Dead End ユ キ・サクラ (60)
違う問題点、実際に起動したらどうなるのかって言う部分。
試しに起動してみたらいいんじゃないの?って思うよ?でもね、むやみやたらと、そういった特殊な空間を形成するとさー、考えてみてよ?敵はこっちを見ている、観察しているっていう可能性があるってことはだよ?当然、何度もテストなんてしてごらんよ?敵に感づかれてさ、それがきっかけで何をされるかわかったものじゃない!
こういうのは、ぶっつけ本番でやるのが一番!突如発動させてさ、干渉を防いでしまった方がいい!
事前に何回も発生させて、私達が何かしようとしているって悟られるのがまずいってわけなんだよね。
過去に勇気くんが発動していたものは範囲も狭いし、時間も僅かだから、何とかなってるって思いたいよね。
っていうかもう、一発目から完璧な奴を発動させちゃってさ、勇気くんのを観測していて、今後どうするかって敵が対策を講じていて、対策が出来る前に発動して対策を講じる気力を奪うくらいでないとね!…それくらいしないとさ、こういうのって後手に回るんじゃないかなって思うんだよね。
そんなわけで、現状では机上の空論状態!っかな?
やるなら一発勝負!って感じで行こうと思ってるので、術式の構築と維持魔力、性能の低下範囲などを現在、目下計算中って感じ。
発動してからとして、性能をチェック内容も決めてある。
勇気くんに私が使ってるソナーの術式をうってもらって、私がしたときと同じように打ち消されるのかどうかって感じでチェックしようと思ってる。
次の次~ぐらいになるかな?二か月後くらいの新月には実装できる、かな?二か月後くらいには実装テストをしてみたいかな?っとは、思ってる。
完成して、追々は、始祖様から、私達、短命種に授けてもらった寵愛の加護…寵愛の加護に術式を組み込んでみて、私の周囲を干渉から守る様に発動する様にしたいかな?
後、残された問題っていうのがさ、さっきも考えていた問題点。劣化するって問題!
常時展開するタイプの術式を展開する陣ってさ!実は、すっごく劣化しやすいって問題点がある。
何かの弾みで壊れるとさー、小規模な魔道具だったら、修理なんて一瞬だよ?病棟にある傷を癒す為の陣なんて結構簡単な構造だからさ、研究塔に所属している人であれば大半が修理できるよ?でもね、今回の術式はめっちゃくちゃ複雑だし、修理が大変だし、研究塔にいる人達にどうしてこれが必要なのか説明もしないといけないし、魔道具の構造も説明しないといけない!そんな時間なんてない!!
ってなわけでさ、常時起動・永続運用ってなると、何時でもってわけではないけれど、私の魔力がある程度あれば、アクセスできる寵愛の加護に頼るのがぶっちゃけ一番!最良の手段ってわけなんだよね。
ってなわけで、理想として?最終段階としては?不可思議な干渉攻撃に関しては、実験が終わり次第、寵愛の加護で発動が無難…かなぁ?
効果範囲って言う問題点もクリアしている、最終段階にまで改良出来たら!って感じになる…かな?
うんうんっと、首を縦に振り、ある程度、考えがまとまったことに満足を得る。
山積みの問題と向き合い続けるのも慣れたものだよね、この程度の問題点くらいでは、私の心は折れない。
この術式を稼働させるリスクと問題を一発で解決できる手段も考えてあるよ?もちろん!後手に回っているけれども!対策は講じるよ!今後もしっかりとやるつもりだよ?
対策として考えているのが!
敵がどの様な方法で干渉しているのか、それさえ掴めれば、その魔力を探知して敵の位置が分かれば敵を潰す!
攻め込めない場所だったら逆手に取って、干渉を行っている敵がどの様な状況なのか、何処にいるのか把握することが出来るので、常に警戒も出来るってなわけ!
っとまぁ、完全力押しな実現不可能レベルの対策だけどね!
実現不可能なレベルの話をしていいのならさー
敵からの干渉を探知してからオートで破邪の術式が起動!っていうのがさ、最高理想なんだけどなぁ…
術式をオート発動させるっていう、同時進行が可能なプロセス、それが、永遠に完成出来そうもない!自動化っていうのが、出来ないんだよなぁ…
自動化って言えば、地球の技術なんだよね~…オートメーション?っていうの?そういった地球の回路的な装置が欲しい!!
地球が持つ機械文明と、始祖様が持つ魔法文明と、私達が持つ魔術文明を融合できたら最強だってわかってるんだけど!私だけじゃ無理だよ!!各国が代表として技術者を派遣してくんないかなー?
っははっと、乾いた笑い声を出しながら、何を馬鹿なことを考えてんだって嘲笑い思考を切り替える。
ってな感じでさー、問題点は大量に抱えたまま、精神攻撃干渉に関しての対策は進めているって段階。
んで!もう一つの研究である、細胞を培養する為の、培養液なんだけどさ~、結果だけで見れば、そこそこ進んだよ?結果だけ見ればね!
難解で複雑でトラップが仕込まれているかもしれない意地汚い性格の悪い魔女が遺した資料を読み解いて進めている!
敵が…じゃない、魔女が性格が悪いっていうのを忘れずに!資料の最初っから言われたとおりに実験するのではなく!
ゴールから逆算して!推察して!どの様な道筋でゴールに向かって実験内容を考える!様には…してる。
っで、何がどう進んだのかって?
…酸性かアルカリ性かって部分で悩んでいた培養液のベースとなるスライムっていう物質を作る際は酸性!ってのを決めて!っていうか決めました!
んで、強い酸性だと、培養液に適してないから、何処かのタイミング?一定の段階にきたら組織細胞を守るためにアルカリ性っていうか、中性?どっちかっていうとアルカリより?に、するってことくらいかな!つまりは、中性を目指せって事!…が判明した、だけだよ?
ぇ?半年かけてその程度なのかって?っざっけ!!!んな!!って、地面にペンを叩きつけながら叫びたくなるよ?
でも、そういいたい気持ちはすっごく共感できる!私だって外部にこれを委託してたらさ…半年かけてそのてぃどぉ?予算あれほど使っといて?って、言いたくなるもん…
外部に委託するのと違ってさー、私って、研究のみをしてるわけじゃないもん…色んな事を同時進行!マルチタスク過ぎてパンク寸前だよ!もう!
はぁ…って、溜息が漏れ続けて、この半年間ずっとそう!溜息が一度も漏れない日なんてないんだから!!
実験に必要でさ、今後に備えてある程度用意しておきたい、喉から手が出るほどに欲しい素材もさー、常時?常に手に入るわけじゃないし…
実験を進めれない時に、幹部としての仕事が出来るのが理想なんだけどさー、そういうわけにもいかないじゃん?
欲しかった素材が手に入って、順調に分離も出来て、欲しい結果が目の前に!って時に限って、時間で呼ばれてさ、帰ってきたら続きをするんだぁって思いながらも会議を終わらせて急ぎ足で地下に向かおうとしてもメイドちゃんに取引で移動しますよって連れてかれてさー!!…帰ってきたら、錬金途中の素材が全部腐ってんだよな!!
ぅぅ、研究だけをしていたい!!でも、できない!!この状況にも!!もやもやするんだからね!!!
…ん?もしかして、このもやもやって単にストレスだったりするんじゃなかろうか?
気が付いた時に探るのが大事!思い出せ、このもやもやを抱くとき!
魔女が遺した資料を読んで、これ、本当?って時…もやっとした!
本当かなぁって思いながらそれに近い性質を錬金しようとするけれど、出来なかった時…いらっとした!
ある程度、読み返して、ここが解釈違いなのかって気が付いて次の実験に挑もうと思ったら素材が尽きている時…もやっとした!!
やっとこさ、素材が届いてさぁやるぞ!って時に限って、メイドちゃんから時間ですよ~っと、呼ばれて地下室から出る時…もやっとしたぁ!!
一刻でも早く!帰って!研究の続きをしたい!って時に限って、長期プランが必要な依頼が舞い込んでくる時…もやっとしたぁあぁぁ!!!
仕事を終わらせて研究室に向かおうとしたときに限って新しい仕事が増えた時…いらっとしたなぁ!!
震える拳を何処におろしたらいいのか、わからないほど!感情が昂っている!!
きっと、鏡があれば、今の私は眉間に皺を寄せてこめかみに血管を浮かび上がらせている事だろう。
客観的に見て、理解する…ぁ、これってさ、このもやもやってさ、ストレス?ストレスってこと?
ってことは、私がお母さんにやらかした、言葉を強くしちゃったり、語尾が嫌味たっぷりになっちゃったのってさ、ただの八つ当たり?
もやもやを解消するためにお母さんに八つ当たりしてたって事?
当時の状況を客観的に思い出してみると、うん…
…子供じゃんそれって…
自分の行動原理を理解した瞬間に恥と言う感情が湧き上がってきて、更に、謝りに行きにくくなってしまった…
これがさ?なんかこう、体の不調からくる部分だったらさ、まだしもさー、ただの癇癪を起こした子供みたいな理由って、駄目すぎるよね?何歳なんだって言いたくなるわ!
はぁ~…困った、これ、どうやって謝ったらいいのか、わかんない…きっかけが必要な気がする程に、こじれてる気がする。主に私の中で!
こういった人間関係において経験が幼い私では、答えに辿り着けそうもない!
こういう時に頼りになる人って誰かいるかな?思い返してみよう!シミュレーションしてみよう!
開け私の観察眼!考えろ私の洞察眼!導き出すんだ!イマジナリーフレンド達よ!!
結婚もしていて、孤児院出身で、対人関係豊富そうな、人…ベテランさん?
『謝りたい?態度で示せばいいのである!どうやって?おもによ』
やめよう、これ以上の思考はダメだ、私の中にいるイマジナリーが告げている、エロい方向へと、話題を絶対に持って行くと…
真面目に相談に行ったのに、そんな風に返されてしまったら、私の心がより一層ストレスでもやっとする!逆効果すぎる!
別の人だと、どうかな?
お母さんと関係値が高くて深い!お母さんの師匠だと、どうかな?…医療の父セレグさん?
『お~、珍しいじぇねぇか、どうした?健康診断は…おー、うん、まだ先だぞ?何しに来たんだ?…ん?相談?相談にくるなんて、珍しいじゃねぇか!そうそう、香りがいいコーヒーがな~手に入ってなー!飲むだろ?砂糖は多めだよな?まぁまぁ座れって、最近は、ほら、調子どーなんだ?元気してんのか?幹部としての仕事も大変だと思うがよー…』
やめよう、長話に発展する予感しかしない、彼のペースに合わせていたら話が進まない。
此方の相談を持ち掛ける前に長話によって、私の心が折れる!早くおわんねぇかなって、悪態をついてしまいそうになる!
別の人だと、どうかな?ほかにお母さんと関係値が高い人ってなるとー…
セレグさんの奥様?元研究塔の長こと、フラさん?かな?
『研究は順調よ~?ぇ?そっちじゃない?…何言ってるのー?そんなことないでしょー?相談したいことって他に何があるの?それよりもさーこれってさー、どう思うー?どうしたらいいかな~?』
やめよう、仕事以外の話をしたことがないし、向こうもする気が無い…私と彼女、お互いの関係は完全なる研究仲間、それ以外の会話を望んだことは一度足りとて無かった気がする。
別の人だと、どうだろう?ほかにさー、お母さんと親しい人…ぁ、い、る…けど、考える必要性がない程に私は彼女の事を深く理解している。
お母さん本人は照れて彼女のを事を友達だって言わないけれど、私は知ってる、お母さんと、女将は親友だという間柄なのを!…その女将ならどうかな?っていうか、考えるまでも無い。
『姫様じゃねぇか!何?仲直りしたい?頭下げたらいいじゃねぇか?っで、何呑む?』
やめよう、正論を即答されて終わりだ…女将みたいにさ!サバサバしてないの私!そんな漢気溢れるような正道が歩めない!それが出来たら苦労しないの!
別の人だと、どうかな?経験豊富そうな、人で…私の相談に耳を傾けてくれそうな人?…っとなると
勇気くんならどうかな?前世は王様だし、人と争い続けてきた時代の人だし、人を導いてきた存在、だもんね?
『ジラさんと険悪なのか?何をしたんだい?…なるほど、その程度であれば、安心しなさい、相手は君の母親のような立場であり、導き、支えてきてくれた人なのだろう?赤の他人を我が子のように接してくれるような懐の深さ、愛のなせる業だよ。そんな人物であれば、素直に言葉を紡げばよいさ。…恥やプライドが邪魔をするのなら、何か贈り物をすればいい、贈り物を通して自分の悔いを伝えてあげればよい、言葉だけが全てじゃない』
うん、優しく諭されそう。だし、彼の言葉が正しく正論だってわかってるけど…
勇気くんがこの言葉を言うとさーどうしても、もやっとした感情が湧き上がってきてさ!無粋な考えが湧き上がってくるんだよなぁ!
ジラさんに対してポイントを稼ごうとしてない?っていう、部分がさー!そんなつもりは無いと思うんだけど!!
邪推してしまってすっごいストレス値が上がっていくのが…あーぐー、もやっとするぅ!って感じで、今現在!実感するんだけど?ぇ?すっごいもやもやするんだけどぉ?ナニコレ?何でこんなにイライラするの?




