第40話 聖女
第40話 聖女
ギース教国…三大大国の1つであるその国は古くから1人の人間によってその歴史を積み重ねていた。
この国には国全体を覆う強力な結界が2つあった。
1つ目は、魔物を寄せ付けない…入り込ませない結界である。どんな強力な魔物あるいは悪魔などを一切として侵入することが出来ない結界である。
2つ目は、悪意のある人間…度をすぎた悪意…悪人はこの結界をすり抜けられないようになっている。
この2つの結界を簡単に説明するならばこのような説明になる。
2つの結界…それを展開出来る人間…それが「聖女」である。
聖女とは生まれながらにして膨大…いや半永久的な魔力を宿しあらゆる結界を扱うことが出来る…。
一子相伝であるその結界の魔法は王族が継承しており、第1王女、または第2王女に継承される事が多かった…いや1人を除いてそうであった。
リア「それが…私…」
シャーグル卿「いやそれだけでは無い、神力を込めると貴方の左手に現れる聖なる紋章…貴方は今までの聖女とは違う!」
リア「!?」
リア「どうしてそれを?」
シャーグル卿「金さえあれば動いてくれる奴らが居てね…君と君のお母さん…現王女との会話を聞いたのだよ」
シャーグル卿「その左手に現れる紋章…それは神力を持ち龍を操れる力の証…全ての力を司どる銀龍を操る聖女をこの私が操ればこの世界は私の思うまま!!」
?「それは…違う」
シャーグル卿「!?」
シャーグル卿「何者だ!きさ…」
言い終わる前にシャーグル卿の頭と胴体が何者かの刃物によって切り離された。
?「銀龍は、何人にも囚われない…」
リア「…貴方は?」
?「シェリファ…」
リア「なぜ彼を殺したの?」
シェリファ「金さえ貰えば動く“組織”なの私たち…」
小声で端的に話す黒づくめの女の子…
見た目は10代後半だろうか…綺麗な瞳をしている。
シェリファ「仕事終わったから帰る…」
リア「助けてくれたの?」
シェリファ「少し違う…アナタに何かあれば龍が騒ぐ…からって」
シェリファ「はっ!?」
シェリファ「これ以上言わない…お金貰ってる黙る…」
リア (不思議な人…)
リア「ねぇ、あなたって」
シェリファ「眠いから帰る…アナタ目を閉じて」
リア「え…?」
そう言われ瞬きをした瞬間…
リア「ここは…?」
次回へ続く…