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無職は正義  作者: 半半人
稼げる無職×→捨て身の無職○
31/69

家外戦争(ユウト視点4)

本当は熱気球と同じタイミングで落とすつもりだったが……。準備不足を言い訳には出来ない。

何はともあれ今のところこちらが優勢。サラヴィスが投降するのも時間の問題だろう。


落とし穴の側面、横穴にマーティン1~3号を待機させてもらった。


あまり活動しないように設定した。理想として、それを、見て相手が戦意喪失してくれるとありがたい。



本来の手順なら、


0、封筒の中身を確認→1、城壁外の動かないゴーレムを誤認する→2、地下に落とされる→3、熱気球で地の利が逆転したことを分からせる→4、複数体のマーティンで牽制、そしてその力を知らしめる→5、戦意喪失→6、投降


が理想であった。


2が起こらないことで色々予定が狂ってしまったが問題ないだろう。



あるとしたら、団長達の実力がこちらの予想以上であること。熱気球から見て、騎士団長、魔団長の底は知れた。


強いて挙げるなら、軍師の実力。ユークリッドの参戦。全兵隊の特攻…。


食料庫を潰し、外部との接触を遮断し、短期決戦に持ち込んだ。

地下に落とすことでパニックを起こし、冷静な判断をさせないようにした。横穴の存在で恐怖を煽った。


一応、あちらが不利なことを再確認させるためにもう一度熱気球を飛ばした。


策は十分に練った。だが、何故か胸騒ぎがする。




…城壁内から一つの花火が打ち上がった。


敗けを認めた?簡単過ぎないか?

いや、一日のうちにこれだけのことを仕掛けられたんだ。完全に後手に回っていることを知り、無駄な犠牲を出す前に投降した。それだけのはずだ。


早めに結論を出していいのか?


こちらも焦っているのは事実。もっと冷静にいかなければ。


封筒と熱気球にくくりつけた一本の綱を結界で覆い、城目掛けてぶん投げた。


一応、保険も用意しておこうか。



封筒には、「熱気球を使いサラヴィス南門へ。兵は下げておく」と書いておいた。使える熱気球は一つ。ユユを含めて三人は乗れるだろう。だが、三人なら俺一人でもなんとかなる。


家を担ぎ、急いで城壁外の偽装ゴーレムを全て回収した。


さすがに家を担いだ状態は見せたくない。そのために家は見えない位置に隠しておこう。あと、録画した時に着けていた仮面とマントを用意して……準備完了だ。





頼む。何か起こっても対応できる範囲であってくれ。



サラヴィスの城壁内へ一つの熱気球が降りていった。


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