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無職は正義  作者: 半半人
アクティブ無職×→憤怒の無職○
64/69

最終決戦3

「ゲート1。ゲート4。ウィーズ、奴等を連れて来てください」

「はーい」


ギリアムの隣で無言で佇むラーグンを羨ましいと思ったウィーズであった。


ーーーーーーーーーー


上の状況はどうなっているんだろうか?


ユユが上に向かってから大分時間が経っている。どうする?ユキを向かわせる…いや、万が一……。


「どーも……っ!?」


敷地内に入って来たウィーズに反応し攻撃を仕掛けた。回避した先をユキが追撃するもそれも避けられた。


「危っねぇ…」

「何の用だ?」

「二つあるんで。一つはラーグンからの伝言。“わしは中立を貫く。戦闘には参加せんが、どちらも治療するつもりだ”って。あと、もう一つは個人的なやつで。自分は愛国心とか全くそういうのないんですよねー。戦いとかも嫌いなんですけど、傍観してるぐらいが丁度良くて」

「…何が言いたいんだ?」

「ただ、世界規模の戦いを一番近いところで眺めたいなー。みたいな感じです」



「というわけで、よろしくでーす」



ウィーズが消えた。そう思った時、遥か上空にいた。


家から遠く離された!!能力が使えない!!


くそっ!なんとかしないと死ぬ!!


地上を見下ろすとそこは先程いた真上であることが分かった。そして、その下でギリアムともう一人がこちらに狙いを定めていた。


最初の光線が来る…。逃げ場は無い。


「キリアールさん!!ユキに通信を!!すぐに家を真上に投げるように!!キリアールさん!?」


駄目だ。落下による強風で声が拾えていない。


ユユは!?…分からない。近くにはいなさそうだ。また、ウィーズに運ばれてしまったのか!


くそっ!くそっ!!くっそぉぉ!!



「アズエル。射て」


謎の人物の背後に、巨大な片目と口が現れた。そして、前と同じように魔力を溜め一気に放った。




だが、それは大きく横に逸れた。




「感謝してよね。パパ」



どうやらユキが間に合ったようだった。


お姫様だっこで情けなく受け止められた。


「ユキさんん!!」

「あー煩い。ちょっと黙っててください」

「俺、俺ぇ!!死ぬかとおもいばじだよぉぉ!!」


泣きながらユキに抱きついた。いや、ほんと、マジで死ぬかと思いました……。


「とりあえず」


ユキはそのまま家ごと落ちた空洞に俺を抱えたまま歩き出した。

そして、その奥底へぶん投げた。


何を?



俺を。



「早く家を持って帰って来てください」



そういえばこんな風にユユにも投げられったけ……。


てか、


「勘弁してよぉぉぉ!!」


以外と俺、メンタル弱いんだから…。




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