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潔白なところ

作者: 南波

"朝から嫌なことがあった"とよく人は言うが私は朝だから嫌なことがあって良かったと思う。

嫌なことは寝ぼけている間に夢か現実か分からないくて、頭がくらくらしている時に起こってくれといつも願う。


今日はそれだった。

朝の友人のLINEで私のまだ好きだった元彼が付き合っていた頃、浮気していたことが判明した。

ショックを受けた、けれど仕事をしている間に夢か現実か分からなくなってくれた。

夕方にそれが本当だったのか友人のLINEを見返そうと思ったけれど現実なのはしっかり理解しているのであえて見ない事にした。

知らない方がいい、ではなく明確にしない方がいいことが世の中には沢山あるのだと思う。

でも明確にしなければいけないことだって沢山ある。


夜、その友人から電話が来た。

私はきっとあの話だろうと思い、たまたまお風呂の準備をしていたので無視をすることができた。

普通の女子なら詳細を聞いて、そして友人と元彼の悪口を言ったりするのだろう、けれどそんな発散方法は好きではなかった。


お風呂場は私を優しく受け入れてくれる。

どんなに荒れた日でも木漏れ日の日でも、好きな場所はお風呂場、なんてお洒落な自分なんだと自惚れてしまう。

今日は確かに嫌なことがあった、でもそれは夢か現実かわからないこの曇った心を洗い流してくれる。

「お風呂〜!私は君を愛してるよ〜!」

なんて叫んで1人で喋ったりして、

スッキリした私は少しだけ生乾きのにおいのするバスタオルで頭をゴシャゴシャしながら考えた。

これからも私はたくさんの恋をし、そしてたくさんの失恋をするんだろう。

でも今なら、今だけなら受け入れることが出来る。

今だけでもいいから、受け入れてあげよう。

後から怒りや悲しみが来たとしても。


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