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過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する  作者: ひなた


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80、 温もりを感じられることが幸せだ

読んでいただきありがとうございます!

本作の芸能界は作者の妄想で構成されております。


本編の更新は毎週日曜のAM8:00ごろです。

「と1/2」シリーズは不定期です。

朝、目を覚ますと目の前には智の寝顔。

抱きしめられながら眠っていたのだと気づく。

「…夢じゃないんだ」

そう呟くと智がモゾッとした。

「ん〜…蓮華?」

「うん、おはよ」

ぽやぽやしてる智の頬を撫でると更に抱きしめられる。

「はよぉ」

「今日、お仕事は?」

「…12時だから、11時に出る」

「じゃあ、ご飯作るからシャワー浴びてきたら?」

今は8時。

ご飯を食べてちょっとゆっくりしたらちょうどいいと思う。

「んー…もうちょっとこうしてたい」

「ダメ、起きよ?」

そう言うと智は渋々起き上がってシャワーに向かった。

私はベッドの下に落ちてる服を拾って着ていく。


『蓮華、明日、明後日って休みだよね?』

昨日、智からの告白をOKした後。

智の車で家に向かっていた時に聞かれた。

『うん、休み』

『…じゃあさ、俺の家に泊まらない?』

思わぬ提案にびっくりして声が出ない。

信号が赤になって車が止まる。

『…ダメ、かな?』

私が後部座席に座っているのでミラー越しに智が見てくる。

『えっと…ダメじゃないけどビックリしちゃって』

『ごめんね。でも離れてた分、一緒にいたくて』

その言葉に顔が熱くなるのがわかった。

途中、私の家の近くまで送ってもらってお泊まりセットを取りに行き、智の家に来た。

着いてすぐにお姫様抱っこされ、ベッドに運ばれてそのまま朝までだったので昨日のお昼から何も食べてない。

さすがにお腹がペコペコ。

「…智が体、拭いてくれたのかな」

ご飯を用意しながら腕を触る。

私は昨日、いつの間にか気を失ってたみたいだけど、体に不快感はない。

「…体力オバケめ」

普段デスクワークが多い私とライブをいくつもこなす智なのだから体力が違うのはわかるけど。

「いいにおーい」

シャワーを終えた智が後ろから抱きついてきた。

「もうちょっとだから」

「うちにある食材でこんなにできるの?」

ご飯はパックのご飯だけど、卵焼き、豆腐の味噌汁、ブロッコリーとウィンナーを炒めたもの。

「簡単にだけどね」

「ううん。めっちゃ嬉しい」

2人でテーブルに運んで手を合わせる。

「「いただきます」」

味噌汁を飲んで智は幸せそうにため息をつく。

「あー、美味い」

「よかった」

「幸せだー」

こんな風に2人で朝ごはんを食べられる日が来るなんて私は幸せものだ、と思った。

朝ごはんの後、シャワーを浴びようと服を脱いだら身体中(ちゃんと服で隠せる場所)にキスマークがあることに気づいて智を怒ることになる。


***

土曜日の今日はいつもよりも事務所に人は少ない。

レッスンフロアは学生の子たちで賑わってるけど。

『この後…時間、いただけませんか?』

この前の智との話し合いを思い出す。


私は会議室に智を待たせて智の担当マネを呼び出す。

『呼びました?』

『今から智が話があるらしいから同席して』

『え?俺がいいんですか?』

『担当だから知ってなさい』

会議室に入ると神妙な面持ちをした智。

『待たせたわね』

『いえ』

私たちが座ると智も座り直す。

『それで?話は?』

『結婚前提にお付き合いしたい人がいます。その人に交際を申し込もうと思います』

智の言葉に担当マネが息を飲むのがわかった。

『…その人は週刊誌に載ってたお相手?』

『はい。高校の時の元カノです』

コクリと頷く智。

『…本当、一途ね』

『彼女以上に惚れる人なんていません』

その強い意志に成長を感じる。

『でも今はグループとして波に乗ってきているの。その影響は考えてる?』

実際、ドームツアーも控えて各メンバーの個人の仕事も増えてる。

各クールに誰かしらがドラマに出てるぐらいだ。

それに智が25歳、ここからメンバーも年を重ねていったらよりファンも増える。

20代後半〜30代ぐらいは大人の男性の色気も出てくるから余計だ。

『それは…彼女がOKしてくれたらすぐに同棲しようと思ってます』

『おうちデートだ』

マネの呟きに咳払いをする。

『それで両方守れると思ってるの?』

そう聞くと智は見たことない、より強い目をして頷く。

『守ります。周りに認められるような、みんなを守れるように力をつけます』

智もこんな目をするようになったんだな、と思いつつその言葉に小さく頷いた。


「お疲れ」

声をかけられて意識を戻す。

振り返ると先輩。

「お疲れ様です」

「おー。Rune、ノリノリじゃん。さすが三倉」

隣に座ってきたこの先輩は別のグループのチーフマネージャー。

Runeとそのグループが今、事務所を引っ張ってる。

「いえ、まだまだです」

「あんまり働かせすぎるなよー。倒れたら世間がざわつくぞ」

「そこは…調整してるので」

ちょっと無理させてるのは自覚がある。

でもちゃんと本人たちに確認してから仕事は入れてるし、と思いつつコーヒーを飲む。

「にしても、あいつらも成長したな」

先輩の言葉にそうですね、と小さく笑って答えた。


みんなが幸せになれるように頑張るしかない。

告白の次の日と三倉さん視点でした。

正式にお付き合いして蓮華さん、可愛い雰囲気です。

三倉さんは三倉さんで子の成長を思う親状態です。


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