第7話
1
「グルアアアア!」
モンスター達が一斉に攻撃してきた。
「もう無理です!数が多すぎます!」
イリシアがそう言うと、
「ああ、もう! 予定変更よ! 加賀谷くん! イリシアちゃんをアシストお願い!」
「で、でも希里花さん、それじゃあ……!」
「大丈夫よ加賀谷くん。私がガルディアとそのほかのやつ倒しておくから。ほら! さっさとイリシアちゃんのアシスト!」
「あ、ああ! 分かった!」
「さあ、ガルディアちゃん。覚悟しなさい!」
2
「黒煙纏いし炎風!」
希里花が魔法を放ったのと共に、僕は剣を振り下ろした。
すると、剣の先からも何故か炎風が巻き起こった。
そしてモンスターが炎に包まれた。
もちろん僕は何も対策していなかったので、
「アチチチチチ! 火が! 火が!」
火が僕の指に。
取り敢えず……、っていうか何故か、テンパって指先を口に入れた。
火が涎で消えた。
そして今度はイリシアも。
「アチチチ! 髪が! 火に髪が! アチチチ! 髪に火が! 誰か!」
「あわわっ。ど、どどどっどどうすれば……。」
「あー! もう! 仕方ないわね!雨乞い《プレイング・フォアレイン》!」
希里花がそんな僕らを見て魔法を使った。
希里花の真上に雨が降った。
「ほら! 今の内に剣を……、もう少し遠い所で振って! 刃が当たると危ないから!」
「あ、ああ。」
俺が剣を振ると、雲が何故かイリシアに飛んでいって、
ビチャビチャビチャビチャッ! と、雨がイリシアに降り注いで、髪の火が消えた。
「それにしても、流石小ボス……、『ボス』ってだけあるわね。私がほとんどのMPを使って技を放ったのに、半分しか減ってないわ。」
希里花のMPは残り27。魔法のグレードを上げれない状態で、ダークフレイムなんとかは、消費MP20。
「一発しか打てないな。」
「ええ。……希望はないわ。」
「そうだ、雑魚いなくなったから加勢するわ。それで、いい案があるんだ。」
3
「何? いい案って?」
「えっとな、お前、確か前から運良かったろだったらこの作戦は行けるぞ。……まずお前が風の魔法をガルディアに向かって放つだろ。でもって、俺がその風に乗ったら、魔法をダークなんとか」
「ダークフレイム・ウィンドストームだってば。」
「そうそう。その、ダークフレイム・ウィンドスチームとかいうやつに変えるんだよ。な? 名案だろ?」
「え? そんなことしたら、加賀谷くん死んじゃうよ。」
「まあ、たしかにその可能性もあるだろうが……、まあ大丈夫だろ。あ、イリシアは下がってろ。」
「はーい。」
4
「加賀谷くん、じゃあいくよ。」
「ああ。」
「風起こし!」
希里花が風の魔法を放った。
俺はその風に飛び乗る。
「よっ、と。おお! 希里花!」
「うん! ……黒煙纏う炎風!」
そしてガルディアまで後30センチと迫ったところで、剣を振って、横に翔んだ。
そして剣のダメージも相まって、傷に炎が当たり、ガルディアは文字で表せないような声を出して、灰と化した。
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※良いこの皆は建物の中で炎の魔法を使わないでね!
次回、第一部終了




