第13話
1
翌日。
ギルドの掲示板前にて。
「……あんまりクエストないな。」
と、僕。
「そうね。どうしましょうか。」
と、希里花さん。
「どうしよっかー。ふふふ……。異世界初クエ……。グフフッ! グフフフフッ!」
と、気持ち悪い笑い方の美少女。
「……で。」
俺はその美少女に視線をむける。
「なんでお前がいるんだよ!」
それは無論、前回から登場、華宮 結衣奈である。
そしてその結衣奈はこう言う。
「へへっ。……まあ、いいj……」
と、途中で声を遮るように、俺が言う
「よくねえよ! 美少女が気持ち悪い声で笑うとか、どういう異世界ファンタジーだよ!」
「へえー。私を美少女だと思ってるんだぁwww」
そう、美少女改めバカは言った。
「思ってねえよ! このバカが!」
自分でも言ってることが訳わかんなくなってきた。
そんな時。
「まあまあ、二人とも!」
と、希里花が僕達会話を遮る様に言ってきた。
すると結衣奈がこう言った。
「……っていうか二人もチート持ちでしょー? なるたけ報酬高いやつ選べば?」
……たしかに。
「それもそうだな。……っていうかお前今、二人“も”って言ったか? ……ってことは――。」
「そう。私もチート持ち! まあ、テレビも持ってるけどね。」
なんでだよ。
「つーかそもそもここでテレビなんて使えねーだろ。」
「いやいや。このテレビは魔法で使えるんだよ。」
「MP無くなったらどうすんだよ。」
「……あ。」
その時。
「その、『てれび』って何ですか?」
と、イリシアが「テレビ」という言葉に興味を示し、結衣奈に問いかける。
「んー? テレビって言うのはねー。」
……さすがに、この下りに飽きてきたな。
話を止めよう。
と、そんなとき、希里花が言ってきた。
「はいはい。無駄話しない! それよりも今はクエストのこと!」
「じゃあ、このダイヤモンドスライムにしとく?」
2
30分後。
「いったーい!」
結衣奈がまた転んだ。
「お前つまづいたのこれで何度目だよ!」
「んーと……。」
結衣奈は少し考え、言った。
「37回目。」
「何でそんなに転んでんだよ。運動音痴にも程があるぞ! 生まれたての四足歩行動物か!」
「もー! 心配してよ!」
「はいはいだいじょーぶですかー。」
「もー! 適当すぎー! ちゃんと言ってよー!」
なーんか後ろでブーブー聞こえるけど、何かな。豚でもいるのかな?
「ちゃんと心配しt
「そーろそろクエスト場所につくぞー! 皆準備出来たか!?」
「「うん!」」
「じゃあ、クエスト開始!」
「って、作戦決めてないじゃない!」
「あ。」




