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最前線  作者: TF
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Dead End ユ キ・サクラ (61)

すぅはぁっと呼吸を整え、この感情が過去に感じたのかどうか、向き合う。

冷静に、分析をすると…聡明な私の脳みそが、直ぐに答えに辿り着く!過去にも、同じようなもやもやとした感情に包まれていた時代があることを…


脳裏に過ったのは、お母様とお父様…


…ぁ、これって、そ、そうか…嫉妬?嫉妬ってやつ、かな?…

あ、ぁーこれが嫉妬って感情なんだ…うわぁ…こんな感じなんだ。

じゃぁ、これが嫉妬ってやつなら…覚えがある、そっか、私…お父様の事が嫌いなのってさ、お母様を短命の運命から、救おうとしなかって部分に、失望したからってだけじゃないんだ…


大好きなお母様を独り占めしたくて、したくて、お父様をみるとイライラするのってきっとこれだったんだ…

新しい気付きに心の中に私が、また一つ、新たな知識を得たのだえっへん!っと、胸を張るが…そんな場合じゃないよ!!


はぁ、駄目だ、何かもう駄目だ!!!何もかもがダメ!!!どうして、私って何処か幼稚なんだろうか?…私の中にいる幼い部分の頭を撫でながら溜息が漏れ出ていく…

自分が悪いと認めている、自分が幼稚だとわかっている、なのに、素直になれないような、私ってやつは、レディじゃなくてガールだよ…勇気くん、駄目な私を導いて欲しい…


理由が分かっても、その先に進むことが出来ないっという、抜けないささくれ、喉の奥に抜けない様なしこりを抱えながらも、私達の時計の針は平常運転、何時も通りに勝手に…進んでいく。


無残にも惨たらしくも、時間って言うものは、容赦が無い。誰にも、平等に…攻撃してくる。

いや、平等であれば、どうして、私は短命種なんだって、嘆きたくなる…私だって、皆と一緒に老いて、皆と一緒に…肩を並べて生きたかったよ…


自然と溢れ出る、瞳から零れる水を手の甲で拭ってから、頬を叩き、机の上に投げ捨てる様に置いたペンを拾い、途中で放り投げてしまった計算を再開する。




ただでさえ、私に残された時計の針ってやつは!指で数えるほどにさ!少ないと思われるのに…


その時間を奪うべく敵が動き始める…怒涛の攻撃が開始された…

敵の猛攻撃によって戦士達が休む間もなく戦い続ける日々…そんな日々が、気が付けば半年も経過し、戦場に騎士達では対処できないやつが出てきたら私も戦場にでるようにしている。

その結果!戦士達と共に私も闘いに出ているためってことはさ!当然減るよね!私の貴重な研究時間!!

誰にもでも、平等で貴重な時間が!ごりごりと削られ奪われてしまっている…


そうなると、フラストレーションがたまり、爆発するのが人だよね!っだらぁ!!

「っだぁあ!!研究が進まないぃぃぃぃ!!!」

仕事の量が多いって!言い訳もあるんだけどさぁ!!仕事以外の仕事、何言ってるのか私もちょっとわかんないんだけど!!

何があったのか!何でか、知らないけどさぁ!半年前からずっと!もうずっと!敵が怒涛のように押し寄せる様に攻めてくるんだけど?何?開戦宣言されたっけ?開戦宣言も無しに攻め続けるなんてさ?騎士道に反してない?ってな感じで!文句も言いたくなるよね!!


もやもやが何処から来ているのか悟りを得てからの半年間!死の大地は敵の血しぶきによって、荒れに荒れている!!


今現在も!獣共による怒涛の攻撃を受けている。街にいる兵士達も押し寄せる獣共を倒す為に死の大地で戦い続けている。

戦士や騎士達、戦う部隊を支える為の後方部隊達も、押し寄せる攻撃が半年も続けば、ジワジワどころか、ドンドンと、疲弊していってる…これが長く続くと何処かが決壊する恐れがある、ってのが、今の現状。


どうして、突如!!ここ迄やる気を見せているのか私にはわからない…度し難い!!っていう、心の声が溢れ出そうだよ!!


あれかな?物量で攻めてこられると厳しい的なことを考えたのが相手に伝わったりしちゃった?

はは、んなわけ?ない、よね?っと、思いながらも、闘い続けていたらさ…

気が付くと、お母さんとちょっと気まずくなってから、一年?も、時間が流れて、こんな状況だからさ、謝りに行くタイミングを完全に逃しちゃって…1年近くも、気まずいままなんだよね…


んまぁ、こんな中でもさ、研究は続けてきたよ?予定だと、もうとっくの昔に!実装予定だったのにさ!敵が攻めてくる影響で!ここ最近?1か月前?あ、いや、2か月前かな?忙しすぎて時間の感覚が狂いっぱなしだよ!ってわけでさ!やっとこさ、破邪の力を、寵愛の加護に埋め込む術式が完成して!どんな感じなのか、運転を開始してみては…いる。


研究協力者である人物、勇気くんに、どんな感じなのか実装してみてから、話を聞いてみたり、ソナーを打って検証してもらった。

勇気くんが調べてみた限りだと、私の近くに居れば、敵からの干渉が途絶えているので成功している、だけど、死の大地へと出向けば敵の干渉は再開される。


つまりは、前線に出ると、ユキさんは敵からの精神攻撃に晒されるってことになる。

勇気くんにお願いして、敵からの干渉がユキさんの中に居ながら観測が出来るのか、お願いしてみたの。

出来るのなら、干渉を防げる距離は、具体的にどの程度かってのも、お願いしたんだよね、んで!勇気くんが、確認すると。


死の大地にある、最終防衛ライン付近であれば、問題は無さそうって感じの距離感。


なお、条件としては、私が地下の研究所にいる場合ってことね…正直に言えば、もう少しっていうか、もっと小さい範囲だと思っていた。

だから、想定以上に広範囲にまで伸ばせていることが出来ているってことは喜ばしいことなんだけど…前々から感じていた嫌な予感の一つがずっと気になっていたんだよね。

干渉を受けているか受けていないかってのが勇気くんが明確に感じることができるってことはさ、確実に、これって、もしかしなくても…

「俺も杞憂として、考えてはいたが…恐らくだが、ユキがどの位置にいるのかっというユキの位置情報ってやつか?監視されている様な状況…考えたくないが、嫌な情報だ、確実にユキどの辺りにいるのかって部分は、敵に筒抜けだったのだろう」

っという、私も、勇気くんも前々から、薄っすらと感じていた嫌な予感ってやつは、バッチリ的中ってわけね!

…本当にそれって干渉だけ?ユキさんの目を通して敵に情報送られてない?っていう、不安も出てくるんだよなぁ…


敵からの干渉を防ぐためにも!もう少し!死の大地、深く奥の方へと届く様に、範囲を広げたいけれどさ、それは流石に難しかった。

あと、私が常にこの街に居ないっていう問題もある。


ってなわけで、それを解消するために、常時起動型で破邪の力を付与した魔道具を作る方針で動いていくべきなんだって、実装してから、考えてはいるんだけど…


常に魔力を常時消費するってなると、当然、みんなの祈りが届けられ蓄積されている大型魔石を大量に設置している、地下が理想っとなるんだけどさ…


そうなると、誰かが地下に降りて定期的に魔道具が正常に動作しているのかチェックしにこないと、いけないわけで…出来れば、っていうか、うん、物凄く莫大な費用がかかって運用していて尚且つ、建設費がとんでもない魔力を集めている大型魔石がある部屋には、知識が浅い人っていうか、私以外ぶっちゃけると、入ってほしくない。

壊れたら本気でヤヴァイのこれ!ってくらい、高いんだから!流石の私も焦るわ!って金額。


そう言った事情込々で!諸々で!!大型魔石がある部屋には誰も入ってほしくない!!…けれどさ、形あるものは絶対に何処かで壊れるわけじゃん?

絶対に人の手って必要じゃん?…私以外に入ってほしくないんだよなぁ…

一応ね、この最終地点である大型魔道具は私以外は立ち入ってほしくないけれど、導線の修理は簡単にしてあるから、人を雇ってメンテナンスしてるよ?

皆から送られてくる祈りと言う名の魔力…教会から送られてくる祈りを運ぶ導線ってやつだね。


んでね~、定期的にメンテナンスしないといけない導線ってやつは、各町にある教会から、私達の街に向かって地下を通って伸びる様に配置してるんだよね。

その地下を通っている場所ってやつが、各町が移動しやすくする為に舗装した道!各町の物資の流れを良くする為に作ったんだよね。

そういう道路ってやつはさ、自然と劣化していくから、定期的にメンテナンスが必要なんだよね!当然、整備も請け負ってるんだよね!各町の領主からお金をもらってね!

その道路の地下をこっそりと改造して、導線を引いて、私達の街に向かって魔力が流れていくように…って、わけなんだよね!


んでね~、その道路にある導線に関しては~定期的に整備って名目で、作業員を雇って育てて、専用の魔力を流す魔道具を用意して導線がしっかりと機能しているのか、誰でも簡単にチェックできるようにセッティングさせているんだよね。道路の地下に在る導線に関しては、素人が触っても問題はない。

さっきもいったけどさー、この街の地下にある、魔力を集積していくための大型魔石が設置してある魔道具が置かれている特別な施設ってやつは、重要過ぎて誰かに任せれるっていう度胸が私には無いので…時間のない私が!定期的にチェックしている…


壊れると大事だし、出来る限り、大型魔石、魔力集積魔道具を誰かにいじられたくない!!


ってなわけで、大型魔石がある部屋には、あんまりっていうか、幹部でもない人に立ち入られるのはぶっちゃけると困るわけで…

つまりは、その…大型の魔道具を地下に作ったら、そのメンテナンスをするっていう、仕事がまた一つ増えるってことになる!!!

っぐ、こうやって私の仕事は人知れずなし崩し的に増えていく!!


敵がその干渉する力によって此方の主要人物の位置を把握されていたら、至極厄介!ってなるんだよなぁ…

警戒を怠るわけにはいかないじゃん?ってなると…っはぁ…そうだよねぇ…うへぇ…


はいはい!わかりました!!やります!!やらせていただきます!点検くらいしますよ!!


っという、覚悟も決めて!これからさ!プロジェクトとして立ち上げて、設置していこう!って時にー!なんでかなー!もー!!敵がうっざいこと、この上なし!何処にこんなに獣共が居たんだってくらい攻めてくるじゃん!?


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