ニィナの訓練
お待たせしました。
・ソード
一般的にキャラクター(NPC、PC問わず)が使用する武器。
特徴としては片手剣と両手剣があり、斬る、払う、打つが可能である。
長所といえる長所は目立ち難いが、短所といえる短所も無い。
派生武器として、短剣・細剣・ソード&シールドなどがある。
・ナイフ
素早さに特化した武器。
特徴としては、軽さを重視にした物が多い。
長所は暗器として服の下に隠すことが可能であったり、素早く動かすことが出来る。
短所は武器自体が軽いため、一撃を狙うことが出来ない。その上、武器破壊がされやすい。
派生武器として、投げナイフ・暗器・包丁などがある。
・杖、棒
対人戦に特化した武器。
特徴としては、攻守をこれ1本で行うことが可能。
長所は魔法を使う者に対しての、魔力向上が出来る。
短所は基本的には木製であるため、上手く使わないと簡単に折れる。
派生武器として、金棒・金属杖・魔杖などがある。
・槍
中衛に立つキャラクター向けの武器。
特徴としては、前衛で戦う仲間の隙間から敵を狙って攻撃することが可能。
長所は距離を取って敵に攻撃を仕掛けることが出来る。
短所は狭い場所での戦闘が不利である。
派生武器として、ハルバード・薙刀・短槍・投槍などがある。
・弓
後衛に立つキャラクター向けの武器。
特徴としては、後衛から攻撃をすることが可能。
長所は離れた敵を狙うことが出来る。
短所は技術が高くなければ基本的に当たらない。
派生武器として、長弓・短弓・狩弓・和弓などがある。
・格闘
前衛に立つキャラクター向けの武器。
特徴としては、自分の力を信じて戦うことが可能。
長所は自身の身体能力を最大限に発揮することが出来る。
短所は敵に接近しすぎているため、味方の行動を阻害し易い。
派生武器として、爪・金属靴・籠手などがある。
◆
これまでのことを思い出しながら、本を読んでいたあたしだったけれど……よく分からない武器の説明と、武器の絵を見続けた結果……あたしの頭はプシュ~って感じに限界を向かえ……。
「……うぅ~、まったく分からないよぉ……」
情けない声を漏らしながら、パタンと本を閉じてグッタリした。
エルサが穴に落ちた後、あたしは大きな男の人……テラさんに連れられてこの部屋に案内されたけれど、この部屋はこの世界の武器はどんな物があるのかということを調べることが出来る資料室のような物だった。
しかもテラさんは、あたしに向かって「案内が来るまでどんな戦いかたを覚えたいか調べておけば良いぞ」と言うだけ言って部屋から出て行った。
一気にがらんと静かになって寂しくなったけれど……、テラさんは訓練場の案内役と門番の役割をかねているみたいだから仕方ないと思う。
って感じに一人になったあたしは、その中の一冊を手に取って読んだけれど……本当にちんぷんかんぷんだった。
だって、あたし自身……どんな戦いかたが出来るかまったく分からないし、家庭科部だったから体育会系じゃないから運動なんて出来ない。
「……と、とりあえず、あたし自身何が出来るかって思い出してみよう……。
えっと、中学生のころは走ったらクラスで下から5番目だったよね?
バレーボールとか卓球とか体育の授業でしたけど……、何時もミスしてた。
……ぶ、部活も家庭科部だったけれど……重い物はあまり持てなかったよね……?
あ、あれ……、あたしってかなりポンコツ……?」
自分の中学時代のころを思い出してみたら、すごく泣きたい気持ちになってドヨ~ンとし始めた……。
そんなとき、ガチャリと扉が開けられる音がし――。
「お待たせしましたッス! 本日、キミの訓練を担当するミリ=リットルッス! 今日はよろし――って、何ッスかこの落ち込みっぷりは~~っ!?」
「あ……、よろしくお願いします……」
「しっかりするッスよ~~! いったい、いったい何があったんッスか~~!?」
「いえ……、ちょっとじぶんのぽんこつっぷりにおちこんでいるだけです……」
「何か全然感情が篭っていないッスよ~~!? しっかりするッス~! メディーック、メディーーック!!」
ガックンガックンと体を揺さぶられながら、あたしは自分のポンコツっぷりを自覚して乾いた笑いを口から漏らしていた。
……あ、今気づいたけど、この人……いろいろでかいなー……あはは……。
●
「お、落ち着いたッスか?」
「は、はい……お騒がせ、しました……」
「ふう、それは良かったッスよ。あ、そのお茶は飲んでくださいッス」
あの後、色々とでかい女の人ことミリさんが慌てながらお茶を差し出し、それをチビチビと飲むことで気が落ち着いてきました。
ちなみにミリさんにお茶を飲みながらポツリポツリと落ち込んでいた理由を語っていくと、うんうんと頷いていました。……わ、分かってるのかなぁ……?
そう思いながら、お茶を飲み終えると……パンッとミリさんが手を合わせました。当然、その音にあたしは驚き耳と尻尾をピンと立てます。
「にゃっ!?」
「おっと、すまないッス! とりあえず……、悩むよりも先に行動あるのみッスよ!!」
「え、えと……?」
拳を掲げてるミリさんが何を言ってるのか、あたしは分からなかった。
だけど、何だか嫌な予感がした。そしてその予感は当たっていたみたいだった……。
「さあ、とりあえず走って走って走りまくるッスよ!」
「ふぇっ!?」
「ってことで、レッツゴーッス!!」
いきなりやる気になったミリさんを驚きつつも唖然と見ていたら、突然目の前に半透明のパネル……確かシステムとかだったよね?
それが、現れ……こう書かれていた。
―――――――――
ミリ=リットルの血反吐を吐くマラソン
<強制参加>
―――――――――
……え? あの、なに……これ?
そう思っていると、不意に足元の感覚が無くなり……気が付くとあたしは外に立っていた。
「え? え?? ……え??」
「さあ、走って走って嫌なことを全て忘れるッスよ~~!」
わけのわからないまま、「え?」しか言えないあたしはミリさんを見ました。
するとミリさんは……体操服だと思う物に着替えていました。
パ、パンツみたいだけど……体操、服なの……?
そう思っていると、周囲にはあたし以外にプレイヤーたちが居たらしく狂ったような歓声が聞こえた。
『ぃいやっほーーーーーーっ!! ブルマ、ブルマですよ! ケモっ子ブルマですよ奥さん!!』
『やったぜ、これでご飯が20杯は食べれるぜ!!』
『スクショスクショ! ●REC! ●REC!!』
『ミっちゃんの特別講座のはじまりだぁぁぁぁぁっ!! ブルマが今日も眩しいぜぇぇぇぇぇっ!!!』
ゾゾッと身の毛の弥立つような視線、多分えっちな目であたしは見られていて……それがどういう訳か分からなかった。
だけど、ブルマ……多分、ミリさんが着ている体操服の名前かな? そう思っていると、太ももがスースーしているのに気づき……恐る恐る下を見ると、あたしもミリさんと同じ体操服を着ていた。
パンツみたいな体操服を……。
「にゃ――にゃあああああああああああああーーーーーーっ!!?」
なにこれなにこれなにこれぇぇぇぇっ!?
驚きながらも、あたしは即座にその場にしゃがみ込んだ。
そんなあたしを見ながら、ミリさんは近づいてきました。
「何をしてるッスか! さあ、速く立ち上がって走るッスよ!!」
「む、無理無理無理です~~~~っ!!」
「どうしてッスか!? 走れない理由でもあるッスか!?」
半泣き状態であたしは必死に叫ぶ。けれど、ミリさんにはあたしが走りたくない理由が解っていないらしく……走ることを拒否するあたしに驚いている。
うぅ……、パンツみたいな感じの物を穿いて走るだなんて……恥かしいよぉ……。
ち、ちなみに中学のころの体操服は、半袖と膝丈までのジャージだった。……だ、だから余計に恥かしいんだこれ……。
そして、ミリさんには泣き言は通じないらしく……。
「さあ~、一生懸命走るッスよ~~!!」
「お、ぉお~……」
元気に両手を挙げるミリさんに続いて、太股をモジモジさせながらあたしは力無くフラフラと腕を上げる。
そんなあたしを見てから、ミリさんは張り切って全力で駆け出し始めた。
そして、その後に続くようにしてあたしも駆け出す。それと同時に、あたしを見る視線がドンドンと増えていくのを感じた。
……うぅ、エルサァ……助けてぇぇ~~……。
今頃どうしているのか分からないエルサに、あたしは心の底から助けを求める。
けれど、その声は届くことは無く……更には。
「どうしたッスか!? ちゃんともっと腕を振り上げて、お尻をキュッとしながら走るッスよ~~!!」
「ひぃ~~~~んっ!!」
近づかれたミリさんに、体を色々と触られ……もう涙しか出なくなった。
うぅ……、へ、へるぷみぃ……。
そうあたしは心の中で思いながら、意識を半ば手放した……。
ミリの訓練=恥かしがりやな人にとっては地獄の訓練であった。
そして、ブルマは過去の産物なので一般人は知る人が少なく、オタクとかは萌えグッズで知ってる限りだったりします。
ってことで、次はエルサのほうに移りますが、彼女のほうは彼女のほうで地獄だった(ぇ




