おまけ 大地染めるは…③
1、代表者含め、三人で行動してもらいます。
負ける条件はシンプル!!
代表者が色のついた液体に当たり、審判が染まったと判断したら笛が吹かれます!
代表者が染まった時点でその陣営は負けとなる。
┗細かいルールとして、体の三分の一以上が染まったと審判が判断したら負けとなる。
代表以外も三分の一、色に染まった時点で退場となり、復活はありません。
戦いの邪魔をしないように周りに気を配って退場するか、
戦闘中であれば地面に伏せて周囲が落ち着くまで動かないでください。
2、戦ってもらうフィールドは、広く、騎士達が出陣するために集まる広場から、
ハンモックなどが用意されている公園に、騎士達の訓練場までっと、広く設定している
┗基本的に屋外での闘い、建物の中には入ってはいけない。壁は汚しても良い。
3、合図と共に一斉にスタートするバトルロワイヤル形式で、
二回戦などは無く、一回限りの一発本番スタイル
┗広場からスタートし、合図があるまで各種陣営は事前に決めた作戦通りに移動してもらい、
合図と共に開始される
相手を直接攻撃するのは禁止だからね?相手に触れていいのはあくまでも水風船のみだからね!
弓、スリングショットなどの道具の使用も禁止!!
4、水風船は随所に予め用意されている、時間経過と共にスタッフが木箱を配置していきます。
場所が分からない時は近くの審判に聞いて水風船を確保しましょう
┗水風船の種類も多く用意しているので、何処に何があるのか、事前情報は一切なし!ここが運要素!
色が一切着色されていない液体が入っている水風船も混ざってるよ!!
ぶつけられても透明だったらセーフで尚且つ!
運よく、腕とかに既に被弾して色がついてしまい、まだ三分の一の判定を受けていないのであれば
透明な液体によって洗い流されることによって、回復することもある!!
5、気が付いているよね?中に入っている液体を染めている着色料は、水に溶ける水溶性!
っで、自然の中にある草木から色を取っているので
ちゃんと自然にかえるので心配無用!掃除も楽ちん!だけど!!
バトルロワイヤル中は、水風船の中に入っている液体以外で洗い流すのは禁止!
水風船の封を解いて、中身を確認するのも禁止!
「だいたい、こんな感じかな?質問あるー?」
代表者各員がいる壇上に向いて声を出すと、直ぐに反応が返ってくる。
代表者である姪っ子ちゃんが震えながら手を上げ
「あちき、不利すぎ、る…きゅ、救済を…」
人の集まった場所で声を出すのが苦手な姪っ子ちゃんが勝つことを諦めず涙目で訴えかけられてしまう。
そうだよね、研究塔のチームは全員運動音痴、その勇気に応えてあげたいし、可愛い後輩の頼みとは言え、んー、ルールの変更はしたくないかなぁ?
かといって、大穴も大穴、誰も姪っ子ちゃんに賭けないのはつまんないか、うん。それなら、一つルールを追加しよう。
「そうだね、ちょっと不利すぎるか、なら、救済として、研究塔チームはこれからはいる作戦会議、その間に魔道具を用意して良いよ、ただし、用意した魔道具は私に見せる様に!余りにもなやつは使用不可とさせてもらいます」
「え!!いいの!やったぁ!あちきにもチャンスが!勝ちの目がでたよぉ!!あちきだってやれる!!」
嬉しそうにガッツポーズをとりながら、ベテランさんの手を握ったままなので、ぶんぶん振り回している。
ベテランさんもうんうんっと頷いて我が事の様に嬉しそうに受け止めている。仲いいよね。
会場もまさか研究所という魔道具専門集団に真骨頂である魔道具の使用許可が下りるとは思っていなかったのか博打本気勢が驚いた声をだしていた。
あの様子だと、誰も賭けるつもりが無かった、消える一角と判断していた一角が突如、あるかもしれないっと考えを改め始めていく。
予想外な状況を生み出せたのは会場を盛り上げたいサイドとしては僥倖かな?
「他に質問あるかな?」
代表者たちに呼びかけるが誰も口を開く様子が無い…この雰囲気、既に戦いは始まっている。一部を除いて。
下手な質問は失言となる!!自分が考えている作戦が下手な質問によって露見する恐れを含んでいるのを気が付いているってことかな?
眠そうにしているお爺ちゃん、姪っ子ちゃんを除いては、視線が全員、牽制するかのように彷徨っている。
へへ、確信が行ったぜ、心理戦がもう始まっているぜ!
団長はお爺ちゃんをちらちらみて、思考を探ろうとしている。
ベテランさんは女将だと、どの程度染めたらいいのか、上から下まで大きさを測る様に眺めている。
姪っ子ちゃんはベテランさんの手を握りながら、どの魔道具を使えばいいのか視線を斜め右上にして考え続けている。
ティーチャーくんは、不敵な笑みのまま、微動だにしない、が、時折、一点を見つめる様に何処かを見ている。
メイドちゃんは絶望の表情のまま動かない、姪っ子ちゃんと同じくめちゃくちゃ不利だもんね。
お爺ちゃんはあくびをして平然としている。
そんなお爺ちゃんを物凄く警戒し熱い視線を送り続けているのが女将。
全員が至高を巡らせている中、会場を盛り上げるために意気込みを聞いていく。
とりま、入場してもらった順が無難かな?
「ぇ?ぁ、私から?えっと、賞品って告知されていたままの通りでいいの?」
ほほぅ?王者の様な落ち着きよう、周囲の空気に圧倒されない、感化されないよね団長は気になるのはそこなんだね。
「そうだよ、もう一度、賞品について伝えようかな」
優勝者には、私が経営している上流貴族御用達、高級ホテル2泊3日!
さらに!!滞在時でホテルでとる食費など全て無料!!代表者だけじゃなく!!大盤振る舞い!!
代表者が勝利したら部署全員ご招待!!!っで、尚且つ!部署が違っていても、プラス3名くらいなら代表者が選んで連れて行ってもいいよ!!!
代表者権限としてこれくらいは欲しいよね?
更には、王都でお買い物してもらう為に、賞金もおまけでつけちゃう!!っという豪華な内容を伝えると
「よし!医療班の皆を招待するために私、頑張るからね!!」
誰かの為に頑張るっという彼女の本質を刺激されたのか、いつにもましてやる気に満ちている。
その姿を見て、医療班から団長ならできるーっと盛大な声援が団長の胸の中へと響いていく。
その姿をうっとりと眺めていて、半分諦めているメイドちゃんに意気込みをお願いすると
「ぁ、はい、その…頑張ります」
勝ちの目が無いと思っているのか、意気消沈している、これはルールの穴に気が付いていない様子だ、これじゃつまらない。
メイドちゃんなら気が付いていると思っていたんだけどなぁ、世話の焼ける妹分だねー
「ルールに術式の使用は禁じてないからね」っと、ルールを聞いて気が付いて無いと思われる部分を伝えてあげると
「え!?有り、ですか!?」
うんうん、ありだよっと頷くと、勝ちの目があると理解したメイドちゃんの瞳に輝きが宿っていき、術式研究所のチームが術式有だとぉ!?っという、会場の人達も気が付いていなかった部分によってメイドちゃんという大穴が爆誕する。
「メイドちゃんは賢いから、各々の行動真理を紐解き、罠に嵌めるくらい…わけないよね?」
突如舞い降りた、値千金の情報に希望が溢れ出る様にコクコクと首を縦に振っている。
「はい!!姫様の御傍に何年居ると思っているんですか!!術式研究所の精鋭が二人もいるんですよ?禁止されていると思っていた得意分野の使用が許されているんですよ?勝てます!!勝ちます!!」
普段から落ち着いてるメイドちゃんが感情を表に出すくらいに彼女の中では勝つための道筋が次々と生まれて行っているのだろう。
いいよね、無いと思っていたものが有るとわかり、シナプスが繋がっていく感覚、あれがまた気持ちいいんだよね。
さて、メイドちゃんの意気込みも聞いたし、会場も誰に賭けるのか考えなおし始めているし、次の人に意気込みを聞いていこう!
負けませんからねーっと団長に宣戦布告している声を後ろに次の人に近寄る
「武器の使用は?」
「もちろん駄目にきまってんじゃん、戦士や騎士の人達は後方支援担当組に比べたら、圧倒的に有利だもん、より有利にしてどうすんだっての」
っであるかっと、腕を組み考え込む、これ以上何も言うつもりは無いのだろう、ベテランさんからすれば強敵が二人もいる、少しでも手の内を見せたくないのかな?
そんな様子を訝しんで眺めている女将に近づくと
「そうさねぇ、あたしとしては、ちょ~っとばかし因縁がある相手がいるからねぇ、悪いけれどベテランのやつはどうでもいいさぁねぇ」
目線を送らないが殺気は飛ばしている、まったくもう、女将は根っからの負けず嫌いだよねぇ、殺気を飛ばされた相手も不敵な笑みで此方を一瞥してから、敢えて見せつける様に口を開き、ふわぁっと情けない声であくびをしている。最初は挑発行為かと思ったりもしたけれど…緊張からくる生欠伸でもなく、純粋に眠たそうにしている、珍しい。
手を広げ、指を折り曲げては伸ばしを繰り返している可愛い後輩に近づくが
「…あれと…これって、どう、かな?…」
一生懸命、頭に中に知り得る魔道具で使えそうなやつをピックアップしているのだろう、彼女の研究テーマは生命だから魔道具は専門外。
知り得る限りの知識を総動員しているのだろう…っふ、後輩に申し訳ないけれど、腕力が貧弱な貴女達では、扱えれる魔道具も限られてくるからね、そこも考慮できているか否かで天運に見放されるだろうね
そのままスライドする様に微笑みを絶やさない人物の視線をちらりと追いかけると…嗚呼成程ね、愛する奥様が見守ってくれているってわけね。お熱い事で。
「ぇ?意気込みですか?そう、ですね。こう申し上げてしまっては申し訳ないのですが、賞品に魅力を感じなく、些か、皆と比べて一歩引いてしまっていますね」
以外や以外、皆の期待を背負って頑張ります!っとか無難な発言が飛んでくるかと思ったら、珍しく本音じゃん。
この発言に対して、会場にいる騎士の部からは特にブーイングが出たりしない…おやぁ?
ちらっと、一瞬だけ、ほんの一瞬だけ、視線が奥様の方に向けたな、その瞬間に指先がきゅっと動いて力込めたなぁ?はっはーん、作戦かぁいいじゃん、誰の入れ知恵かわかんないけど、虎視眈々と格上の相手を出し抜く算段を考えてるってことね、にひひ。
これは策略家としてちゃかすように突けねぇな…
最後に眠そうにしているお爺ちゃんの近くに行くと、ぁ、察し、お酒飲んでたなこれ、昨日に…
「やるからには…やるぞぃ…」
眠そうな顔でぼんやりとした声に会場全体が一気に騒めき始める…そして、その姿を見た最前列で仁王立ちしている隠蔽部隊部隊長の叫び声が聞こえた…呑ませ過ぎたかっと。
お爺ちゃんが参戦したのは、完全に接待故か…お爺ちゃんって蟒蛇な記憶がある、呑んでも酔っている雰囲気を感じたことが無い。
単純に酔わないだけで、明日には響くタイプだったのかも。
「あ、っと、忘れ取ったわい」
離れようとしたらお爺ちゃんに呼び止められる?何だろう?何かルールの穴でもあったかな?
「わしの孫の後輩か?」
指さす方向にはNo3がいる、うん、理由が何となくわかった
「理由は?」「誰がお前のお爺ちゃんじゃ、孫はお前なんぞにやらん」
了解っと拳を前に突き出すと優しくコンっと拳を合わせる。ちょっと調子に乗り過ぎた彼への罰はお爺ちゃんが何もしなくても後々でファンクラブから制裁されるから大丈夫。
「はい!!っということで、意気込みなどのインタビューは終わり!!これを見て誰に賭けるか決まったかな?今からどの陣営が勝利するのか投票始めるよ!投票の仕方はいつも通り!一点賭けのみ!どこの陣営が生き残るか当ててね!!配当は100%!中抜き無し!!では、代表者の皆さんは作戦会議へと参りましょう!!」
壇上に上がった代表者たちは各々、会場に集まっている人達に手を振ったり、一部では、一切愛嬌を振りまかずに、のそのそと降りて行ったり三者三葉だった。
だが、お爺ちゃんを除いた全員の背中からは闘志が湧き上がっていくのを肌で感じる。
へへ、混戦乱戦になって一瞬で終わらないことを祈るぜ!各々作戦を考えて行動してほしいよね!
後に、君たちの行動や、そのときの作戦などを本に書き起こして一儲けする予定でもあるんだからね!!
代表者が会場を出ていくまでの間、拍手はやむことなく会場は熱気に包まれたまま、このまま熱にうなされ穴馬にも投票されるとオッズが荒れにあれて楽しくなるから、熱にうなされててほしいかな!
計算が終わるまでの間が各陣営の作戦タイム!たぶん、1時間もないかな?
オッズがどうなるのかも気になる!!さぁ、準備していくよ!!
ここからは、各陣営視点で分けて公開していきます。
誰が勝利するのか予想してね!
結果に関しては、私が決めていません。ウェブにあるルーレット機能を使って誰が勝利するのか決めてから物語を組み立てています!




