過去話ー出会いー
初めまして、茶請 焼菓と申します
過去から少しづつ書いていた物語を折角なので投稿してみました
[ボク]という存在には愛という感情がない。......いや、恐らく、正確には違う。愛が"無い"のではなく、愛が"歪んでいる"のだろう
「ぱぱ......?ボーっとして、どうしたの?」
この子は私の子、では無く。拾った......としか言いようが無い子だ。名はカリン。灰色に近い銀髪で、子どもらしいすべすべの肌。家の手伝いをしていなかったのであろう、綺麗なままの指。全てが、可愛らしい。.......この子は、3年前。道端に、1人で座っているのを見つけた
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[3年前]
......振り続ける雨、雨。ボクは雨が好きだ。全てを、洗い流してくれるようで。許して、赦してくれるようで。歪んだボクの心も、キレイにしてくれる気がして。
周りのニンゲンは、朝っぱらから雨なんて最悪だ、なんて話すけど。ボクは寧ろ、こういう日が好きだ。雨の音を背後に、のんびりと歩く。暇潰しには、最適な日だ
「準備も出来たし.......行こうかな」
昨日貰った給料と、荷物を入れるためのカバンは準備出来た。
何処へ行こうか.......そのような事を考えながら、ボクは戸に手をかける。あァ、そうだ。今日は、広場へ行こう。あの、大きな木がある広場に.......ん、危ない。傘を忘れるところだった。この傘は、貰い物だ。雨に濡れないように魔術で加工された衣服を使ってもいいが、それは風情がない......と、ボクは思う
「うん........忘れ物は無い、ね」
格好は......まぁ、大丈夫かな。フードは被っているけど.......怪しまれはしないと思う、うん。
ご飯はどうしようか........うん、あそこで買おうかな。広場の近くの店。あそこなら、サンドイッチとか売ってるハズだし。
「すみません、サンドイッチください.......あ、お肉が具材の方のを、2つで」
ここのサンドイッチ、美味しくて好きなんだよね。お肉は分厚い方じゃなくて、薄く切らてる方で、食べやすい。
好物のサンドイッチも買ったし、広場へ行くとしよう。
あまり激しくない雨の中、ボクは歩いて広場へと向かった。
服や足を濡らし、冷たくしながら1人歩く。
体温が下がる感覚を楽しみながらボクは広場へと歩いていく。
何となく、歌を口ずさんでいると広場へ着く。
「..........」
一瞬、思考が停止した。
「.......君、なんでここにいるの?」
「........」
無言で、話しかけた子......白い長髪の女の子は、顔を上げた
あまり慣れない書き方をしてみたので色々至らないところはあると思いますが、楽しんでいただけたのなら幸いです
次回の更新は1週間以内にはしたいな、とは思っていますが何分気分で書き進める性分のため、あまり守れないとは思います
のんびりと更新を待って頂けると幸いです