131、 堂々とやってくる
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されております。
本編の更新は毎週日曜のAM8:00ごろです。
「と1/2」シリーズは不定期です
記事から2週間。
滝の打ち合わせに同行して帰社しようとビルを出た時。
「あのー、すみません」
声をかけられて見るとニヤニヤした顔の男性が二人。
「何かご用ですか?」
滝が冷静な声で言うと一人がニコッと笑う。
「私たち、こういう者でして」
差し出された名刺を滝が受け取る。
そこには智と私の記事を会社週刊誌名が記載されてる。
この人たちが撮ったのか、と思いつつも無反応を貫く。
「大嶋さんの親友の方ですよね?お話をお伺いしたく」
滝を目的として私にも聞くつもりなのだろう。
チラッと横を見ると無表情だけど怒ってるのがわかる。
「申し訳ないですが、お話することはありません」
「そんなこと言わないでくださいよ」
「そもそも、なぜ私がここにいるのを知っているのですか?弊社の情報どこで入手されたんでしょう?」
「それは言えないですね」
飄々とする相手に滝は名刺をポケットに入れる。
「そうですか。それでは弊社から正式に御社に訴えさせていただきます」
「訴えるなんてそ大袈裟な」
「大袈裟ではありません。ここは弊社の取引先の企業様の前です。
つまりは弊社の顧客情報を手に入れたと同じです。不正で入手されているのですから訴えるのは間違っていない」
無理がある気もするけど間違ってはいないとも思う。
このビルは顧客の自社ビルだから取引先の1つを明確に知ったということだ。
「しかもこんな入口で迷惑をかけている。これで弊社の信用が失ったら責任を取っていただけるということですよね?」
「責任って」
「もちろん、先方への迷惑行為、弊社への迷惑行為ならび信用問題に対してと弊社の売上になるはずだった分に対してです」
そこまで言うと二人組は苦い顔をして離れて行った。
「…行くぞ」
「ええ」
滝は怖い顔をしたまま歩き出す。
しばらく黙って歩いて電車に乗る。
「ったく、胸くそ悪い」
「滝、言葉」
「これぐらい許せよ」
いまだに眉間に皺を寄せて外を睨む滝に小さくため息。
「ごめ「今はここまでだ」
滝が目線を送った先は私の後ろ。
鏡を出して髪型を直すふりをして鏡越しに後ろを見るとさっきの二人組が遠くにいた。
「…えぇ」
「しつこい奴らだ」
チッと小さく舌打ちをする滝に私は小さく頷いた。
会社に戻ると先ほどの打ち合わせ内容を整理するべく滝と雨宮も呼んでミーティングルームへ。
「おー、お疲れさん、打ち合わせうまく行ったか?」
「打ち合わせは完璧だったよ」
「じゃあなんでそんな鬼みたいな顔してんだよ」
怪訝そうな雨宮。そりゃそうよね。
「問題はその帰りだよ。記者二人が来やがった」
「…は?記者って例のとこの?」
「そう」
私が頷くは雨宮も怖い顔に。
「中倉、大丈夫だったか?」
「私は大丈夫。滝が退治してくれたから」
「俺、あれ本気だぞ」
そう言うと雨宮は不思議そうな顔をする。
「何言ったんだ?」
軽く説明をすると雨宮は爆笑。
「マジか!!さすが営業部エース!!」
「いや、マジ笑えないって。あの後電話きたし」
電車から降りたら打ち合わせしていた担当者から滝に電話が来た。
たまたま見かけた担当者の同僚さんから話を聞いて心配してくれたらしい。
滝は例の二人組に聞こえるように大袈裟に謝っていた。
「心配しての連絡だったからまだよかったけどクレームになってしょうがない」
「まー、そういうの気にしてたらあんな記事書かないだろ。人のプライベートで金稼いで生活してる奴らなんて」
雨宮がいつもに増して毒舌だ。
「それに俺に向けてって言いながら中倉を見てたからな。魂胆丸見えすぎて呆れた」
「それはそうね」
滝がため息をつく。
「俺を使ってでも接触してくるようになったから相当本気で追っかけてるんだろうな」
「…みんなに迷惑かけてごめん」
謝ると滝が呆れた顔。
「別にいいさ。由里香のことも俺が守るし」
「俺は外出ないから声かけられないだろうし」
「でも」
「いいから。てか覚悟なきゃ俺たちも友達続けてねーよ」
滝の言葉に思わず驚いて固まる。
「…そっか」
「ふー、熱い男ー♪」
雨宮が茶化すと滝は悪態をつく。
「うっせ。それよりも、相手の名前ゲットしたから智にも送っておくか」
名刺を写真に取って智に送る滝。
私は理解のある友達に感謝した。
こんなにも堂々と近づいてくるなんて。
とうとう連司さんにも近づいてきた週刊誌。
ですが、鍛えたトーク力で相手圧で黙らせ、名刺もGET。
さすが営業のエース。
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