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無職は正義  作者: 半半人
アクティブ無職×→憤怒の無職○
68/69

最終決戦7

「お金が無いときに頂いたカレーのお礼です」

「…昔過ぎて忘れてたよ」


お互いに笑った。


「結局、お前は敵なのか?」

「正直、敵でも味方でもどーでもいいです。ただ、死にたくないんでお手伝いさせてもらうだけです」


ウィーズ曰く、ユユを湖の底の部屋に隔離し、戦いを優位に運ぶ予定だったらしい。

ここでいう部屋はコンテナの様な物で、破壊して外に出ようとすると溺れる仕組みになっているらしい。


だが、ウィーズはそれをせず、ユユを一時的に戦いの場から遠ざけた。こうなることを予期して。


「ギリアムは結構熱くなりやすいんで。ま、結果オーライってことで後は頼みます」



それが勇者の仕事ですもんね?と、ウィーズは付け加えた。


「ユユ!」

「何だよ?」

「二人であの怪物ぶっ倒すぞ」

「最初からそのつもり、だ!」


ユユは魔人の殴打を跳ね返した。


「さっさと行くぞ」

「了解」




魔人は魔法と殴打を繰り出し、俺たちを撃退しようとした。物理はユユ、魔法は俺と役割分担して全ての攻撃を弾いた。弾きながら少しずつ距離を詰め、


全力の一撃を放てるまでに至った。


結界を纏い、ユユと共に高く跳び跳ねた。



「アーネスト……ブレイドォォォ!!!!」


ユユの手刀が魔人の上半身を切り裂いた。


先回りし、崩れ落ちる半身を上空に蹴り上げた。


ユユがそれに追い付きしたに向け、ギガラッシュを放ち、猛スピードで落下してきた。




ウィーズ。勇者の仕事がどうとか言ったよな?


そもそも、そういう“自分の仕事に誇りを持ってる”考えが悪いんだ。


無職で何が悪い?何も悪くない。


変な固定概念に囚われるよりはよっぽどマシだ。ギリアムの使命感じみたものがそれだ。


それが無い俺に、いや俺たちに敗北はありえない。



「無敵の職業、略して無職ナメんな!!!!!」




螺旋・結界砲っ!!!!!




魔人の上半身はあの時のドラゴンの様に爆発四散した。


オーバーキル、いや、勝利の祝砲とでも思えば良いか。



「おい。お前と同じ無職の括りにすんな」


ユユが落下しながら軽く頭を殴った。



「さて、全部終わったしご飯にしようか」




終わってみたら何てことはない。



適当に後片付けをして、家を担いでいつもの場所へ帰った。






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