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初めまして


みんなの挨拶がすみ、一通りの流れを聞き終えると今日はもう解散して良いと先生が部屋を後にする。


だからハイそうですね。と私達は帰れるわけない。

どうせ殿下にこき使われるのがオチよ。


ベルクさんを横につけて和かにクラスメイトと話す様子は正しく王子様。

いやいや、騙されてはいけないわ。

和やかな談笑のなかにも殿下から観察が入っているのだから。


でもこんなに早く解散と言われたのだから、仕事を早めに片付けたいわね〜。

ふぅー。とため息を吐くとこちらに背を向けていたはずの彼と目が合う。

あっこれ心読まれたかもしれない。

一瞬で微笑みを消し去るなんて、、美形に睨まれると怖いわ。帰るなと御命令でしょうね。


えぇ、ええ!!わかりましたとも。分かっていましたよ!貴方にもらった仕事を寝ずにやれとのご命令ですね!?待っていましょう、いくらでも。

この鬼畜!!!


と思いながらも微笑んで見せれば、わかれば良いとばかりに頷いて談笑を続ける殿下。

彼は後ろにも目があるみたいね。



あぁ少しでも癒しが欲しい。

そろりと教室の端の方へ移動する。うん、部屋をよく見通すため。そうよ、決してこれが目的じゃない。



「シグナさん、お初にお目にかかります。これからよろしくお願いします。」



背中を壁に預けて静かにたたずむ姿は殿下を真っ直ぐ捉えている。

王子様に熱を上げる女子生徒のような、熱い眼差しにも見えなくもない。チラリとこちらをみて直ぐに顔を背ける。

そうよね、殿下しか目に入れたくないわよね!?

なんか凄い子だわ〜。



「……あぁ」



返事は一応してくれるみたいね。

青騎士団員としては意思疎通に不便ないくらいにはしときたいと思ったんだけどな〜。

あーあ、頭撫でるなんて…遠いかもしれない。


ガックリと肩を落としながらユーリがいる場所とは別の出入り口に立って殿下を待つ。



こうして殿下の護衛ができることは名誉なことで誇らしいと思う。

鬼のような命令を出してくることはたまにあるけど嫌いになるか?と言えばそうじゃないし。

彼の魅力に嵌ったものがきっとみな青騎士になるんだと思う。



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