表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する  作者: ひなた


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

58/118

55、 あれから一年

読んでいただきありがとうございます!

本作の芸能界は作者の妄想で構成されております。


更新は毎週日曜のAM8:00ごろです。

12月の最終出勤。

みんな片付けをして早めに帰宅OKが出た。

「なー、今日飲んでく?」

滝に声をかけられる。

部署の忘年会は先週終わったから特に飲み会の予定はない。

「行こうかな。由里香と雨宮は?」

「2人も行くってさ」

「OK。終わったら声かける」

「おー」

滝も必須な仕事は午前中に終わらせたからか、ちょっと気が抜けてる。

早く帰る為に片付けを再開しようとした時にデスクに置いている

カピバラシルエットをした付箋が目に入る。

『あ、可愛い。これだったら仕事でも使えそう』

『そんな可愛い感じの付箋、使っていいの?』

『自分用のメモとちょっとした伝言用ならいいの』

智と牧場に行った時に買った付箋。

「ふふっ」

小さく笑って片付けを再開した。


「それじゃー」

「「「「お疲れー!」」」」

滝の音頭に缶を合わせる。

16:30に合流したけど、居酒屋はまだ開いてないので滝と由里香の家で宅飲みすることになった。

途中でお酒とちょっといいお惣菜を買ってみんなで乾杯。

「あー、うまー」

「2人の家、久しぶりね」

「引越した直後ぐらいに遊びきた以来だな」

私と雨宮の言葉に2人は頷く。

半年は経ってるけど、綺麗のままだ。

2人とも綺麗好きだからかしら。

「にしても今年は忙しかったなー、マジで」

滝が枝豆をつまみながら呟く。

「営業のエース、大活躍だったな」

「中倉様がフォローしてくれたからですよ」

雨宮の言葉に滝が手を合わせて拝むように言ってきた。

「…なんかムカつくのは何故かしら」

「まぁまぁ、蓮華落ち着いて」

由里香が苦笑する。

「しかも最後の最後でアイドルと友達発覚な」

「それは俺が予想外だよ」

「連司、しばらく囲まれてたもんね」

頷くと滝はため息。

「マジ、智のやつめ」

「西山は知ってたのか?大嶋智と連司が親友って」

「ううん。私もあの時知った」

その言葉に滝は気まずそうにした。

「…ゆりには智にちゃんと紹介する時に言おうとしたんだよ」

「紹介まだしてなかったのかよ」

「全然予定が合わないんだよ。俺たちが休みの時、あっちは仕事してるし逆も然り」

「まー、業界的にそうだろうな」

滝は由里香に体を向けて頭を下げた。

「驚かせてごめんな。ちゃんと顔合わせて紹介したかったんだ」

「いいよ。私のことも、大嶋さんのことも大事に思ってくれてるからでしょ?」

「もちろん!」

勢いよく頷く滝に由里香は嬉しそうに笑った。

「で、連司の親友ってことは中倉も知り合いか?」

微笑ましい2人を肴に飲んでいると雨宮が鋭い質問。

「…まぁ、同じクラスだったから」

「ふーん」

雨宮がビールを飲む。

「中倉、もう言ってもいいんじゃないか?」

滝に言われて考える。

「…そうね」

缶を置いて2人を見る。

「私、高校の時ね、智と付き合ってたの」

「…は?マジ?」

驚いてビールを吹き出しそうになる雨宮と驚きで目を見開く由里香。

「と言ってもむこうがデビューする前だけどね。別れもむこうが言ってきたし」

「それは…蓮華がいると仕事に支障が出るから、とか?」

心配そうに聞いてくる由里香。私は苦笑する。

「私もそう思ってたけど、実際は違ったみたい。私を思って別れたんですって」

「みたい?中倉、今も会ってるんか?」

雨宮が眉間に皺を寄せる。苦笑して頷く。

「高校の時別れて、そこからは音沙汰もなかったけど…今年の年始に再会したの」

「それは偶然?」

「ううん。会いにきてくれたの」

そう答えると由里香が驚く。

「自分から別れたのに?それにどうやって蓮華の場所…」

「場所は由里香の彼氏さんがバラしてくれたみたい」

ヤベッという顔をした滝を由里香は睨む。

「連司?個人情報…」

「中倉には悪いとは思ってる!」

「本当かよ」

2人に責められて珍しく小さくなる滝が面白い。

「それで当時の智の気持ちとかも聞いて…たまに会ってご飯したりしててね」

「そうなの?撮られたりしないの?」

「基本的にウチで私の料理食べてたから」

由里香が心配してくれるのがわかる。

「え、家にきて飯食べるだけ?マジで?」

「…何想像してんのよ雨宮」

「いやー、でもそう考えるのが普通だろ」

「智はそんな奴じゃねーよ。中倉のことを大事にしたいからって悩むような奴だ」

滝が2本目のビールを飲む。

「自分からフったくせに後悔するし、また中倉と会えるようにガムシャラに仕事するような奴だよ」

自分のことのように嬉しそうにする滝。

「滝、本当に智のこと好きよね」

「おー、自慢の親友だぞ」

ニッと笑う滝に苦笑する。

「で?もしかして付き合ってるのか?」

雨宮の質問に首を横にふる。

ネックレスをそっと触る。

「付き合ってないけど…そうなれたらいいな、とは思ってる」

「それって…蓮華」

小さく笑うと由里香は嬉しそうに手を握ってきた。

「わー!応援してる!!」

「ありがとう」

「だからか。今年、中倉なんか雰囲気、丸くなったもんな」

「…そんなに?」

「まー、わかるの俺らぐらいかもだけど」

雨宮の言葉にちょっとムッとする。

「俺のことは別にもうバレたからいいけど、中倉と智の関係は内緒にしてくれな。

それこそバレたら大騒ぎどころじゃないし」

滝の言葉に2人はもちろん、と頷いてくれた。

「そのネックレス、大嶋さんから?」

「うん」

「そっか。蓮華が大事にしてるわけだ」

由里香がふふっと笑う。

「由里香にはバレバレね」

「大事な親友のことだもん!」

抱きついてきた由里香に私はも笑った。


再会してから一年が経とうとしてる。

年末のプチ忘年会。

蓮華さんと智くんの関係をとうとう2人にお伝え。

応援してくれる人が増えて嬉しい蓮華さん。


====

いいなど思った方は、ぜひブックマーク、評価をよろしくお願いします!

していただいたら作者のモチベーションもめちゃ上がって喜び狂い、発狂します( ´ ▽ ` )

感想もお待ちしております(^ ^)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ