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閑話 スケバンと委員長

「で、どうでしたか?上杉さんは。」


 タカヒロってぇ奴がいなくなって、一通り搾られた後、アオイさんがそんなことを聞いてきた。


「強いっすね。とてつもなく。」


 アタシに物怖じしなかったのも、実力差がわからない間抜けだからでなく、実力を把握してなお、組み伏せられる自信があったからだ。


 メラ高で入学してすぐ頭を張ってた奴を倒して、メラ高のトップとなったアタシが本能でかなわないと感じた。


 さっき、アオイさんに敵意を持って襲い掛かっていたら簡単に倒されていただろう。


「まぁ、そんな簡単に暴力に頼る人でもないんですがね。」


 アオイさんの言葉にそのままうなづく。

 メラ高でも伝説となって語られているチナツ伝説その話に付随してある小さなヒーローの話。


 アタシもガキの頃から度々聞いていた愉快で痛快な話だ。

 その小さなヒーローが現れたところにはみんなが笑顔になる。


 弱いやつも強いやつも、悪いやつも。


「小さいヒーローが今では巨人ですがね。」

「確かに。」


 くすりとアオイさんが笑う。


 彼女がこんな風に笑うことなんて、中学時代にはほとんどなかった。

 今では肩の荷も下りて楽になったのだろう。


 さみしいが・・・それが、たまらなくうれしい。

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