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過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する  作者: ひなた


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70、 再会とティータイム

読んでいただきありがとうございます!

本作の芸能界は作者の妄想で構成されております。


本編の更新は毎週日曜のAM8:00ごろです。

「と1/2」シリーズは不定期です。

智から話を聞いて1ヶ月。

私の生活は何も変わらず毎日を過ごしてる。

滝と由里香にも協力をお願いしたってメッセージが届いた次の日、

滝からは雨宮にも共有したと言われた。

みんなに迷惑かけたな、と申し訳ないと思いつつ甘えることにした。

「そういえば、1ヶ月経ったけどどう?」

仕事終わりに女子会をしていると由里香に聞かれた。

「全然。前と変わらず」

「そっか、よかった」

ホッとした由里香にお礼を言う。

仕事中は社内にいるし、営業付き添いで出るとしても

ほぼ滝だから電車とかでも壁になってくれる。

休みはもともと外に出ることが少ない。

「3人にも気を張らせて申し訳ない」

「全然!親友なんだから!雨宮くんは今度奢らせるって言ってたけど」

想像ができる。

「そう言われてたら今回は奢るわ」

由里香が苦笑する。

「そういえば、蓮華はホワイトデーどうしたの?会えてないでしょ?」

週刊誌に智が目をつけられてるとわかったのがバレンタインの数日後だった。

そこから会うのはやめておこうとなったので、ホワイトデーはしてない。

「やってないよ」

「そうだよね」

「ご飯とかはしてないけど…」

「けど!?」

由里香が目を輝かせる。

「お返しはもらったよ」

「へー、送られてきたんだ」

「送られてきたというか…」


***

5日前。

【今日、ホワイトデーのお返し届くから!】

智からのメッセージを見て私はホワイトデーの存在を思い出した。

そういえばそうだった。

続けてポンッとメッセージが来た。

【桜が届けてくれる!】

「…桜ちゃん?」

懐かしい名前に驚いているとピンポーンと音がした。

モニターを見るとそこには女子大生ぐらいの女の子。

「はい」

【桜です!】

帽子を取ったその顔は私が知ってる顔よりも大人になってるけど、桜ちゃんだ。

「今開けるね」

オートロックを解除して桜ちゃんを待つ。

【桜ちゃん、今きたよ】

智にメッセージを送ると同時にまたチャイムが鳴った。

「はーい」

玄関を開けると私よりちょっと小さい桜ちゃんがいた。

「どうぞ」

「お邪魔します!」

中に入って玄関のドアを閉めたら桜ちゃんが抱きついてきた。

「わ!」

「蓮華ちゃんだ!!本物だ!!」

ギューッと抱きついてくる姿は昔、智の家に遊び行っていた時と同じ。

懐かしくなって頭を撫でる。

「久しぶり、桜ちゃん大きくなったね」

「へへー、蓮華ちゃんはさらに美人さん」

喜んでくれているのがわかるから嬉しくなる。

確か、啓太と同い年だったかな?

「寒かったでしょ。中に入って」

「いいの!?嬉しい!」

ルンルンでブーツを脱ぐ姿に私はクスッと笑った。

部屋の中に案内してハーブティーを淹れる。

「桜ちゃん、ハーブティー飲める?」

「うん!ありがとう!」

マグカップと午前中に買ったクッキーを置くと桜ちゃんは嬉しそうに飲んでくれる。

かわいいなー、と思ってたらニコニコしながらこっちを見てくる。

「どうしたの?」

「憧れだった蓮華ちゃんとまた会えたのが嬉しいの!」

昔から懐いてくれていたから嬉しくなる。

「私も。びっくりしたよ。さっき智から桜ちゃんがくるって連絡きて」

「お兄にお願いしたんだ。直前まで私が行くの言わないでって」

イタズラをしたような顔をする桜ちゃんはやっぱり可愛い。

「なんで?」

「その方が再会した感動が大きいでしょ?」

んふふっと笑う桜ちゃん。

そんな話をしていたら智からTV電話。

「もしもし」

【桜、来たって?】

仕事の合間の車の中らしい。

「うん、今お茶してた」

「お兄!」

桜ちゃんの隣に移って2人で画面に映る。

【ありがとう、寒かったでしょ】

「うん、でも蓮華ちゃんがハーブティーくれたからポカポカ中」

いいでしょーと自慢する桜ちゃん。

【…今日は何も言わないでおく】

「嫉妬しちゃってー」

仲がいいなーと思ってると声をかけられた。

【蓮華、桜から受け取った?】

「あ、ごめん!これから!」

桜ちゃんが急いで持ってきた紙袋を渡してくれた。

「はい、蓮華ちゃん、お届け物」

「ありがとう」

受け取った紙袋は有名洋菓子店。

「あれ、このお店…」

【うん、去年と同じお店。蓮華、本当に美味しそうに食べてくれてたから】

「嬉しい!ありがとう!」

大好きだけど人気すぎてなかなか買えないお店。

ふと、去年の智の言葉を思い出す。

「もしかして、今年も桜ちゃん並んでくれたの?」

そう聞くと智は気まずそうにした。

【あー、うん】

「もう!ごめんね、桜ちゃん、寒かったでしょ?ありがとう」

お礼を言うと桜ちゃんは抱きつきてきた。

「大丈夫!蓮華ちゃん、中見て!」

催促されて見ると箱が2つ。

「箱が2つ入ってる」

【え?】

私の言葉に智が驚く。

1つ目の箱を出して開けると同じマカロンとマドレーヌ。

「マカロンとマドレーヌだ。いっぱい味がある」

【蓮華、両方好きだから】

「ありがとう!」

智にお礼を言ってもう一つの箱を出す。これは智も身に覚えがないみたい。

【それ、桜が買ったの?】

「うん!これは私がバイト代で買ったの!」

開けるとワッフルの詰め合わせ。

「ワッフルだ!」

「蓮華ちゃん、ワッフルも好きだったよね!」

昔、一緒にワッフルを作って食べたのを覚えていてくれてたのだろう。

「ありがとう、一緒に食べようっか」

「うん!そういうことだから、お兄、今から蓮華ちゃんとお家デートするね!」

【ずるい!!】

桜ちゃんが通話を終わらしてしまって私は驚きを隠せない。

「蓮華ちゃん、お茶の続きしよ!いっぱい話したいことがあるの!!」

ニコニコの桜ちゃんに私は頷いて、智に夜に電話しようとメッセージを送った。

***


「…てことがあってさ」

由里香に話すとちょっとムスッとしてた。

「ゆ、由里香?」

「ずるい!!私も蓮華とデートする!!いつ行ける!?」

最近、休みに由里香と出かけてなかったことを思い出して苦笑した。


懐かしい再会だったホワイトデーはとても楽しかった。

妹の桜ちゃん再登場です。

蓮華さんと再会できてテンション上がりまくりなのでした。


前のホワイトデーの話の時は後書き書いてなかったと気づいた作者でした。

前回・今回のホワイトデーのお菓子の意味はこちらです。

・マカロン…あなたは特別な人

・マドレーヌ…もっと深い絆を築きたい


====

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していただいたら作者のモチベーションもめちゃ上がって喜び狂い、発狂します( ´ ▽ ` )

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