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最前線  作者: TF
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Dead End ユUキ・サクラ (16)

他にも残滓の記憶には、色んな研究をしてきた見たみたいでね~。えっと、例えば…そうそう、火、がわかりやすいかな?成功もしてるし。

実験で火を起こす術を発動させたときに~…えっと、魔石を5個だったかな?大きさは~、えっとぉ?確か、中型サイズ?だったかな、中型サイズであれば、一個で車一台を動かすくらいは出来るくらい魔力を貯蔵できる。

それら五個の中に何十人で何日もかけて溜めた魔力をすべてを解き放って、その魔力を制御したりする為に補助として、術式研究員がえっと、確か三人か?

”ええ、それで合ってるよ”

うん、残滓のレポートによると三人か、三名と私で発動してみたら、世界の終わりを見てしまった気分だったよ…

一瞬、ほんの一瞬、時間で言えば1秒も無いけれど


天にまで届きそうな火柱が発生したんだよね…少し遠く、確か、100メートルは離れていたかな?それくらい離れて術式を起動しなかったら、私達全員熱波で死んでいたんだよね…

いや、死にはしないかな?熱波で皮膚の8割くらいが火傷する程度でしょ?…手当てが遅れたら死ぬか。


それ以降、火にまつわる術式は封印指定が決まったんだっけ?

”そうだよ、私の代ではそれ以降、始祖様の術式を研究すること自体が躊躇われた”


因みに、私独りではその術式を制御はできません!っていうか、発動するための魔力量が圧倒的に足りてないから出来ない。

でも…一度でも発動したのなら、その方程式は残滓が保有している。魔力さえあれば再現は、出来る。


他にも残滓たちが研究してきた内容を聞いてみるが、殆どが魔術書に書かれている通りに敢然となる状態で、再現は、残念ながら出来てはいない。

土系統は比較的、再現が~…出来てはいる、かなぁ?っつっても、土の壁を産み出すだけだから、実用性は無いんじゃないかな?

始祖様みたいに莫大で膨大なサイズを産み出して尚且つ強固なモノだったら実用性はあるんだけど…


私の魔力じゃ、作れても少しだけ、ほんの5センチだけ、土を隆起させる程度かなぁ?

っへ、その程度なら、大昔から私達の間でも出来てたっつーの…

仮に魔術書通りの土壁を作れたら、それを更に洗練させると、船いらず!近くの大陸に強固な土の橋を作ることが出来る。

軍事利用としては、この術の利点は人が人力で建てるスピードでは実現不可能な速さで土壁を産み出せるっという事だ、つまり、強大な敵がその土壁を飛び越えれない程の高さまで精製できれば、中に封印することもできるし、敵の動きを此方で何とか封じることが出来たら土壁の基礎となってもらって封殺することが出来る。

後…自由に倒壊、倒れる方向を定めることが出来たら、たか~く高く、精製して倒して質量によって敵を踏みつぶすっという荒業も出来る…王城よりも高く高く精製して王城を土壁で圧殺するっという事も出来るってわ~け、にしし。


後は~、えっと、電気っで、いいのかな?ごくごくわずかな、微量な電気ならさ問題なく作り出せるんだけど、普段から電気っていうものを見ることが無いから、規模を掴みにくいせいなのか、発動できたとしても、規模の調整がきかないん、だよね?

”そう、狙った出力が出せない”

静電気って名前だったかな?指先に小さな光がパチっとする、それくらい一瞬だけの出力なら…出来るんだけどさ、困ったことにそれだけで、結構な魔力が持っていかれるんだよなぁ…

地球では、電気が魔力の様に万能の素材?エネルギー?って、感じで色んなことに応用できる、でいいのかな?

っで、その応用の中に治療の一環として使用されているらしいので、こちらでも、使えないかと研究は…しているんだけど、調整がきかないっていう部分で難航している。扱いが難しいんだよなぁ…


つっても?今の私なら電気を産み出すだけなら、魔力が無尽蔵にあるから出来るんですけど?生み出すだけならね!


っま、今までの残滓共じゃ不可能な研究も!この電気ってやつがあるおかげで、研究が進む進む!

地球の医学書を参考にしてわかったのが、神経ってやつは電気で動いたりするらしい!試してみたら確かに、動いた!

培養した臓器がどの様に動くのか疑似的な神経を動かす為に電気を使ってみたり、電気の代わりに念動力を使ったりしてチェックしているから、臓器がどの様に動くのかわかりやすいってわーけ!すっごく研究がはかどってますよ!

後、培養液から出さなくても、多少であれば、浸透水式と同じように意識を培養液の中に飛ばす事も出来ない事も無い!魔力様様だよ~。


そんなわけでさ、実験する場所さえあったら、風とか、水とか、他にもいろんな術式が魔導書の中に記載されているから、これをチャンスと見て実験したかったなぁ…

記載されている内容だけだったら、本当かよ?ってなるけど、本当なんだろうなぁ…

水の初級って言うかベース?記載されているとんでもない内容、これを基本として応用していくみたいなんだけど、さぁ…


この術を無秩序に発動することなかれ。

制御が出来る自信が無ければ発動するな、捧げる魔力によっては周囲が湖となるので注意せよ


なんて、書かれていて迂闊に実験なんて出来ねぇよってなるわーけ。湖の規模が書かれていないのが本当に怖い。捧げた魔力全てが自動で水に変換される恐れがある。

込める魔力も一定の量を注がないと発動しないっぽいから、一度発動させると、周囲がどうなることやらってこと。

一応ね、もしもの時に備えて、机上の空論だけどさ!私が考えた、応用方法っていうか、軍事利用って言うか使い道として、上空で水を発生させて敵に叩き落したり、大勢の軍勢を足止めするために水を流したりっとか、かな?


魔導書の中に書かれている応用編?だから、中級でいいのかな?

始祖様が書いている内容としては、そこから更に熱に関する術式を混ぜ込んで発生させた水を瞬時に蒸発させて爆発させるって書いてあるけれど、どういう意味なのかまったく理解が出来ないんだよね?水が蒸発したらなんで爆発するの?サウナみたいになるんじゃないの?わかんねぇ…まぁでも、水蒸気って相当な熱量を持っているから、火傷を負わせるには適しているのは間違いない。


まぁ、これも中級?の中の一つなんだよね…

他にもあるんだけど、殺傷能力たかすぎない?って内容ばっかり。


上級…でいいのかな?複数の術式を同時発動させて個々の出力調整が物凄く複雑な術、だから、上級って言う位置づけにしてある。

水を発生させて瞬時に凍らせる。これは理解できたよ?なんで上級なのかというと!

…火も溶岩も凍らせるって書いてんだけど?どういうこと?意味が分かんない。火は凍らないよ?溶岩は凍るっていうか岩石っていうか、黒曜石、玄武岩、だったかな?になるんだよね?どういう意味だろう?記載ミスかな?大昔だしありそうだよね。


後は…敵の体内で水を無限に精製して内側から殺すとか、敵の体内に流れている水の流れを逆流させたりとか、体内で発生させた水を蒸発させて爆発させたりとか…

規模じゃなくて細かい制御が上級ってことでいいのかな?…殺傷能力が高すぎてドン引きだよ…こんなのばっかり書かれていて絶対に信用できる人以外に見せられないよ。


風も似たようなものって感じかな?

初球は風を産み出して、中級は規模がデカくなって、上級は細かい制御って感じ…

その殆どが攻撃目的ばっかりでちょっと、想像するだけでひでぇ内容ばっかりなんだよね。

人の心が無いって尺度を設けてみるのなら、風は相手を恐怖のどん底に叩き落す内容が多い、瞬発力も備えているけれど、ジワジワと殺す内容が多い。

指向性を持たせて突風を耳の鼓膜に向けて放って鼓膜を消し飛ばす。

風によって相手の呼吸を乱す、たぶん、真空ってやつかな?それを産み出して酸欠にさせるって感じかな?

打撃と共に敵を上空へ吹き飛ばし落下で殺す。

風によって空気の振動を阻害し音を消す。つまり、音声による術式を封じるのに使える、後、匂いを消すとかもある。

応用の幅が広い事に驚きだけど、制御が難しい物ばかり。出来そうなものが多いけれど、暴発すると確実に私達の街は滅びる。


っま、初級とか中級とか上級とか適当に私が実現難易度を振り分けてみただけで、本当はどれが初級なのかわからないんだけどね!!

基本って書いてるやつは、やっぱり、基本だよね?…だよね?始祖様と私達では常識が違うからわかんないんだよなぁ…

そもそも、基本の時点で難しすぎるんだが?…始祖様基準での基本なんだろうなぁ…


へへっと苦笑いが滲みだしながら、パタンっと本を閉じて、想い馳せるは二度と叶わぬ大草原。

研究員総出で盛大に実験…したいなぁ…敵が此方を監視していないのであれば好き放題に手の内を晒せれるのになぁ…


想像してみる、大草原のど真ん中で天にも届きそうな火の柱が立ち上り、熱波や、発動した火が辺り一面を火の海とさせ、消火するために水の術式で周囲に水を産み出し一面が水浸し!っていうか、膝の下まで湖と化す。

足元にある水を他所へ流す為に地面を隆起させて坂を作って海に向かって水を流す!流し終わった後は天空から、地面に向かって強風を打ちおろして乾かす!!


そして、大草原には誰も居なくなるってね!!


駄目じゃん!!抵抗する術式皆無でむやみやたらと発動させたらどえらいことになるじゃん!!

そして、思い出す死の50年…天変地異が起きたのって…察しだよね。第一世代の始祖様ジュニア達がこの術式を使いまくって暴れまくったって考えたら納得だよもう。


でも、そういうのってちょっと憧れてしまう私が居ることにふふっと笑いが込み上げてくる。

以外と破滅願望があるのか、破壊衝動があるのか、その両方があるのかもしれないなぁ…世界なんてほっといても勝手に滅ぶのにね。


んんぅっと背筋を伸ばしては、引っ張られるような感覚がうっとおしく感じつつ、立ち上がって頑張るかっと声を出すと、頷いてくれる。

さぁ、頑張りますかぁ!はぁ~もう、若干、ううん、研究に飽きてんだよなぁ…

研究の続きへと重たい一歩を前へ進ませる。




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