47、 もふもふと癒しとこれからと
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されております。
更新は毎週日曜のAM8:00ごろです。
美味しかったランチを食べ終えてレストランを出る。
まだ恥ずかしい気持ちがくすぶってる。
「お、美味しかったね」
「そ、そうだね」
智に話しかけるも、智もまだ恥ずかしいのか目が合わない。
「…ごめんね。変なことしちゃって」
謝ると智は首を横に振ってフニャッと笑う。
「ううん。嬉しかったし、懐かしい気持ちになった」
「…」
「昔もこんな感じだったなって」
毎回楽しいと美味しいを共有してた。
それが嬉しかった。
「そうだね…」
「あ、ふれあい広場だって。蓮華行きたいって言ってたよね」
智が指した先にはふれあい広場。
小さい動物やポニーに触れ合えるらしい。
「!行きたい!早く行こう!」
智の手を取って走りだす。
この時は自分から手を繋いでいたのに気づかなかった。
蓮華に手を取られて走り出す。
久しぶりに繋いだ手にまた顔が熱くなる。
蓮華は夢中になると周りが見えなくなる時がある。
それだけ楽しんでくれてるってことだと思う。
「わ!うさぎだ!可愛いー」
離れた手がちょっと寂しいと思いつつ、うさぎに駆け寄る蓮華が幼くて可愛い。
「触っていいですか?」
「大丈夫ですよ。抱っこもベンチに座りながらなら、いいですよ」
担当の人が説明をしてくれる。
俺は気づかれないようにキャップを深く被り直す。
「触ってみたら?」
「うん」
蓮華は近くにいた白いうさぎを撫でる。
俺も近くの子を撫でる。
ふわふわの毛が気持ちいい。
「気持ちいいー」
「本当。こんなに気持ちいいんだ」
「ね。可愛い」
そっと蓮華が抱き上げると白うさぎはフンフンと鼻を動かして周りの様子を調べてるみたいだ。
うさぎと向き合って笑ってる蓮華が可愛くて思わず写メを撮る。
「ちょ!」
「ごめん、可愛かったからつい」
また顔が赤くなる蓮華に小さく笑ってしまった。
そんなことをしていたら俺の足元にきたグレーと白のうさぎがちょこんっと座った。
「お兄さんのそばが落ち着くみたいですね。その子、臆病なのであんまり自分から近づかないんです」
担当のおじさんが教えてくれる。
「お前、臆病なの?」
頭を撫でるとスリッとしてきた。
「俺と同じだね」
両手で体を包んでみたら大人しかったのでそのまま抱っこして膝に乗せる。
大人しく膝の上に乗ってくれてる。
「…あんまり臆病なイメージないんだけど」
「そう?俺、結構臆病だよ。特に好きな人に対しては」
「え?」
蓮華が驚く。
きっとそんな感じはしなかったのだろう。
「わかんなかった?まぁ、見せないようにしてたし」
「…なんで」
「俺だってカッコつけたいんだよ」
そう言うと蓮華はうさぎで顔を隠した。
でも見えてる耳は真っ赤だった。
うさぎの後はモルモットや子犬、子猫。
ポニーに乗馬したりした。
小動物と好きな人が揃うとさらに癒されるな、と思う。
「見て見てー!」
乗馬中の蓮華が手を振ってくるから振り返す。
いつものクールな感じから少女って感じではしゃいでる。
「来てよかったなー」
蓮華の様子を写メして呟く。
これからの激務の為の休息と思うと十分だ。
電話だってする余裕があるかわからない。
「…もどかしいな」
自分のものにしたい、もう離さないと決めてる。
今すぐにでも結婚したいぐらいだ。
でもそれを言う資格は無い。
『お前、嫌い』
あの日から。
頭を抱える。
「…愛してるって言ったくせに。カッコわり」
ため息をつくと隣に気配を感じる。
顔を上げると蓮華がいた。
「智、大丈夫?疲れた?」
心配そうに見てくる蓮華に苦笑する。
「んーん。大丈夫」
「本当?」
「うん。やっぱり大好きだなって思って」
そう言うと蓮華は顔を赤くして腕を掴んで引っ張ってくる。
「もう!アイス食べに行こう!」
恥ずかしいのを隠したいんだろう。
俺は引っ張られながらも蓮華の手を腕から取って手を繋ぐ。
「うん、行こっか」
赤い顔も可愛い。
もうキミがいない日々なんて想像できないんだ。
もどかしくてしょうがない智くん。
楽しいデートなのに改めてどうしたらいいんだろって感じて悩んでます。
そして実は動物好きな蓮華さんは大はしゃぎ。
うさぎって可愛いですよね。
乗馬体験してみたい。
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