ポリグラフと話をしたのだが?
貴族とは思えないほど串焼きにハマってしまっているのが少し恥ずかしくはあるがそんなことは置いておき、今は冒険者組合本部にある国の窓口に向かっている。一応話を分けるために一般人と貴族、冒険者と冒険者の家族の窓口は別になっている。私は冒険者窓口に顔を出す、私の実母やシグレ姉さんは冒険者組合の管轄だからだ。
「あの、少しいいですか?」
「はい、冒険者様ですか?それとも御家族の方ですか?」
「ユキノ・クレーヴェルです、シグレス・クレーヴェル……もしくはアカツキ シグレという方が冒険者組合の育成場にいます」
「少々お待ちください。…………。はい、シグレス・クレーヴェル。確認しました。彼女からもユキノさんのお話は聞いたことがあるようですので確実です。」
シグレ姉さんナイス!ありがとうございます!!
「それで、ご要件はなんでしょう」
「はい!
我が父、ヘンドラ・マーティン・クレーヴェルの爵位を剥奪していただきたく思います」
「……は?」
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軽く事情を説明した後、私は貴族窓口の……ではなく、国側でも信頼出来る窓組員との対面の場を用意してくれた。
「ディプロ・ヴァルムです、よろしくお願いします。」
「ユキノ・クレーヴェルです、よろしくお願いします。」
人あたりの良さそうな人だけど、しっかりとした地位にたっている以上侮れない人なのだろう。
「では早速、何があったのですか?」
「はい、実は父ヘンドラ・マーティンが計画を立てています。完全に家を乗っ取る計画です」
「……ほう?」
「そもそもあの家でクレーヴェルの血を正式に継いでいるのは現在私一人です。父は死亡、母は天の民消失事件の被害者になったと聞いてます。
正式に血を継ぐ私が20歳になると自動的に当主は私になります、そしてそうした場合何かしら不都合になってしまうのでしょう。動機はここまでしかわかりません。」
「ふむ、ありえなくはないな。でもそれでは君を保護するというのでは…」
「それではダメです、ヘンドラ・マーティンが狙っているのは私ではないのです。それに次期当主はアプフェルさんにして貰うつもりですから。」
「……詳しく知っているんですね、もう少し話して頂いても?」
「勿論。」
1度深呼吸をして、頬をペチペチ叩いてから話し始める
「ヘンドラの狙いは母ミコト・クレーヴェルの殺害、そして私の爵位剥奪です。その為身内殺害による爵位剥奪が受理される17歳の時に決行するようです。ミコト・クレーヴェルの殺害の理由は彼女よりヘンドラの立場が下だからか、安定を取ろうとしているかでしょう。」
ここまで話すとディプロさんは深呼吸
「なるほど……嘘はついていないようだね。僕の目がそう言ってます」
「……あ、もしかして魔眼ですか?」
「ああ、初めてかい?魔眼持ちを見るのは」
「えぇ、なんせ外に出るのは何年ぶりか……」
「そうか、私の眼はポリグラフの魔眼と言うのだよ」
「嘘発見器、ですか」
ポリグラフ、ユキノは紅白巫女と白黒魔法使いのゲームを思い出したと思います