120、 ずっと待ってたって言われるなんて思ってなかった
読んでいただきありがとうございます!
本作の芸能界は作者の妄想で構成されております。
本編の更新は毎週日曜のAM8:00ごろです。
「と1/2」シリーズは不定期です。
今日は久しぶりに智とゆっくり居られる日。
仕事帰りに買い物をして智の家に向かう。
「ただいま〜」
そう言いながら家に入ると部屋に電気が付いてる。
「あ、もう帰ってきてたんだ」
リビングに入るとカバンは置いてある。
「お風呂かな?」
買ってきた食材を一旦キッチンに置いてアウターを脱ぐ。
カバンとアウターをクローゼットに入れようと寝室に入ったら智が寝てた。
「おっと…」
そっと中に入って荷物を置いたら夕飯の準備。
今日は鮭とキノコとキャベツのホイル焼きとほうれん草のおひたし。
あとお味噌汁。
炊飯器にお米をセットしてスイッチを押す。
本当は水に浸しておきたいけどしょうがない。
できるだけ静かに作っていると、寝室のドアが開いた。
「…いい匂い」
「あ、おはよう智」
「…はよ」
キッチンに来て後ろから抱きついてくる智。
寝起きだからポカポカしてる。
「ごめんね、起こしちゃった」
「んーん」
肩に顔を埋めてくる。
まだ眠いんだろうな。
「まだ寝てていいよ?あと10分ぐらいかかるし」
「…やだ。蓮華といる」
ギュッと抱きしめてる腕に力が入るのがわかる。
寝ぼけてるのがなんだか可愛い。
「わかった。でも火使う時は離れてね?危ないから」
「ん」
智の体温を感じながら夕飯作りを再開した。
夕飯を食べてお風呂にも入ってまったりタイム。
ソファーでハーブティーを飲みながらテレビを見てたら智が隣に座った。
「はー、さっぱりした」
「最近はシャワーばっかりだったの?」
「うん」
智が肩に手を置いて自分に引き寄せた。
私はそのまま智の肩にポスンッと頭を乗せると智が私の頭に顔を乗せるのがわかった。
「あー、蓮華だぁ」
「ふふっ。お疲れ様」
「ようやく一緒にいられるー」
舞台も終わって、しばらくは落ち着いてるみたい。
「一緒にゆっくりできるの、いつぶりだろうね」
「正月ぐらいかなぁ…ごめん、全然一緒にいられなくて」
「ううん、しょうがないよ。お仕事だもん」
「…そこは怒ってもいいよ?」
二人でのんびりハーブティー飲んで、智はちょっとお酒も追加して。
寂しいって思ってたのが嘘のように幸せ。
「やっぱり蓮華がいるっていいな」
「え?」
智を見るとふにゃふにゃしてる。
「今日さ、早めに終わったから帰ってきてすぐに寝たんだよ」
「うん」
「でさ、いい匂いするなーって思って起きたら蓮華がキッチンにいて、寝ぼけながらも幸せだなって」
「…」
「遅い日は話せなくても一緒に寝れるだけで嬉しいし、幸せだなーって思ってたけど、
こうして過ごせるのがやっぱり一番幸せ」
ふふっと笑いながらハイボールを飲む智。
『自分が相手の帰る場所って思えるのも幸せだよ』
由里香の言葉が頭に響く
「…ね、智」
「ん?」
智は微笑みながら私を見る。
私が見たってわかる、愛おしいって目をして。
愛されてるなって自惚れる。
「…この家に一緒に住んでもいいかな?」
そう言うと智は驚いて固まった。
「え…?」
「あ、智が無理だったらいいんだけど!」
慌てて手を横に振ったけど、その手を智が掴んだ。
「なんで…急に」
「えっと…」
目を逸らすと反対の手で顔を上げられた。
逃げられない。
「なんで?」
「…智の帰る場所になりたいって思って」
「…」
「智が、力をつける為にってお仕事頑張ってるのは理解してるし、協力したいの。
でも…やっぱり寂しいって気持ちもあって」
「…うん」
「それだけだったら私のわがままだからって思って言えなかったけど…
さっき、智が私が家にいると幸せって言ってくれたから…だったら」
そこまで言ったら智がキスをして口を塞いだ。
驚いて智を見るとちょっと泣きそうな顔。
「全然わがままじゃないよ」
ギュッと強く抱きしめられる。
私も小さく智の服を握る。
「蓮華、一緒に住んでくれるの?本当にいいの?」
「うん。私がお願いしたんだよ?」
「最初は俺だよ?付き合った次の日に」
「それは…そうだけど」
智が体を離して顔を覗いてくる。
その顔は幸せそうで。
「蓮華、もう一回言って?」
「え?」
「さっきの”この家に”ってやつ」
不思議に思いながら智を見る。
「…この家に一緒に住んでもいいかな?」
「もちろん、ずっと待ってた」
嬉しそうに、幸せそうに微笑む智に私は「ありがとう」と言って抱きついた。
私だってあなたの帰る場所になりたいってずっと思ってたんだよ
一緒に住みたいと伝えた蓮華さん、それを待っていた智さん。
よかったね。
次回はお引越しの様子の予定です。
それにしても可愛いですね、蓮華さん(←おい、作者)
書きながらニヤニヤしてしまった…。
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