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過去、私を嫌ったキミは今、私を溺愛する  作者: ひなた


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107/120

103、 惹かれた時から変わらない

読んでいただきありがとうございます!

本作の芸能界は作者の妄想で構成されております。


本編の更新は毎週日曜のAM8:00ごろです。

「と1/2」シリーズは不定期です。

「智くん、これ大丈夫ですか?」

瑛太が携帯の画面を見せてくる。

そこには蓮華のことが書かれたSNS。

「…何これ」

「憶測みたいだけど、またこの話題出てくるようなことした?」

「してないと思うけど」

直近でもGWの旅行だけど目撃情報とか流れてなかったはず。

蓮華も調べてくれたけど無いって言ってたし。

「なんで…」

「どっかで沸いてきたんだろ。騒がせたい奴が」

ハルくんが瑛太の携帯を取り上げて内容を見る。

その顔は呆れてる。

「一般人なのにね」

「今は一般人だろうが有名人だろうが関係ない時代ってことですね」

瑛太がハルくんから携帯を受け取る。

「困ったもんだね。何か言ってた?」

それは蓮華のことを指しているのがわかった。

「うーん、特には…」

「ちゃんと聞いた方がいいよ?気を遣わせたくないって思っちゃうタイプでしょ?」

ハルくんに言われて頷く。

けど、ちょっとムカッとしたのは秘密。


夜、家に帰るといい匂いがした。

「おかえりなさい」

「ただいま」

ギューッと抱きしめる。

安心する時間。

「今日はね、煮魚とほうれん草のおひたしとひじきの煮物!」

「俺が好きなもんばっか」

「智、今日早朝からだったからお疲れ様ってことで」

今日はグループで朝5時から仕事だった。

実際にクタクタだ。

「ほら、ご飯食べよ?」

「うん」

蓮華に連れられてリビングに入る。

俺が好きな料理たちが並ぶ。

「あ、茶碗蒸しもある」

「そうだった」

向かい合って座って「いただきます」と声を揃える。

「うん、うまい」

「よかった」

「疲れた体に染み渡るー」

豆腐の味噌汁が染み渡る。

「ふふ。今日もお疲れ様」

蓮華も満足そうに煮魚を食べる。

『ちゃんと聞いた方がいいよ?気を遣わせたくないって思っちゃうタイプでしょ?』

昼間のハルくんの言葉を思い出す。

『今は一般人だろうが有名人だろうが関係ない時代ってことですね』

見せてもらった画面には有る事無い事を好き勝手書かれていた。

蓮華は知っているのだろうか?

「…」

「智?」

俺が止まってるのに蓮華が不思議そうな顔をする。

「どうしたの?美味しくなかった?」

「それはない!!全部美味しいし、俺の好きな味!!」

「じゃあ疲れたの?」

心配そうな蓮華。

傷つけてしまうかもしれないけど、危ない事件になる方が怖い。

そう思って聞くことにした。

「あのさ、蓮華」

「ん?」

「…会社で何か言われたりしてる?」

俺がそう聞くと蓮華は何か思い当たることがあったのか苦笑した。

「んー、ちょっとヒソヒソされてるかも」

「え…」

「あ、でも実害はないよ!滝もフォローというか注意してくれるし」

「連司が?」

「うん。下手に私が何か言うと悪化するからって」


ああ、やっぱり俺は何もできない


楽しかった夕飯が急に目の前が暗くなる感覚がした。

それと同時に親友に対して嫉妬している自分に気づく。

「…」

「智?」

「あ、ごめん」

箸を置いて俯く。

「今日さ、瑛太にSNSで蓮華のことが書かれてるって聞いてさ」

俺が言うと蓮華の空気が変わったのがわかった。

「…俺はさ、自分が幸せに浸りすぎて蓮華が大変だってわかってなかった」

「…」

「俺の周りの方が蓮華のことを気にかけるのに気づいて…申し訳ないって思った」

「え?」

俺はSNSだろうがなんだろうが何か言われるのは慣れてる。

でも蓮華は一般人だ。

「ごめん」

「え、ちょっと待って。なんで智が謝ってるの?」

蓮華が驚いたように止める。

「だって、俺自分が幸せだからってそれしか考えてないっていうか」

「そんなの私もだよ!!」

「何かあっても連司みたいに近くでフォローできないし」

「それは同じ会社で事情知ってるし、というか智の親友だからでしょ?」

「でも…」

顔を上げると泣きそうな蓮華の顔。


ああ、俺は大事な蓮華(ひと)をいつも悲しませる


そう思っていたら蓮華が俺を後ろから抱きしめてくれた。

「私は!!何を言われても智を信じてるし、智と幸せとなりたいの!!」

その言葉だけで泣きそうになる。

「滝は確かに近くで守ってくれるけど…滝は私たちに幸せになってほしいって思ってるからって言ってた」

「…うん」

「私は智も守ってくれてるって思ってるし、智と幸せになりたいの」

「俺もだよ」

蓮華が泣いてる。

俺も思わず涙出る。

「俺が蓮華を幸せにしたいんだ」

「…うん、私も智を幸せにしたい」

蓮華の言葉に俺は涙が止まらかった。


何があっても離せない、幸せにしたい、それはキミに惹かれた時から変わらない

守りたい智くん。

覚悟してるから気にしない蓮華さん。

ちょっとしたすれ違いですが、お互いに思っているのは一緒に幸せになりたい。

あ、涙が。


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していただいたら作者のモチベーションもめちゃ上がって喜び狂い、発狂します( ´ ▽ ` )

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