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第6話「vs リュレスタ」

はい。まず始めに。

今回のクエスト、「リュレスタ討没」は、まあ、その名の通り、リュレスタというモンスターを討没するクエストだ。

ちなみに、リュレスタは毒持ちで、単体攻撃、全体攻撃の両方の攻撃が出来る大蛇のモンスターだ。

移動速度はとても速く、討没した人もあまりいなく、ほとんどが倒されて帰ってくるらしい。

このクエストを選んだ理由は1つ。

メイアンたちが「走るのが得意」……と言っていたからだ。

なんなら、一つ試してみようじゃないかと、このクエストを選んだ。

ま、とりあえず今回のクエストの説明は終わり。

じゃあ、ストーリーを始めようか。


1


「……よし。ここだ。」

その日の午後。

僕たちはある場所に居た。

それはこの前、逃走中に逆走してしまい、来れなかった場所。

「森」である。

森に入り、うっそうと茂った草花をある程度切り裂き、道を作る。

「じゃあ今回は、メイアンたちが前、僕たちは少し離れた場所で行動する。」

僕はそう言った。

「分かったわ。」

「おーけー。」

「分かりました。」

「わかったよ。」

主に元の四人がそう返した。

メイアンたちは、そんな僕たちの様子を伺いながらも、前へ、ひたすら前へと進む。

「うー。」

しばらく歩くと、そんな呻き声が聞こえ、前にいるメイアンたちが動きを止めた。

「待って。何かいる。」

メイアンは僕たちの前に手を差し出し、そう言った。

「加賀谷くんさん。今回のクエストで倒すのは何でしたっけ?」

メイアンは僕にそう聞いた。

……ってか、加賀谷くんさんって……。

「大蛇だが、どうした?」

「……いえ。……突入します。」

メイアンは、そう言って妹たちと共に走り出した。

……確かに、走りは僕よりも良いな。

「~~~~~!」

リュレスタが言葉で表せないような声を上げたので、僕たちは耳を塞いだ。

耳を塞いでもなお、鼓膜が破れてしまいそうだ。

ってかもう、破れてんじゃね。

メイアンたちは大丈夫だろうか。

「……なっ!」

何!?

なんなのあいつら。

この状況下で、普通に戦ってるんだけど!?

……やがてリュレスタの声は止まった。

すごい。まだ耳がキーンってする。

ものすごい耳鳴り。

おっと。そんなことよりメイアンたちは。

「……っ!」

いつの間にか倒れてる!?

やばい、どうしよう。

「希里花さん! リロードを!」

「え? なに? いますごい耳鳴りで聞こえないの。」

……そうか。

「イリシア! なんか分からないか!?」

「すみません! 何か言いました?今耳栓外します!」

お前そんなの持ってたのかよ!

「あ、はい。たしか、リュレスタの声には、毒性が含まれているらしいです。」

なんだよそれ! どこのマンドレイクだよ!

「でも、毒性、か。あれ? そんなの解ける魔法使いって、このパーティーにいたっけ?」

……。

「いねええええええええええええ!」

僕はそう叫んだ。

「あーあ。そろそろ私の出番のようですね。」

すると、そんな声が聞こえた。

空中に見覚えのある魔方陣が浮かび、そこから何かが降りてくる。

そして、降り終わった途端、彼女は言った。

「今は私が助けてあげます。でも、一つだけ頼みがあります。この戦いが終わったら、また面白い冒険(ラブコメ)の続き、見せてくださいね。」

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