベントは基本的に一人一枚しか賭けれないけれど、この街で最も賭け事に貪欲な彼はね、こっちが事前に敷いたルールの穴を突いてきたんだよね!!

確かに、私はこの街に住んでいる人だけっとはいってない!この街と縁があれば投票権利はありますよね?って、ギャンブラーが賭け事が好きじゃない人や、あまり興味のない人達から投票権利を少し上乗せして購入し!尚且つ!この街に少しでも関りがある人達に言伝を広げていき、王都にいる協力者にお金を私て、王都に住んでいる人達の分まで買ったっという噂を耳にしているッ、、、!!


その規模は、推測だが…自分の命が消えてもおかしくない金額にまで膨れ上がっていると!!!

燃え尽きてもおかしくない金額を使って、投票権を搔き集めている、らしい、いや、彼ならそうするだろう。

彼とすれ違ったときに見えた、瞳の奥は…博打で脳が焼かれている、完全に焼け野原


…彼はもう博打でしか生死を実感できないのだろう。


それくらい、日常にスリルが無くなってしまえばいい、そうすれば…

さて、っと、そういうのは考えるのは後々、今は下準備を頑張ろう!!


ふと、集中力が途切れる…

一旦、椅子から立ち上がり、背中を伸ばしたら、ぐるっと会場を一周でもして、酸素を体内に取りこもう。

てってってっと、歩いている時も思考は動き続ける。


投票は!直ぐに終わっているんだけどなぁ!!あーだーもー!!計算だけがめんどくさいんだよなぁ!!誰か電卓作ってよ…

ソロバンは作ったけどね!!っでも、私含め手慣れていないから、あんまり、早くは無い…


掛けた大将が当たった人に払う金額の計算は!…簡単なんだけどなぁ…

何時も通り、掛け金は一律、単勝賭け、此方の取り分無し100%、賭けた人たちに流れる+当てれた人達には私からちょっとしたボーナス支給って流れ。

なので、破産するようなことはない!無いって思っていたんだけどなぁ…

生きるか死ぬか限界ギリギリまで突っ走ろうとしているガチ勢…

あの人、ガチで当ててくるからなぁ、今回も当ててくれると死に急ぐようなことはしないだろうね。

過去に大損して、上半身裸で死の大地に突撃しようとして止められているの見ているから、負けても命は投げ出さないでほしいかな!!…今回は何処に賭けたのか、終わってから聞いてみよっと。大負けしてたら、彼を確保して特別手当が出るような部署に放り込んで働いてお金を稼ぎなおしてもらわないと…

1050年地下行き!!ぐぅにゃぁ~~っていう展開にならないことをいの…らなくてもいいか、頑張って働いてもらおう、にしし。


さて、会場を一周したことだし、事務作業に戻って…頑張ろう、っと思ったら、声を掛けられる?

何の用事だろうかと研究塔所属の人に声を掛けられリストを渡される。

ぱぱっと目を通しってっと…なるほどね。

姪っ子ちゃんが何の魔道具を使いたいのか、チェックしてみるけど…もう少し前に渡してほしかったかなー、ギリギリまで考えていたってことなのだろう

リストの中を見て何の魔道具を使用するのか…思っていた以上にしっかりと策が練られているんだけど、私が想定していた魔道具が入ってないなぁ…

ん~攻撃しようと思えば攻撃できる魔道具だから危険なものって判断したのかな?安全策を考えてってことかな?なので、危険な魔道具は何一つない、完全に隠密特化、ハイドして敵の後ろから攻撃するって考えかな?

じっと待ち続ける研究塔のスタッフに、リストを返しALL OKっと言うと嬉しそうに姪っ子ちゃんのいる場所に向かっていく…


悪いけれど、その程度の策なら私が知る限りの人物達を出し抜くことはできない…

下馬評通り、姪っ子ちゃんは大穴だね。

っさ、事務作業の続きつづきーっと。



計算が終わりオッズを出した!出せました!っかー葡萄ジュースが美味しい!!五郎六腑に染み渡るぅ!!一仕事終わった後の葡萄ジュースは格別だぜっと…ちらっと時計を見ると、うんうん、概ね予定通りかな、40分くらいって感じ~これくらいなら各陣営も作戦が決まっているっしょ!


集計を手伝ってくれた皆にお礼を言ってから、各陣営にスタートの合図をする為に伝令に出てもらおうかな!

伝令係として予めスタンバイしてもらっている複数の人達を呼び、各陣営に伝令をお願いする。

広場に集まってほしいと声かけに行ってもらう。


伝令係が走っていったのを見送ってから、ゆっくりと根が生えてきそうな程、座っていた椅子から立ち上がってぐぐっと背筋を伸ばす、ぁぁ~っとお母さんみたいな声が漏れてしまう。


こういう時に計算係としてお願いすることが多い、お母さん事、No2の姿が無いのはね。

イベントを開催する時はね、みんなイベントに参加したいからって理由で、率先して外勤務を担当してくれることが多い…だけれど!今回はそうさせない様に釘を刺してある、外に行かないでってね。今日ばっかりはね、一緒に居たいから特等席に案内している。


この星では関係ないけれど、クリスマスだもんね。家族と一緒にお祭りを楽しみたいじゃん?


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