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昔々の物語

初めまして。



さぁおいで、今日は私が読んであげよう。

こんな物語を知っているかい?




ある家には代々聖なる魔力をもつものが産まれた。

そのものは魔王の産まれる兆し、また子を見て魔王かどうかの判断がつく能力があった。



聖なる家計に生を受けた青年は、ある年に魔王誕生の兆しを感じ王に伝えた。


「マルナーズ森林に出現する可能性が高いかと思われます。いかがいたしましょう?」


「見つけ次第始末するのだ。」



王命に従い青年と騎士団が探すと、宣言通りに森林で赤子が見つかった。


王命であり、のちに人々の脅威となるこの子を生かすわけにはいかない。

普通のものでは届かないこの刃も聖魔力を通す事で魔王を亡きものにする事ができる。

自分が殺すしかないのだと、青年は震える手で赤子に近づく。

青年と赤子の間に立ち、1人の騎士が行手を阻んできた。



「私には普通の赤子にしか見えません。

失礼ですが、貴方だけにしか分からないなら魔王と言う話は嘘の可能性だってある。どうか剣を収めて王城にて検討を。」



前回の魔王誕生からもう100年は経つ。

確かに誰もが見て魔王だと分からない以上、聖魔法の家系が権力欲しさにしでかしたのでは?と疑うものまで出来た。


その結果殺すことは取りやめになり、軟禁する事が決まった。





それから時は流れ国は混沌と化していた。


そう、あの赤子は確かに魔王だったのだ。

悔やんだ王は青年だった男性に剣を授けた。



「もう頼れるのはお前のみ。

勇気あるものよ、どうかこれで倒してくれ。」



無事に魔王を討伐すると彼は勇者と呼ばれ崇められた。物語はこれで終わり。



でも、これには昔は続きがあったんだよ。

赤子を庇った騎士、彼こそ真の魔王だったと火炙りにされた。なんていう結末があるんだ。



なんとも言い難い物語りだろう。

リナリー、この話は誰が悪いと思う?



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