誰に狙われれる?
カケルは息を切らせながら、3階から飛び降りていった男を走って追いかけていったがーーー
追跡も虚しくすぐに男の姿を見失ってしまった。
カケルはパトカーのサイレンの音が近づいて来るのが分かって、拳銃をホルスターに戻して車の方に戻ることにした。
とりあえず、アマダ研究員は無事に保護することができた。彼女は止めていた車の後部座席に居座って缶コーヒーを静かに飲んでいた。
車の近くにはマコと現場にきたゼロとプランセスとユイが何かを話していた。
疲れ切って服装が乱れていたカケルを見たゼロがこう言った。
「くたくたじゃん。どうやら、犯人には逃げられたみたいだな」
「はい...」
タケルはそう言って、頷いた。それを見ていたプランセスがこう言った。
「カケル。仕事としてはOKよ。情報もアマダ氏も無事だったから我々の仕事としては上出来よ。
セキュリティとしては、犯罪の捜査は仕事じゃないしね」
プランセスはそういってウィンクをして、カケルにミネラルウォーターを手渡した。
「ありがとうございます。プランセス。
しかし、彼は...ただのチンピラとは違うと思いますよ。
閉じ込められた2人は素人でしょうが、アマダさんと行動していた男は...」
何か言おうとしたところにゼロが言葉をかぶせるようにこう言った。
「カケルよ。奴はまた来るかもしれないが、今日は来ないだろうよ。
プロほど、再度攻撃するならまた念入りに下調べをしてから来るもんだ...
とりあえず、調査部に情報をまとめて送っておけ。俺がアマダから話は聞くし心配するな」
ゼロはそう言って親指を立てた。それを見たプランセスがうなづいてこう言った。
「どうやら、何かしらの組織から狙われてると見た。
でも、狙いがなんだかわからないから守るにも策がねりのくいなぁ....」
プランセスはそう言ってため息をついて、唇を尖らした。
「皆、今後は少しこの件で動いてもらうと思うからよろしくね」
プランセスがそういう時、愉快な仲間達は何も言わないでうんうんと頷いた。
ーーーー
翌日、オフィスに出たプランセスと警護担当のユイを除いたメンバーが集まって
ゼロ中心に会議を開いていた。
「今回の襲撃者の身元はまだわかってないから。これがどこに繋がるかはわからないから。みんな気おつけてくれよ」
ゼロはそう言って、出社していた面々の顔を見ながらそう言った。
手を上げたヒロキがこう言った。
「それこそ、剣菱財閥の差し金じゃないんですかね?」
ゼロはそれを聞いて眉を潜めながらこう言った。
「まだ、判断しかねるな。証拠という証拠もないし...そう判断するにはまだ早いと感じる。
昨日、アマダ氏に聴取を取ったんだが...
男はアマダ氏の前任者であるマエダ氏が関わっていた研究データの消去をしたかったらしいと聞いている」
それを聞いた、エリックがこう言った。
「まぁーそれでも、剣菱の線もないとは言い切れませんよね」
エリックはそう言って、ゼロにウィンクをしたゼロは渋い顔をしながらこう言った。
「まぁ...今回盗まれそうになったデータは以前米帝が欲しがってた軍事利用でできる爆弾か銃に関する情報のようだしな...
本土政府の腰巾着の一つでもある剣菱財閥さんが狙ってるわけもわかるけどさ。
断定はできないーー」
ゼロはそう言って、ため息をついてこう言った。
「俺たちの仕事はあくまでもこの会社、アケチグループを守ることだからな。
悪いものをとっ捕まえてとかって話じゃねー...
とりあえず、今後あるであろう盗難、強奪やらのアクシデントに備えないとな」
それもそうだと一同は頷いた。カケルはある資料に目を通しながらあることに引っかかりこう言った。
「ゼロさん...アマダさんの警護を24/7でつけるべきだと思います。
アマダさんしかこも盗まれそうになった情報に関しては関わってるアケチグループの人はいない様ですし...」
カケルがそういうと、ゼロはうんうんと頷いてこう言った。
「それもそうだな、よし。カケルとマコの2名のツーマンセルでとりあえず警護をついてもらえるか?
アマダ氏にはこちらから話はつける。ヒロキはそのバックアップで...
アマダ氏には悪いかもしれないが...こっちはこっちとても事情が事情だからな...
セキュリティが入ってる社宅に移ってもらおうかーー」
マコはそれを聞いて嫌そうな顔をした。彼女的には現場に出ることはあまり好きではないからだ...
そんな彼女を見て、カケルは軽く笑ってこう言った。
「仕方がないじゃん、諦めろよマコ。女性の警護対象だと同性じゃないとまずい面もあるしさ」
「なら、ユイがいるじゃん」
マコはそう唇を尖らせていうとゼロがこう言った。
「ユイは...経験少し浅いからあまり危険な任務はな」
「いやいやいや!!私確かに空軍にいたけどさ。ユイの方が空手とか強いしチャンピオンじゃん」
ゼロはそれを聞いてため息をついた。
「おいおい。マコ...その気持ちはわかるけど、実際クローズドプロテクションの訓練の成績はお前の方が上なんだ。もっと自信持てよ。
強いだけじゃ、警護はできないんだよぉー」
それを聞いたエリックは頷きながらこう言った。
「うんうん。その通りだ。マコの危機察知能力の高さはピカイチだからな」
「だからって、あの3階から飛び降りて無傷で走って逃げて警察の包囲網も抜けて行った明らかプロ相手じゃ...」
マコはそう言ってため息をついたが、嫌そうな顔をしながらではあったが....
「まぁ、やりますけどね。この仕事給料高いし」
ゼロはそんな彼女を見て笑いながらこう言った。
「相手がプロだろうと、攻める側の計画を潰せればこっちが優位だ。そのバックアップはこのアケチグループは強いから安心しろって。
カケル。早速だが、警護計画書をコピペの草案でいいから作ってくれないか?
早速、仕事に取り掛かるとしよう。以上今回の事件に関する会議は終わり!!」
プランセス「だいぶ久々というか、打ち切りの話になってないよね?」
作者「ウホウホ(いやぁー実は...)」
マコ「え、嘘ぉぉ!打ち切りなの!?」
ゼロ「まぁまぁ、落ち着けってマコ。作者も話の展開に困ってるらしんんだ...」
カケル「のんびりと更新していくらしいだってさ。あまりコーポレートなセキュリティを題材に書くのが難しいんだって作者さんが...」
プランセス「まぁ、だったらそれでしかないのかな...作者氏専門はファンタジーですもんね」
タカノ「まぁ、とにかく次回もお楽しみにってことで」
マコ「いや、あんたは自分の作品あるじゃん」
タカノ「いや、なんかすいません...」
プランセス「ま、いいじゃない。エレナ・スチェッキンシリーズは打ち切りというか凍結だけど、ここはどうにかなるわよ」