第1話 転生
第1話 転生
過労死…日本では年間2000人ほどの人が過労が原因で亡くなっている。
そしてこの男…「佐藤 瞬」も会社帰りの自宅前で過労で倒れそのまま死んだ。
その事を佐藤自身が自覚したのは次に目を覚ましてしばらくしてからだった。
謎の声「この力君にあげるよ」
謎の声「だから後は任せたよ…」
………
佐藤「ん…?」「ここは…?」
ゆっくりと目を開け身体に違和感を覚えた。
佐藤 「動きづらい…」「翼…!?」
そう佐藤の身体は銀色の龍になっていた。
しかし佐藤は前世で会社の後輩にラノベ小説を読む事を押し付けられていてそれ以来どっぷりとラノベ小説にハマってしまっていたので割と冷静に今のこの状況を整理できていた。
佐藤「なるほど…おれは多分自宅前で倒れて死んで別世界で龍になったんだな」
冷静に過去と今の状況を言葉にしてみたが逆に混乱してしまった。
佐藤「どういう事?」
思わずそう口にしてしまうほどの緊急事態…
今度はとりあえず自身の身体ではなく周囲に目を向けてみた。
佐藤「木と同じくらいの高さ…」
見たこともない模様の木だったため
異世界であることを再確認した感じになった。
佐藤「こういう転生って普通神様に会ってとか色々説明してくれる機械とかがあるんじゃないのか!」
そう文句を叫ぶも何も起こらずただ自分の声が森に響くだけだった。
とりあえずこの世界のことを空から見てみたいと思った佐藤は飛べるかどうか翼を動かしてみた。
佐藤「お、動くぞ」
何故か体が翼の動き方…この龍の使い方を分かっている…そんな気がしたため今度は思いっきり翼を動かしてみた。
ブワっ
鈍い音をたて一気に上空まて飛んでしまった。
佐藤「これは凄い」
年甲斐もなく少しはしゃいでしまったが次の瞬間に絶望へと変わった…
上空から見渡した景色が地平線の限り森だったのだ。
佐藤「これは大変な転生をしてしまったな…」
次回へ続く…