神の誘惑
お待たせしました。
前半、露骨なエロネタ入っています。
……どうして、こうなったのだろうか…………?
心のそこからオレはそう思いながら、ゆっくりと首を動かす……というか、現在は首しか動かせない。
動かした首から見える目線の先には、薄暗い室内でも分かるスベスベとした白い肌が見えており、薄っすらと隆起した胸とその頂点に小さいながらもピンと立っているさくらんぼが眩しい…………いや、現実逃避は止めだ。
要するにオレは裸に剥かれており、首しか動かせない理由はベッドの足から伸ばされたロープで両手両足を縛り付けられいるのだ。
いや、本当どうしてこうなった?
心からそう思っていると、薄暗い部屋の中に廊下から明かりが差し込む。
――ああ、やつが……、やつが来たのだ……。
「にゃふふぅ……、エルサァ。おまたせぇ……♪」
まるで甘えるような声を上げながら、扉を開けてやつが……ニィナが笑みを浮かべながら入ってくる。
しかもその姿は15歳という幼い体は不釣合いとしか言いようが無いデザインの下着を身に付けており、下着の黒色がまさに彼女の心境を表すかのようであった。
正直言って、えろ怖い。マジえろ怖い。
だけど、勇気だ。勇気を持って話しかけるんだ!
「ニ、ニィナ……、こ……こんなことはやめよう……。な? 何時ものお前に戻ろう?」
「こんなこと? こんなことって何? 厳密に言ってよ? それにエルサだって、あたしの動かす指で気持ち良さそうにベッドの上で鳴いているよね? 嬉しいんでしょ?」
諭すようにニィナに語りかけるオレだったが、毎夜続けられる行為のことを口に出された。……いや、毎夜なのか毎日なのか、もう閉じ込められてからどれだけ時間が経ったのかさえ、時間の感覚が狂っていて分からない。
それほどまでにニィナはオレの体を知り尽くし、更には開発さえしていた。……その言葉に、オレは恥かしさと興奮からか顔が熱くなるのを感じる。
そんなオレの心境をまるで分かっているとでも言うように、ニィナはオレの元へと近づくと狂気を孕んだ笑みを浮かべ囁く。
「だからね、指だけじゃ物足りないだろうってエルサにね。頑張ってあたし、ずっと前からこれを創ったんだぁ♪」
そう言うと、ニィナは1本の薬品を取り出し……自ら口に含む。そして少しして効果が現れたのかビクリと体を震わせてから、おもむろに自らの下着を降ろした。
すると、ポロンと女性にはなく男性にある。オレにとっては昔懐かしのモノが建造されていた。
「――――……え? は? え? ちょ……え? ポークビッ!?」
創った? 創ったのコレェ!? 何創っちゃってんのニィナさんっ!?
「ブシドーさんも神さまも殺った。エルサを奪う者はもう居ない。だから……イイヨね?」
「よ、良くない! 良くないから!! って、駄目だからそれ! だめだからぁっ!!」
「ひとつに、なろ? ね、エルサ……♪」
ポークビッが裸体に反応しフランクフルトに進化し、ブラブラとそれを揺らしながらニィナはオレに覆い被さり、液塗れとなるプロレスごっこが開催された――――
●
「ひぎゃあああああああああああ~~~~~~~~っ!!!」
素っ頓狂な悲鳴を上げながら、オレはベッドから起き上がった。
すると、オレの悲鳴に反応したのかチュチュと窓の外から鳥の鳴き声とその場から逃げていく羽ばたきが聞こえた。
はあはあと息を吐きながら、ダクダクと顔中から流れる汗を手で軽く拭いながら、オレは周囲を恐る恐る見渡す。
…………何時も見慣れた、オレの部屋だった。と言うか、カーテン越しに差し込む日差しが妙に心を落ち着かせる。
その光景にホッとしながら、ゆっくりと首を下に動かして自身の服装を見る。
…………寝るときの着ているパジャマだ。当然だ。オレは裸で寝る趣味は無いのだから。
その状況を見て、ようやくオレは理解する。と同時に、安堵の溜息を吐く。
ああ、良かった。今のアレは夢だったんだ。……という安堵だ。
「けど、そんな夢を見るなんて……、正直もう末期だろこれ? と言うか、オレの精神がもうヤバイ」
誰にも聞こえないから、オレはそう呟きつつ……ここ数日の出来事を思い出す。
ここ数日……そう、あの日、ニィナがオレに過激なキスをした日から2週間ほどのときが経っているのだ。
まあ……時の流れが違うため、こちらが2週間でも地球のほうではまだ数日しか経っていないだろうが、この2週間はある意味生きた心地がしなかった。
何というか、四六時中ニィナはオレから離れようともせず……いや、それだけなら良い。それだけなら良いのだが……。
「アレは無い……アレらは無い……んだよ。女性同士のスキンシップはどんな物かはわからないけれど、アレはヤバイんだよ。それだけは分かる」
呻くように呟きつつオレは、トイレに一緒についてきたり、お風呂に一緒に入ってきたり、着替えに入ってきたり、ベッドの隣に入り込んでいたニィナを思い出す。
しかも、しかもだ。トイレではしている光景を凝視されたり、お風呂では胸を揉まれたり、着替えではギラギラと瞳を輝かせてたり、ベッドの中では夢の中とまでは行かなくともベビードールを着て誘惑もどきしているのだ。
……しかもだ。その度に注意をするとニィナはこう言ってきていたのだ。
『大丈夫、もし我慢できなかったら、あたしがエルサのおしっこを飲んでみせるから!』
『エルサァ、体洗っても良い? 後ろだけじゃなくて、前も。ううん、体の隅々まで! ハァハァ……』
『エルサの下着可愛いよぉ。あたしが頑張って作ったの着ててくれて嬉しいなぁ♪ エルサがあたしを着ている……うふふ』
『エ、エルサ……、一緒に寝ても……良い? それと、ど……どうかな? えっちっぽい? むらむらとか、しちゃう?』
正直……キツイ、どうキツイかと言うとニィナはニィナのままで居て欲しかったのに、何というか今のニィナはギラギラと獲物を捕らえようとする獣のようなのだ。
しかも周りに物を寄せ付けないタイプのだ。……つまりは、オレが居れば世界が完成! って感じの。
本当、返して……。あの清純な感じのニィナを返して! というか、返せ!!
「けど……もしも、無人島に流れ着いたりしたら絶対に貞操の危機になるよな……あの夢みたいに」
「夢ですか? どんな夢です?」
「……ああ、ニィナが妙なクスリ創って自分にポークビッツ生やして、一方的にオレをニャンニャンするような夢」
「それは、厳しいですね……。倫理の束縛から放たれているとはいえ、今の状況でそれは……あまりにも」
「ああ、本当に……ん?」
ちょっと待て、オレは誰と話をしているんだ?
確かオレは一人だったはずだ。ベッドの中にニィナが居るなんて洒落にならないことも無いはずだ……。
そう思いながら、オレはゆっくりと首を動かし……振り返る。
するとそこには……諸悪の根源が居た。
「ゲェ! か、諸悪の根源!!」
「誰が諸悪の根源ですか誰が」
「いや、どう考えてもニィナがあんな風になったのって神さまが何かしたからだよな? だから、ここ最近顔を見せなかったんだよな?」
「え、な、なな……何を言ってるんですか? わわ、私はちょっとイベントのための準備をしていただけですよ! なな、何を証拠に私が犯人だと言うのですか??」
……何必死に誤魔化してるんだろうかこの神さま。もうネタは上がってるんだぞ?
あの日、熱烈キッスしてきたニィナを必死に押さえつけて、こんなことをした理由を尋ねると「神さまに勇気を貰った。だからもうエルサ愛を止める気は無いよ」って言ってるんだから。
要するに、ブレーキ壊した列車を坂道で放したようなものじゃねーかよ。
心からそう思っていると、オレの視線に耐え切れなくなった神さまはガクリと膝を突いた。
「まさか……まさか、あんな風になるなんて思わないじゃないですか……。普通に、好きなら好きで一緒に居たいって思うじゃないですか、いわゆる少女マンガ的に!」
「あー、うん……。普通に焚き付けるだけ焚き付けたら、この人は渡さない! で澄むと思うわな……で、結果があれと」
「「………………」」
……なんとも言えない空気が、オレと神さまの間に流れた。
と言うか、本当にどうにかしてくれよ神さま。
言わなくても、心読んで分かってるんだろ?
本当何とかしてくれよ。
「…………仕方ありません。でしたら、一度ニィナさんから距離を取ってみてはいかがでしょうか?」
「距離を取るか……。けど、そんな簡単に距離を取ることが出来るものか? 言ったら何だと思うけどさ……あいつ、近頃オレの血の影響もあってか成長速度が異常なんだけど……」
そうなのだ。
EXスキル【血の主従】があるからと言って、この成長速度は異常過ぎた。
そう思いながら、オレはニィナのステータスを表示させ、神さまにも見せることにした。
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名前 : ニィナ
種族 : 獣人
年齢 : 15
HP : 4477/4477
MP : 1153/1153
STR : 3995
VIT : 1346
DEX : 4929
AGI : 9024
INT : 776
MND : 710
LUK : -859
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……明らかに成長しすぎだとオレは思う。
そう思いながら、神さまを見ると……何とも言えない表情をしていた。
と言うか、AGIは完全にオレを抜き去ってるんじゃないのか?
若干嫌な予感を覚えつつ、自らのステータスを表示する。
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名前 : エルサ(エルミリサ)
種族 : 半神
年齢 : 14
HP : 11436/11436
MP : 8989/8989
STR : 7252
VIT : 7953
DEX : 6145
AGI : 6443
INT : 5742
MND : 5152
LUK : 3029
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……しばらく前に見たときよりもステータスは強くなったと思う。
強くなったのだが……、AGIがニィナのほうが上であった。
これって、素早く回り込まれて首とか絞められて落とされたら終わりじゃね?
と言うか、AGI高いのは何か理由でもあるのだろうか?
「……た、多分、ニィナさんの中に居る猫の魂が尋常じゃなかったのでしょう。……と、とりあえずどんな猫が使われたのか後で調べておきます」
「あ、ああ……頼む。……それで、話は戻るんだけど、どうやってニィナから距離を取るんだ?」
絶対に隠れるだけだったら、追いかけてくるし見つけもするだろう。
そう思いながら、オレは神様に問いかける。すると……。
「簡単な話です。近々、地球のほうで大規模アップデートを行う予定でこの世界の事情を知っているプレイヤーの一部と職人たちとともに拠点となる街を造るためにルーツフ地方へ訪れる予定なんですよ」
「……つまり、それに参加するように。と言うことか?」
「端的に言うとそうですね。それにニィナさんが追いかけようにもルーツフ地方は島なので、船という移動手段が無い彼女には無理と言うものです。ちなみに期間は1ヶ月ほどの滞在となる予定です」
「な、なるほど……。1ヶ月もあれば、ニィナだって少しは大人しくなってくれてるよな?」
「だと、良いですけど……。で、どうしますか?」
何というか意味深な表情を浮かべる神さまだったが、今だけ逃げることが出来るのならばそれで良い。
そう考えながら、オレは――――。
と言うことで、次回からルーツフ地方に移動を始めます。
あれ、島国だから地方ってよりもルーツフ島?
それと、一時かも知れませんがブックマーク100件到達しました。
何時も読んでくださり、ありがとうございます。




