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ニートの異世界交響曲  作者: 田上武人
第2章 旅の準備
18/27

その18"理解"

「大丈夫ですか?」

目を覚ましたハウッドさんに声をかける

「ん?私はいったい何を」

当然のごとく何があったかは覚えていない。

やはり、あの男が魔法か何かで操っていたのか?

「お前は、誰だ?何があった?」

徐々に状況を理解しているハウッドさんは

俺に問いかける

「私は、カガミ.セイトです

 一応、あなたに呼ばれてここにいます」

「そうか」

(ハウッドさんは目覚めたけど

他の人たちはまだ起きてないな)

「ハウッドさん、何も覚えていませんか?」

「あぁ」

ハウッドさんは座ったまま受け答える

「いつから記憶がありませんか?」

「今日の朝、誰かに話しかけられた時からだ」

「では、黒の塔という組織はご存じですか?」

「何?黒の塔だと」

なにか知っているのか、

急に立ち上がり俺に迫ってきた。

「何故それを知っている」

「その黒の塔の一人に、襲われかけたからです

 恐らく、あなたを操っていたのも

 黒の塔の一人です、

 ジャックと言っていましたね

 偽っていた可能性もありますが」

それを聞くと再びソファに座り込んだ

「その様子だと何か知ってますね、

 聞かせてくれませんか?」

するとハウッドさんは語り初めた

「理由はわからんが

 奴等は邪神を再び呼び起こそうとしている

 そして、黒の塔に属している奴は

 全員邪神の力を使うらしい。」

「邪神復活、ですか

 3000年前の続きをするつもりですかね?」

邪神は3000年前に世界を滅ぼそうとした存在

しかし、結果的に勇者オリガミ.ユウトに

封印され滅びはしなかった。

そんな邪神を復活させようとしているとは

何が目的なのか。

そして、全員邪神の力を使う

これが本当なら、ルイスが使っていた力も

それかもしれない。

「襲われかけたと言ったが、どういうことだ?」

そう聞かれたので、簡潔に答える

ハウッドさんに呼ばれた事

騎士団に入れと強要された事

拒んだらジャックと呼びあなたは気を失った事

そして、俺が目的だったことを告げて消えた事。

「なるほど、そんなことがあったのか」

ハウッドさんは、手を組み合わせ考え込む

「ユーリカ姫とクリティカ殿は大丈夫なのか?」

それは、予想外の発言

ハウッドさんは俺とユーリカ、クリティカとの

婚約を知っているのか?。

「知っているんですか?」

「カサブランカとは長い付き合いだからな

 君に与える爵位の事も相談に乗ったよ」

名前で呼ぶほどの仲、

しゃべり方的にもよほど信頼されているのだろう。

{月影、大丈夫か?}

月影に[念話]テレパシーを送り状況を確認する

{はい、大丈夫です主の方は?}

{少し困ったことになったけど大丈夫だ

状況を説明してくれ}

{かしこまりました

[念話]テレパシーをやめて少ししたら

予想どうり侵入してきました。

魔の力を纏っていました、

なので魔法で行動不能にしようとしたのですが

まったく効かず

結果的にメビウスと私で物理的に拘束しました。

ですが先程、彼らが纏っていた魔の力が

きれいさっぱり消えてしまいました、

そして何より、

今日の記憶がありませんでした。}

ジャックが去ったあと、

それに伴い悪意と殺意が消えた多数の気配も、

だから向こうも消えたと思っていたが

そうではなく、

ハウッドさんと同じで操られていたみたいだ。

{わかった、こっちが片付いたら

すぐに行く、それまで待っててくれ}

{かしこまりました}

ユーリカ達が心配で今すぐ行きたいところだが

それを、こらえて今は目の前の問題を

解決することに専念することにしよう。

「ユーリカ達は大丈夫のようです」

安堵した様子で頷く

「話が変わりますが

 私が侯爵になることに

 異議は唱えなかったのですか?」

「そう言えば、ジーク君と戦った理由も

 君の事を認めていないからだったな、

 確かに初めて聞いたときは驚いたが

 理由を聞いて納得したよ」

カサブランカ王が何も考えずに

侯爵という爵位を与えるとは誰も思っていない

そして、ハウッドさんも同じく

考えなしで良しとするはずがない

「その理由とは?」

「いつかわかる」

その曖昧な返しに少し戸惑ったが

少なくとも、カサブランカ王が

そう思っているならそうなんだろうと納得した。

「あと、ここに呼ばれた理由が

 騎士団に入れでした

 そして、クリティカに聞いた話では

 名の知れた騎士に勝ったら

 騎士団に入れさせられるらしいのですが」

「それはな、クリティカ殿のちょっとした

 勘違いだ

 実際は勧誘だ、強制じゃない安心してくれ」

(なんだ、強制じゃないのか

断る手間が無くて良かった)

「そろそろ、ユーリカ姫達のの元に行ってやれ」

ハウッドさんは大丈夫のようだが

他の人たちはまだ起きていない

「他の方々は大丈夫ですか?

 まだ気を失っていますが」

「大丈夫だ、

 君はユーリカ姫達が心配なのだろう?

 あとは私が何とかする」

その言葉に甘え、礼をして

[転移門]ゲートを使い、屋敷に戻った。



「みんな、大丈夫?」

と、叫ぶと月影が出てきた

「月影か、みんなは?」

「大丈夫ですよ、怪我1つありません」

「シリウスとメビウスは?」

「メビウスは警備をシリウスは

 ユーリカ様とクリティカ様の所におります」

とりあえずみんなが無事で一安心だが

これで終わりという訳ではない

あの時、黒の塔の狙いは俺らしいが

どうしてなのか、狙う理由がわからない

「ただいま」

ユーリカとクリティカに帰ったことを伝える

2人はソファに座り紅茶を飲んでいた。

「大丈夫ですか?」

「この通り、大丈夫だよ」

「まったく、あなたって人は本当危なっかしいわね」

そう言うクリティカの膝の上には白色の猫がいた

「シリウス?」

属性の王は姿の原形が無いため

大体の生物の姿になれる

そのため、普段は人の姿をしているが

今は猫の姿をしている。

「ああこれはね、私がお願いしたの」

と、シリウスの頭を撫でてクリティカが説明する

(クリティカは動物が好きなのか?

まぁ、シリウスはおおいぬ座の星だけど)

わかってた事だけど、無事が確認できたから

月影とメビウスが

捕らえた奴等を見に行くことにした。

「まだ何かあるんですか?」

「あと少しだから、あとで説明するよ」

部屋を出ると月影の案内で外にでた

奴等は縄に縛られて身動き1つできない、

「大丈夫·····ではないか」

「さっさと放してくれよ!」

数は5人まだ2人しか起きていない、

「申し訳ないけど

 少し話を聞かせてくれ

 今日の記憶が無いらしいけどいつから?」

「あ?なんでそんなこと言わなきゃ····」

月影が鋭い目付きで睨み怯えて黙る

あの目で睨まれたら誰でもそうなる

(物理的に拘束したって言ったけど

いったい何をしたんだ?)

「で、いつ?」

「今日の朝、誰かに話しかけられた時からだよ」

やはり、こいつらもジャックにやられたのか

「そうか、じゃあ行っていいよ」

気を失っている3人を起こし縄をほどいた

「何だったんだよ」

文句は言っているが、素直に帰っていった。

(準備を早くしないとな)

「今日は遅いし、明日から忙しくなるな」

今回も読んで頂きありがとうございます

次回からは出発に向けて

本格的に準備を進める予定です

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