表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/103

上がりすぎじゃねぇかよ!?

 ~~~~~~~~~~


 バトルスキル【剣の心得:LV1】が【剣の心得:LV4】にレベルアップしました。

 バトルスキル【身体強化:LV2】が【身体強化:LV6】にレベルアップしました。

 バトルスキル【肉体再生:LV1】が【肉体再生:LV7】にレベルアップしました。

 バトルスキル【気配感知:LV1】が【気配感知:LV3】にレベルアップしました。

 バトルスキル【持久力強化:LV1】が【持久力強化;LV3】にレベルアップしました。


 バトルスキル【瞬発力強化:LV1】が【瞬発力強化:LV2】にレベルアップしました。

 バトルスキル【ダッシュ:LV1】が【ダッシュ:LV2】にレベルアップしました。


 バトルスキル【気絶耐性:LV1】を獲得しました。

 バトルスキル【軽業:LV1】を獲得しました。

 バトルスキル【根性:LV1】を獲得しました。

 バトルスキル【魔力操作:LV1】を獲得しました。

 バトルスキル【身体強化魔法:LV1】を獲得しました。

 バトルスキル【自己治癒:LV1】を獲得しました。


 バトルスキル【自己治癒:LV1】をバトルスキル【肉体再生:LV7】へと統合します。

 統合成功。――結果、【肉体再生:LV8】へとレベルアップしました。


 称号『訓練経験者』を獲得しました。

 称号『ミリ=リットルの訓練相手』を獲得しました。

 称号『闘牛士』を獲得しました。

 称号『九死に一生』を獲得しました。

 称号『勇敢なる者』を獲得しました。

 称号『無謀なる者』を獲得しました。

 称号『魔法の使い手』を獲得しました。


 ~~~~~~~~~~


 目が覚めると、いきなり表示されたステータス画面にはずらりと見たことも無いほどのバトルスキルの上昇が並び、同時に見たことも無いバトルスキルも表示されていた。

 え、ナニコレ? 本当、ナニコレ??

 驚くオレだったが、今現在自分が眠る……というか永眠しかけた理由を思い出した。

 そうだ、オレはミッちゃんに勝負を挑まれて……。

 それを思い出した瞬間、脇腹に強烈な痛みが……起きなかった。


「あれ? 痛みが……無い? 回復魔法とか回復薬とかかけられたのか?」


 そう思いながら、オレはベッドから上半身を起こすと……固まった。

 何故なら、シーツが捲くれあがったオレの体は、綺麗なほど白い肌だったからだ。

 普通、服とかパジャマとかがあるはずなのに、見えるのは白い肌。

 つまりはマッパ、真っ裸。真っ裸ですよ奥さん!


「…………お、落ち着け、落ち着けオレ……、本当いったい何があ――」

「んぅ……うぅん……」


 ……声がした。

 恐る恐るその方向を見ると……同じベッドにミッちゃんが裸で寝ていた。

 何者にも抑えることが出来ない爆乳が寝返りを打ったミッちゃんの胸元をブルンと揺れてオレの腕を打ちつけた。


「なん…………だと……?」

「うぅ~ん……ふぁ~~あ……、良く寝たッスよ~……」


 ドスッと当たる胸の痛みを感じながら、どうしてこうなったのか分からずにオレは呟いていた。

 そしてオレの腕に胸が当たったからか、眠りについていたミッちゃんは目を覚ましたらしく……大きな欠伸を上げながら体を起き上がらせてきた。

 置き上がったミッちゃんにオレは如何反応すれば良いのか分からず、その場で戸惑い固まっていた。

 ……本当ならばこの場から逃げ出すのが一番なのかも知れないが……運が悪いのかその考えに至らなかったのか、それはいまだ分からない。

 けど、ミッちゃんがオレを確認したとき……きっとオレの人生は終了する……!

 そう思っていると、ミッちゃんの視線がオレへと注がれてしまった。…………オワタ。

 心からそう思っていたのだが、現実は違ったようだ。何故なら――。


「良かった! 気がついたんッスね!?」

「お、おわ――っ!? や、柔らかっ!!」


 嬉しそうにミッちゃんがそう言った瞬間、ミッちゃんは突然オレへと抱きついてきた。

 その瞬間、女性らしい柔らかさと体を鍛えていることが分かる筋肉の硬さを感じられる二つの双丘がオレの顔を埋めるようにオレの体をミッちゃんが抱き締めた!?

 というか、息っ……! 息が、出来ない……!?


「本当にごめんなさいッスー! ついつい、興奮してしまって最後の裏拳は本気で放ってしまったッスよーー!!」

「ふもがっ、もふっ、もふふっ……!」


 騒がしいほどにミッちゃんは叫び、ギュウギュウとオレの体を締め上げる。

 その度に、顔に当たる胸の柔らかさと背中を締め付けられる息苦しさで苦しくなっていく……。

 やばい、息……苦しい……!


「もふふっ、もっふ、もふもふもっふーっ!?」

「しかも、テラさんが止めてくれなかったら、気絶したキミの頭を蹴り上げるところで、本当……ごめんなさいッスーー!」

「もぐふーーーーっ!!?」


 息が……息が、苦し…………。

 あ、もうダメだ、いし……きが……。


「おーい、ミリー。目が覚め――って、何で裸になって――それよりも、大丈夫じゃないだろうそれはっ!?」

「ぎゃーーっ!? ちょっ、テラさん! 何、部屋に入ってくるんッスかー!! て、それ? ……ぎゃーー! 顔が凄く蒼紫色になりかけてるッスーー!!」


 テラっさんの登場で、漸く息が出来ていないオレに気づいてくれたのかミッちゃんは驚いたように悲鳴を上げた。

 それほどまでに、オレの顔色は悪くなっていたのだろうな……。

 そう思いながら、オレは意識を手放してしまったのだった。


 ◆


 ~~~~~~~~~~


 バトルスキル【気絶耐性:VL1】が【気絶耐性:LV3】にレベルアップしました。


 バトルスキル【無呼吸活動:LV1】を獲得しました。


 称号『ラッキースケベ』を獲得しました。

 称号『幸運と不幸の谷間を歩く者』を獲得しました。


 ~~~~~~~~~~


 再び目が覚めると同時に、目の前にそんな結果が表示されていた。……嬉しくねぇ。

 そして、今度は寝巻き代わりなのか白いローブを着せられており、体をベッドから起こすと……ミッちゃんが時代劇でよく見る拷問道具の石の板を乗せられた状態で正座をさせられていた。

 ちなみにその隣にはテラっさんが腕を組んで立っている。

 ……え? ナニコレ。何なのこの状況。


「うわーん、許してくださいッスーー! 反省したッスからーー!!」

「んどぁぁめどぅああああっ!! ぅお前と言うぃ奴は、起こしてからちゃぁ~んと謝るようにと言っておいたにも関わらず。んなぁ~んで、寝ているんだぁぁぁっ!? しかも、むぁぁた気絶させてえええぇぇっ!!」

「うわーーんっ、反省したッス! 反省したッスよーーーーっ!! って、もう一枚乗せるのは勘弁してくださいッスよーー!!」


 ワンワン泣きながらミッちゃんは叫ぶのだが、テラっさんは怒り心頭なのか問答無用と言わんばかりに石の板を乗せていく。

 ……こ、これは……声をかけるべき、なのだろうか……?

 そう思っていると、ワンワン泣くミッちゃんの視線がオレへと注がれた。

 …………何だろうか、このチワワを前にしたおっさんの『アイ●ル~♪』という感じのメロディが鳴り響く状況は……。


「テ、テラさんっ! 目覚めた、起きたッスよ! 起きたッスからそろそろお仕置きは勘弁して欲しいッスーー!!」

「目覚めたか。……具合は如何だ?」

「あ、ああ……特に問題は無いけど……、良いのか? アレ」


 早口でオレが目覚めたことをミッちゃんがテラっさんに告げると、テラっさんはオレのほうへと近づき……ミッちゃんをそのままにしていた。

 なので、一応聞いておくことにしたのだが……。


「一応お仕置きということもあるからしばらくはこのままだ。……あと、あまりに五月蝿かったらもう5枚ほど追加するぞ?

 そして更に五月蝿かったら座らせているクッションを木製に変えるぞ?」

「死ぬッス! それ絶対死ぬ奴ッスから!! しかも、ただでさえ痛いのに木製にしたら足が折れ――ぐにゃあああああああっ!!?」


 叫ぶミッちゃんだったが、その声が五月蝿いと判断されたのかドンドンと石の板が乗せられて、酷い悲鳴が聞こえた。

 顔のほうは女性が絶対にしてはいけないような顔をしているところから、これは危険。危険過ぎるはずだ……!

 ほ、本当に……大丈夫、なんだよ……なぁ?

 ガクガクと震えながらその光景を見ていると、テラっさんは溜息を吐きながら……ミッちゃんを指差した。


「安心しろ。痛そうにしているが……これはそんなに柔じゃない。……あと10枚ぐらい乗せても本当はピンピンしているからな」

「そ、それだけ乗せたら、いくら頑丈なわたしでも骨にヒビが入るッスよーー!! ……あ」


 ピギャー! と言った感じに吠えながら、ミッちゃんは正座を無理矢理解除して石の板を吹き飛ばしながら立ち上がった。

 ……ちなみに吹き飛ばした石の板は、吹き飛ぶ。ということは無く、ある程度彼女から離れると粒子となって消えて行った。多分、それ専用のアイテムだから拷問対象者が席を立つ、または拘束が解除された時点でアイテムは消えるようになっていたのだろう。

 そして、立ち上がったミッちゃんだったが……ヤバイと言った表情を浮かべ、テラっさんと距離を取り始めた。

 これは……どういうことだろうか?

 そう思っていると、脂汗を流すミッちゃんへとテラっさんはとっても素敵な笑みを浮かべながら近づいて行く。


「お前なぁ……、こいつが居るから痛そうって表情してこいつが止めてくれるように待っていたってのはお見通しだったんだよ……。だがまあ、その前にボロを出してくれたのだから問題は無いよなぁ?」

「あ、あの……あ、あは……あはは……てへぺろ☆」


 素敵な笑みの上に青筋を浮かべるテラっさんに、苦笑しつつもその場の状況を紛らわせようとしているのか可愛らしいポーズをしながら舌を出すミッちゃん。

 直後、テラっさんがミッちゃんへと飛び掛った瞬間、弾かれるようにしてミッちゃんもその場から逃走を開始した!


「待て、ミリッ!!」

「い、いやッス! わたしは明日への逃亡を果たすッスーーーー!!」


 扉を開けて飛び出したミッちゃんとそれを追いかけるテラっさん。……ちなみに扉の向こうが何も見えない空間に見えるのは気のせいだろうか?

 または、プライベート空間的な場所。と思えば良いのか?

 そう思いながら、2人……もしくはテラっさんが戻ってくるまでステータスを確認することにした。

 さーて、どれだけ上昇しているかなーっと。


 ――――――――――――――――――――


 名前 : エルミリサ

 種族 : 半神

 年齢 : 14


 H P : 7436/7436(+3700) (∞)

 M P : 2339/2339(+1850) (∞)


 STR : 2302(+1850) (∞)

 VIT : 2203(+1850) (∞)

 DEX : 2444(+1850) (∞)

 AGI : 2793(+1850) (∞)

 INT : 1892(+1850) (∞)

 MND : 1902(+1850) (∞)

 LUK : 379(+370) (∞)


 ――――――――――――――――――――


 ……え? ナニコレ? 何なのこれぇ?

 上がりすぎじゃないのか? 上がりすぎだよなぁ!?

 ええっと、前のステータスを思い出してみるとすれば……HPって3700ぐらいあったんだよな?

 で、確か訓練場でミッちゃんの重い裏拳を受けて、HPが危険値に逝ってた。

 所謂ボスクラスの能力を持ってるミッちゃんと戦ったからボーナスが入ったと思えば良いんだろうけど……、殆どのステータスが2分の1上昇して、HPのほうは……多分だけど、失ってたHP分上がってるとする。

 ……うん、上がりすぎだろ。

 まあ、起きてしまったことは起きてしまったことなんだ。それに、今回は普通にミッちゃんが悪いはず。

 それもこれも全て、ドン=サウ――じゃなかった、ミッちゃんってやつがが悪いんだ!!

 そうしようそういうことにしておこう。静かに頷き、オレはしばらくボーっとしていると疲れた顔のテラっさんが部屋へと戻ってきた。


「……えっと、ミッちゃんは?」

「少し、お仕置き中……といったところだ。あと、謹慎中もあるな」

「そ、そうですか……。あの、それとステータスが馬鹿みたいに上がってるんですが?」

「……一応、体のほうはあの方のものである。というのもあるが……分かり易く言うとすれば、侘び。といったところだな」

「わ、侘び……」


 何というか、世知辛い理由だと思いつつも、元に戻してくれとかは言うつもりはないオレも大概だと思うことにした。

 そして、服を着替えると……オレは訓練場を後にするのだった。

 ちなみに……。


「むぅああああた来るが良い! ふんぅは~~っはっはっはっはっはっは~~~~!!」


 訓練場から出るときにゲーム時代から聞くことになっていたテラっさんの見送りが何というか、悲しい気分にさせられたのだった……。


 そして、訓練場から拠点()へと戻る帰り道……オレは新たな出会いをすることとなった。

ご意見、ご感想お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング

アルファポリスでも不定期ですが連載を始めました。良かったら読んでみてください。
ベルと混人生徒たち
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ